2024年8月17日、ここ半月ほど前から倉庫の前の柿の木にサルが現れだした。
「お父さん、山でなにか音がしゆう。変な声もするが聞いたことがない鳴き声」というカミさん。
私は耳が遠くなり、片耳に補聴器をつけている。9万円もした補聴器だ。それでも、通常のヒトよりもはるかに聴覚が弱いようだ。カミさんに聞こえる音が私には聞こえないということがよくある。
カミさんの言う声に「そうかえ?」と応えるだけ。これがサルであったことに気付くのは数日後だった。
次のサルとの遭遇はそれから2日後、洗濯物を干していたカミさんが「なんか居る」という。このときは覗きに行った私にもガサガサと大きな音を立てて慌てて山に上がっていくのを確認した。姿は見えなかった。それらが発する声がシカの発情期のときオスが鳴く声のような気がした。
シカは庭先でよく食事をしている。
「シカが慌てて上がっていったがじゃろう」「そうやろか?」
まだ、サルだとは気が付かなかった。
サルなんぞ我が山里で遭遇したことがない。我が集落にサルが出たなど、開闢以来聞いたことがないのである。
ところが、駆け上がった場所を確認しようと近づくと、そこに数本ある甘柿、ジロウガキの枝がバラバラと落ちていて、まだ真っ青い未熟の柿の実が齧られているではないか。カキを食う動物はハクビシン、タヌキがいるが、彼らは熟してから食する。彼らは枝を折ったりしない。
倉庫の前のジロウガキ
枝を折られて落ちたカキ
近所の人が、集落近くのクリが昨年からサルに食べられてヒトの口に入らなくなったと嘆いていたが、とうとう家の前まで現れ出したのだ。
それから、連日、サルは現れてカキの枝を折り、食べかすを残していた。
姿は見ていない。
昨年のカキは裏年で、甘柿はほとんど生らなかった。今年は表作のはずなのに極端に着果が少ない。おかしい。ここ数年、果物類のなりようがおかしい。
そのうえ、猿にやられてこのままでは、今年は甘柿が口に入らなくなると対策を考えた。
私はカキが大好きなのである。
先ず、はえくすぼった竹や雑木をチェンソーで切り払い見晴らしを良くした。それから、くくり罠をしかけた。サルが繰り返し往復する獣道に一箇所、2本の柿の木の根本に2箇所。
仕掛けて2日目の朝、ワナを確認に行くと、獣道のワナが空打ちをしていた。
ざ 残念! くくりそこねた。
賢いと言われるサルはそれ以来近づいてこない。それでもワナの恐怖のほとぼりがさめると再び現れることだろう。
今年、4月にここから直線距離で1キロメートルほどはなれたミカン山でサルを一匹、ワナで捕まえた。
来るなら覚悟をして来なさいね。
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