エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

ティク・ナット・ハーンさんの、もう1つのタッチ  改定版

2015-12-11 07:23:54 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
特定秘密法、絶対反対です! 民主主義と恣意的判断
  もし、刑罰が恣意的に決められたら? 「あいつは憎たらしいから、盗みでも、懲役50年にしちゃえ」。そうなったら、そういう恣意的判断をするものが、≪絶大な悪の力≫...
 

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」で、タッチ、触れられることを学んできましたでしょ。リシアさんの言葉からは、触れられることがいかに大事なやり取りと、やり取りがプレゼントしてくれる安心の元になるかを、教えられましたね。

 今晩は、ティク・ナット・ハーンさんから、「もう1つのタッチ」をご一緒に学べたらと思います。

Peace is every step : A Practice for Our busy Lives, p.97

  『平和は一歩一歩の歩み(にあります): 私どもの忙しい暮らしのためにしておきたいこと』p.97より

 

 

 

 

 

 仏教で私どもが学ぶのは、もし私どもが、自分自身の痛みを理解することが出来れば、人の痛みも理解しやすくなる、ということです。ですから、まず初めにしなくちゃならないのは、自分自身の内側にある痛みに、触れてみる、タッチすることであって、内側にある痛みから、何とかして逃げ出そうとしたり、自分の気持ちに蓋をして、その痛みを忘れようとしたり、することではありませんからね。仏教では、最も根源的な教えが、4つの聖なる真理(訳注:四聖諦 ししょうたい)です。第1の真理は、≪いまここ≫にある痛みを理解することですし、第2の真理は、その痛みの本質をよくよく調べて、その根っこの原因をハッキリさせることです。

 

 

 

 

 

 触れるといっても、内的な痛み、苦しみを、よくよく感じることが大事みたいですね。逃げ出したくなるのも人情かもしれませんが、逃げないで、自分の痛みに踏みとどまることが必要です。

 ティク・ナット・ハーンさんの教えは、仏教に根差していますけれども、パウロや、シモーヌ・ヴェイユとも共通している不思議です。

 

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