最近は年明けから何故か・・・モジュールとメーターに絡む修理の御依頼が多く・・・。
モジュールだけに絞りますとW124の500Eよりも・・・400EのLHモジュール修理の御依頼が多く・・・。
所詮独り身でコソコソ引き籠りで作業をしているキャパの弊社ですから・・・。
息つく間も無い状況下に向かっております。。。Σ(o_o;;
御贔屓戴き、リピートでの御依頼も多く頂戴致しまして誠に有難う御座居ます。
しっかり働きますので何卒宜しくお願い申し上げます。m(_ _)m
さて、本日の話題はそのW124 400Eにまつわるお話です・・・。
実は謎なお話が二件御座居まして・・・。
どちらも事の起こりは過去に一度LHモジュールの故障を経験されて、かかりつけの工場さんで互換性のある筈のLHモジュールに交換されたというお話・・・。
しかしですね・・・。
燃料が濃く・・・排気ガスも何か生ガス臭い・・・。
で・・・どちらのユーザー様のLHもかかりつけの主治医の元でDAS点検の上で「F」(エラーコード),ON-OFFレシオ,暖気後のパージバルブの状態,O2センサーの電圧値を拾って戴き、参考データとして拝見致しました・・・。
そしたら・・・ 012 545 3032 の方・・・ON-OFFレシオが0%!?!?!?!?暖気後のパージバルブはOFF???O2センサーの電圧値は・・・800mV台をウロウロ・・・。(@_@;;
もう一方の・・・ 014 545 1532 の方に至っては・・・ON-OFFレシオが20%??暖気後のパージバルブはON!O2センサーの電圧値は・・・90mV台~700mV台を大きく行ったり来たり・・・。
どちらもO2センサーは新品。。。
データ上、どちらのモジュールも正常では無いのでまずはユニットの分解とO/H。。。
前期の1993年モデルまでのLHモジュールにはサープレッサと呼ばれるZDという部品が組み込まれていまして・・・。
コイツが悪さをしてO2のフィードバックをおかしなコトにしているケースが結構多いのでまずはコイツを適正化しないと・・・あきまへん。
で・・・LHモジュールの故障で発生し得る諸悪の根源を封じ込めるオペレーションを行って基本は完了となります。。。
ところがですね・・・。
まずは出荷の翌々日・・・。
012 545 3032のお車を修理している工場さんからお電話が来まして・・・。
「パージバルブがOFFのまんま!ON-OFFレシオが0%のまんま!」と告げられブツが返送されて来ました・・・。
コチラのミスも当然視野に入れて返送されたブツを調べますが・・・。
試験通電の値は全て正常値・・・。謎・・・。
そしたら・・・今度は014 545 1532のお車を修理されている工場さんからお電話が・・・。
「O/H前よりはマシだけど相変わらず妙にガスが濃くてCOが高いんだよねー。」
ってコチラも一旦返送・・・。
で・・・検査・・・。試験通電の値はコチラも正常値・・・。謎・・・。
この二つのモジュールを裸にしてオープンした状態で「まさかね~。」と、思いながらROMのカバーをルーペで凝視・・・。
どちらも脱着の形跡アリ・・・。
実車装着でDASデータが非常に欲しくなり・・・だけど4.2LのLHコントロール車は弊社には無い・・・。
だから・・・ウチのW140 500SEL ASR無しで試験するしかない・・・。
エンジンをかける事自体は問題は無いが・・・。
4.2LのLHが完全に正常ならば・・・アイドルでハンチングしたりW140ではミッション系統にエラーが出る筈・・・。
後はDASのO2データやON-OFFレシオやパージバルブの状況ですな・・・。
で・・・まずは正規のLHでエンジンを温め、エアポンプOFF,パージバルブONの状況を作り・・・この時ON-OFFレシオは30%~50%程度。
正規のLHではフィードバックも正常・・・。
そしてですね・・・LHモジュールを差替え・・・。
① 012 545 3032
・アイドルでハンチングしたりミッション系統にエラー発生。
・パージバルブOFF,ON-OFFレシオ0%,O2センサー電圧 100mV,インジェクターOPEN TIME 5.0mS固定
② 014 545 1532
・アイドルでハンチング無し。ミッション系統エラー無し。マフラーから水が排出。(理論空燃比で適正。)
・パージバルブON,ON-OFFレシオ50%, O2センサー電圧 120mV~750mV,インジェクターOPEN TIME 5.0~6.5mS変移
W140は非常に調子が良い!!(謎??)
で・・・この結果にまさかと思いながらも、両方のモジュールのROMカバーを取外し・・・。
「そんな想像・・・ビンゴだったら嫌だねェ・・・。」が・・・大当たり!!
① 012 545 3032
ROMを手持ちの試験用同品番のLHから取外してROMの品番を比較。。。全くかけ離れた品番が預かり品には装着してあったので一旦交換してみてW140で検査!
・アイドルでハンチングしたりミッション系統にエラー発生。
・パージバルブON,ON-OFFレシオ45%~50%,O2センサー電圧 100mV~800mV,インジェクターOPEN TIME 5.0mS~6.5mSを変移
【結論】
このLHは現ユーザーの手元に来る前にエアポンプやパージバルブ等が装着されていない仕様の車の何だか不明なROMが装着されていてキチンとしたコントロールがされていなかったというワケです。。。この400Eのモデルの仕様違いかも不明なブツでした・・・。
で・・・仕方が無いので手持ちの純正ROMをお買上げ戴きました。
② 014 545 1532
5Lのエンジン搭載車でエラーも無く調子が良いという解せない話に「まさかでしょ?」と思って手持ちの1992年式 W140 500SELの純正ROMを秘密の箱から引っ張り出して・・・。
ROMのラベルの品番を比較したら・・・。
このLHに装着されているROMの品番とドンピシャ!ビンゴ!大正解~!!
【結論】
このLHは現ユーザーの手元に来る前に恐らく社外ROM等が装着されていたと推測出来ますね。LHの不調でLHを交換する際に5Lモデルの同年式のLHを持って来て、ROMを交換。。。
5LのROMをこのLHに装着してヤフオク等で売ったと推測出来ます。
で・・・仕方が無いので隠し持っていた手持ち在庫の最後の一個の純正ROMをお買上げ戴きました。
4.2L用は車自体が市場に出回っている数が少ない上に解体車も少なくなって来ているので入手が困難なんですよ。
また探さないとですね・・・。ウチも試験が出来ないですからね・・・。
中古LHモジュールはこういう話が結構あるので信用しきってると恐ろしい話になったりしますので注意が必要です。
例えば・・・前ユーザーがノーマルROMベースで書き換えを行ってしまった様な場合・・・。
LHの基盤たるハード系をO/Hしても何らかの不調に見舞われるケースが多いです。
ROMがこんなにややこしい話に発展するケースが後を絶ちませんので「LHを中古品に交換」って話にはそういったリスクも踏まえてお考え下さいね。
今回は謎解き付のお仕事のお話でした。m(_ _)m
モジュールだけに絞りますとW124の500Eよりも・・・400EのLHモジュール修理の御依頼が多く・・・。
所詮独り身でコソコソ引き籠りで作業をしているキャパの弊社ですから・・・。
息つく間も無い状況下に向かっております。。。Σ(o_o;;
御贔屓戴き、リピートでの御依頼も多く頂戴致しまして誠に有難う御座居ます。
しっかり働きますので何卒宜しくお願い申し上げます。m(_ _)m
さて、本日の話題はそのW124 400Eにまつわるお話です・・・。
実は謎なお話が二件御座居まして・・・。
どちらも事の起こりは過去に一度LHモジュールの故障を経験されて、かかりつけの工場さんで互換性のある筈のLHモジュールに交換されたというお話・・・。
しかしですね・・・。
燃料が濃く・・・排気ガスも何か生ガス臭い・・・。
で・・・どちらのユーザー様のLHもかかりつけの主治医の元でDAS点検の上で「F」(エラーコード),ON-OFFレシオ,暖気後のパージバルブの状態,O2センサーの電圧値を拾って戴き、参考データとして拝見致しました・・・。
そしたら・・・ 012 545 3032 の方・・・ON-OFFレシオが0%!?!?!?!?暖気後のパージバルブはOFF???O2センサーの電圧値は・・・800mV台をウロウロ・・・。(@_@;;
もう一方の・・・ 014 545 1532 の方に至っては・・・ON-OFFレシオが20%??暖気後のパージバルブはON!O2センサーの電圧値は・・・90mV台~700mV台を大きく行ったり来たり・・・。
どちらもO2センサーは新品。。。
データ上、どちらのモジュールも正常では無いのでまずはユニットの分解とO/H。。。
前期の1993年モデルまでのLHモジュールにはサープレッサと呼ばれるZDという部品が組み込まれていまして・・・。
コイツが悪さをしてO2のフィードバックをおかしなコトにしているケースが結構多いのでまずはコイツを適正化しないと・・・あきまへん。
で・・・LHモジュールの故障で発生し得る諸悪の根源を封じ込めるオペレーションを行って基本は完了となります。。。
ところがですね・・・。
まずは出荷の翌々日・・・。
012 545 3032のお車を修理している工場さんからお電話が来まして・・・。
「パージバルブがOFFのまんま!ON-OFFレシオが0%のまんま!」と告げられブツが返送されて来ました・・・。
コチラのミスも当然視野に入れて返送されたブツを調べますが・・・。
試験通電の値は全て正常値・・・。謎・・・。
そしたら・・・今度は014 545 1532のお車を修理されている工場さんからお電話が・・・。
「O/H前よりはマシだけど相変わらず妙にガスが濃くてCOが高いんだよねー。」
ってコチラも一旦返送・・・。
で・・・検査・・・。試験通電の値はコチラも正常値・・・。謎・・・。
この二つのモジュールを裸にしてオープンした状態で「まさかね~。」と、思いながらROMのカバーをルーペで凝視・・・。
どちらも脱着の形跡アリ・・・。
実車装着でDASデータが非常に欲しくなり・・・だけど4.2LのLHコントロール車は弊社には無い・・・。
だから・・・ウチのW140 500SEL ASR無しで試験するしかない・・・。
エンジンをかける事自体は問題は無いが・・・。
4.2LのLHが完全に正常ならば・・・アイドルでハンチングしたりW140ではミッション系統にエラーが出る筈・・・。
後はDASのO2データやON-OFFレシオやパージバルブの状況ですな・・・。
で・・・まずは正規のLHでエンジンを温め、エアポンプOFF,パージバルブONの状況を作り・・・この時ON-OFFレシオは30%~50%程度。
正規のLHではフィードバックも正常・・・。
そしてですね・・・LHモジュールを差替え・・・。
① 012 545 3032
・アイドルでハンチングしたりミッション系統にエラー発生。
・パージバルブOFF,ON-OFFレシオ0%,O2センサー電圧 100mV,インジェクターOPEN TIME 5.0mS固定
② 014 545 1532
・アイドルでハンチング無し。ミッション系統エラー無し。マフラーから水が排出。(理論空燃比で適正。)
・パージバルブON,ON-OFFレシオ50%, O2センサー電圧 120mV~750mV,インジェクターOPEN TIME 5.0~6.5mS変移
W140は非常に調子が良い!!(謎??)
で・・・この結果にまさかと思いながらも、両方のモジュールのROMカバーを取外し・・・。
「そんな想像・・・ビンゴだったら嫌だねェ・・・。」が・・・大当たり!!
① 012 545 3032
ROMを手持ちの試験用同品番のLHから取外してROMの品番を比較。。。全くかけ離れた品番が預かり品には装着してあったので一旦交換してみてW140で検査!
・アイドルでハンチングしたりミッション系統にエラー発生。
・パージバルブON,ON-OFFレシオ45%~50%,O2センサー電圧 100mV~800mV,インジェクターOPEN TIME 5.0mS~6.5mSを変移
【結論】
このLHは現ユーザーの手元に来る前にエアポンプやパージバルブ等が装着されていない仕様の車の何だか不明なROMが装着されていてキチンとしたコントロールがされていなかったというワケです。。。この400Eのモデルの仕様違いかも不明なブツでした・・・。
で・・・仕方が無いので手持ちの純正ROMをお買上げ戴きました。
② 014 545 1532
5Lのエンジン搭載車でエラーも無く調子が良いという解せない話に「まさかでしょ?」と思って手持ちの1992年式 W140 500SELの純正ROMを秘密の箱から引っ張り出して・・・。
ROMのラベルの品番を比較したら・・・。
このLHに装着されているROMの品番とドンピシャ!ビンゴ!大正解~!!
【結論】
このLHは現ユーザーの手元に来る前に恐らく社外ROM等が装着されていたと推測出来ますね。LHの不調でLHを交換する際に5Lモデルの同年式のLHを持って来て、ROMを交換。。。
5LのROMをこのLHに装着してヤフオク等で売ったと推測出来ます。
で・・・仕方が無いので隠し持っていた手持ち在庫の最後の一個の純正ROMをお買上げ戴きました。
4.2L用は車自体が市場に出回っている数が少ない上に解体車も少なくなって来ているので入手が困難なんですよ。
また探さないとですね・・・。ウチも試験が出来ないですからね・・・。
中古LHモジュールはこういう話が結構あるので信用しきってると恐ろしい話になったりしますので注意が必要です。
例えば・・・前ユーザーがノーマルROMベースで書き換えを行ってしまった様な場合・・・。
LHの基盤たるハード系をO/Hしても何らかの不調に見舞われるケースが多いです。
ROMがこんなにややこしい話に発展するケースが後を絶ちませんので「LHを中古品に交換」って話にはそういったリスクも踏まえてお考え下さいね。
今回は謎解き付のお仕事のお話でした。m(_ _)m