関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 箱根湯本温泉 「かっぱ天国」 〔 Pick Up温泉 〕
<箱根湯本温泉「かっぱ天国」>(箱根町湯本777 、10:00~22:00、750円、0460-85-6121)
オフィシャルHP
箱根湯本駅のすぐ上にある宿泊もできる温泉施設。めがねさんのレポあり。
駅そば立地、チープなネーミング、あちこちに割チケ出しまくりの営業戦略からバリ循カルキを想像しますが、じつは湯本でも屈指のハイレベルなお湯が楽しめます。
建物下を抜けた奥にPもあるので車でもOK。
【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 足湯
提灯ぶるさがる急な階段をのぼった入口は狭くてややB級。
ところが階段をつたって浴場に近づくにつれ、雰囲気がでてきます。
板張りの風とおしのいい脱衣所も気分がいいです。
浴場は露天のみで脱衣所の左右にひとつづつ。
左がメインで岩枠青鉄平8-9人屋根つきでややぬるめ。
右のは岩枠青鉄平4-5人でやや熱め。
木々にかこまれた露天のたたずまいは、とても駅前立地とは思えません。
このときは冬だったのでそうでもなかったですが、木の葉の茂る季節には「林のなかの露天」のイメージになるのでは?
他に貸切の内湯もありますが日帰り可かどうかは不明。
足湯もあって、ここからは箱根湯本の駅がよく見えます。
【写真 上(左)】 メイン浴槽
【写真 下(右)】 サブ浴槽
メイン浴槽はパイプからの側面注入でパイプからの排湯+オーバーフロー。
傍らに茶色の河童がたたずんでいて思わずお湯をかけてしまいます(笑)。
サブはパイプからの側面注入でオーバーフロー。どちらも無塩素かけ流しですが、私もめがねさんと同じくサブの方がお湯がいいように感じました。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。休日10時で独占~3人。
【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 泉源施設
無色透明のお湯には白い浮遊物。弱石膏味+微薬(芒硝)味に甘い石膏臭+微ミシン油臭。
キシキシととろみを備えた温まりの強いお湯で湯中の指先が青白く発光し、硫酸塩泉の味わい豊か。かなりの鮮度感もあるので湯量は豊富では?
フロントの方の話では源泉は2本あり、ひとつはホール?の下、もうひとつはホームのすぐ上にあるとのこと。(HPによると、昔は「かっぱ天国」の場所に早川が流れていたとの由)
湯本のなかでは硫酸塩がしっかりと出ているお湯で、料金も4ケタあたりまえの湯本では割安だし、これはおすすめです。
Na-塩化物・硫酸塩泉 54.7℃、pH=8.64、成分総計=1.010g/kg、Na^+=317mg/kg、Ca^2+=23.0、Fe^2+=0.12、Cl^-=309、SO_4^2-=248、メタほう酸=16.4 <H16.8.13分析> (源泉名:白石地蔵の湯(湯本第83、98号混合))
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:なし 循環:なし 消毒処理:なし
〔 2007年5月4日レポに加筆・修正 〕
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■ 新姥子温泉 「やまぼうし」 〔 Pick Up温泉 〕
<新姥子温泉「やまぼうし」> (箱根町仙石原1086、10:00~17:00時間確認要、550円、0460-84-7228)
仙石原にある温泉民宿。仙石原の独自源泉(あるのか?(笑))を求めて突入。
結果は新姥子温泉の引湯ながらかけ流しでつかうなかなかにいいお湯でした。
なお、新姥子温泉は以前「ろくろべえ」でもレポしています。
場所はR138、金時登山口のT字路(たしか看板がでていたと思う)を山(北)側に入り(県道731矢倉沢仙石線)、「テラスハウス仙石原」をすぎて数百mいった左側。Pは宿の裏手に数台分あります。(→ここ)
こぢんまりとした民宿で、こんなところに新姥子温泉のかけ流し宿がひそんでいるとはよもや想像できません。日曜10時に突入、こんな時間から入浴する客はすくないらしく、宿の人はびっくりした感じ。館内は庶民的な雰囲気で肩肘はらず過ごせそうです。
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 フタがしてありました
浴場は食堂を抜けた別棟で1ケ所?。狭い脱衣所に掲げられていた分析書は残念ながら(?)、新姥子温泉でした。
石枠鉄平石造3人の民宿にしては本格的な浴槽、保温のためか青いシートがかけてあり、これを外して入ります。
カラン2、シャワー・シャンプー、ドライヤーあり。日曜10時で独占。
赤茶&白に色づいた岩の湯口からしぼり投入で槽内注排湯はなく、パスカル方式+オーバーフローのかけ流し。
ややぬるめのお湯はうすく懸濁し、湯中にうす茶の湯の花がただよいます。微たまご味に微金気味+僅微酸味、ほのかなイオウ臭に微金気臭。
染み込むような湯ざわりのある入りごこちのいいお湯。やはり新姥子温泉はいいです。
箱根の共同配湯泉というとどうしても大湧谷造成泉がクローズアップされがちですが、新姥子温泉や湯ノ花沢造成泉もなかなかどうして捨てがたい味があります。
【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口
お湯自体のインパクトは「ろくろべえ」のほうが上のような気もしますが、ぬるめなのでまったりと楽しめます。
しぼりかけ流しながら鮮度感もそこそこあって満足。ただ、宿の人の話によると金時山ハイキングの下山客が立ち寄ることが多いそうなので、早い時間の入浴をおすすめします。
なお、宿名は白い十字花をつけるミズキ科の「やまぼうし」(山桑)からとったものと思われます。
単純温泉 (Ca・Na-SO4型) 58℃、pH=3.6、湧出量不明、成分総計=461mg/kg、H^+=0.40mg/kg、Na^+=22.7 (21.41mval%)*、Mg^2+=10.5 (18.73)、Ca^2+=39.2 (42.42)、Al^3+=2.50、Fe^2+=0.26、Cl^-=2.74、SO_4^2-=216 (97.40)、陽イオン計=80.0、陰イオン計=222、メタけい酸=158 <H16.9.27分析> (源泉名:仙石高原開発(株)供給温泉(新姥子温泉))
*) mval%は筆者にて算出したもの、有効桁数等考慮していないので概数です。
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:なし 循環装置:使用なし 消毒処理:なし
〔 2007年5月22日レポ 〕
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■ 姥子山越旭温泉 「旅館 山越」 〔 Pick Up温泉 〕
<姥子山越旭温泉「旅館 山越」>(箱根町、11:00~15:00(事前問合せ必須)、1,000円、0460-4-8443)
紹介HP
湖尻から姥子に登る県道沿いにある、その筋(笑)では泉質のよさで有名な温泉旅館。
日帰り受付時間がみじかく、宿泊客優先で難易度高いという情報がありましたが、昼前にTELするとOKとのことで突入。
最近は入浴可能時は県道に日帰り可看板を出しているようです。
11室のよく手入れされた和風旅館です。
内湯と露天は離れていて日帰りは内湯1,000円、露天1,500円。どちらも料金内で40分の貸切りができるようです。当然内湯に入りました。
やや暗めでこもり気味の浴室に、みかげ石造6.7人の浴槽ひとつとシンプル。
外の坪庭には白雪姫と七人のこびとがいました。
【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 かなりのオーバーフロー
こてこてに赤茶の析出がでた岩の湯口から20L/minほどを投入、槽内注排湯はなく全量を手前上面排湯口からの流し出し。別にカランがふたつあり、ひとつは温泉。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜13時で独占。
かなり熱めのお湯は緑褐色のうすにごりで、重曹味+収斂味+金気味+α、圧倒的な焦げ臭の裏で金気臭が匂う個性あふれる味臭。
ことに圧巻なのは温泉臭で、これだけ焦げ臭の強いお湯は箱根ではめずらしいです。
明瞭なツルすべの裏に、とろみときしきしと正苦味泉系の硬さが加わる複雑な湯ざわり。体内に染み渡ってくるような恐ろしく力のあるお湯は、温まりも強くて長湯できず、浴後もなかなか冷めません。
このお湯は、箱根ではもっとも個性のある一湯かと思います。
【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯口&湯色
浴後、女将さんと話しをしました。
源泉は3本あって、うち2本は姥子からの引湯、1本はとなりのGSあたりで出ているもの。姥子のは熱く、GSのはぬるいので混合して温度調節している。
姥子の源泉はやはり雨量に左右されるよう。また、この源泉はスケール(析出)が多いので管理がたいへんだとも・・・。
内湯のみで1,000円は強気な箱根価格ですがお湯は絶品。姥子のお湯をかけ流しで楽しめる貴重なお宿かと思います。
Mg・Ca・Na-硫酸塩・炭酸水素塩泉 58.9℃、pH=7.1、湧出量不明(動力揚湯)、成分総計=1650mg/kg、Na^+=115mg/kg (26.65mval%)、Mg^2+=84.1 (36.89)、Ca^2+=120 (31.93)、Fe^2+=12.5、Cl^-=15.2 (2.35)、SO_4^2-=458 (52.07)、HCO_3^-=507 (45.36)、陽イオン計=347 (18.8mval)、陰イオン計=982 (18.3mval)、メタけい酸=250 <H10.9.14分析> (源泉名:元箱根温泉(元箱根第19号、23号、41号 混合泉))
※主成分はめずらしいMg-SO4(正苦味泉)で、分析書の旧泉質名にはしっかり「含重炭酸土類-正苦味泉」とありました。
なお、湖尻、桃源台あたりは統計的には仙石原温泉に含まれるようですが、源泉が錯綜しているし、仙石原という位置でもないような・・・。
町観光協会のHP「箱根全山」では、「旅館 山越」は「箱根芦ノ湖(湖尻) 姥子温泉」という、ワケのわからん温泉地名(^^;)となっています。
(筆者後註:同混合泉を利用している「芦ノ湖一の湯」の2010年2月現在の掲示によると源泉名は「姥子山越旭温泉」となっていたので、いまはこの源泉名が採用されている可能性があります。)
〔 2006年8月22日レポに加筆 〕
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■ 川崎温泉(セントラル宮前平源泉) 「湯けむりの庄」
<川崎温泉(セントラル宮前平源泉)「湯けむりの庄」> (川崎市宮前区宮前平2-13-3、10:00~24:00(土日祝9:00~)、1,200円(土日祝1,470円)、平日21:30以降950円、044-860-2641)
オフィシャルHP
2007/11/8にオープンしたアップスケール型日帰り温泉施設。
場所は東急田園都市線「宮前平」駅より徒歩4分。
車でのアプローチはかなりこみ入っているのでHPの地図を参照ください。
駅北口からいかにも田園都市線沿線らしい整然とした住宅地の坂道をのぼってのアプローチ。
「ほんとにこの先にスパ銭あるのか?」と不安になりますが、1つ目の信号を右に曲がると、その先の右手にそれらしき建物がみえてきます。
あたりは閑静な住宅地で、それにあわせるように上質感あふれるつくりになっています。
純和風の趣あるアプローチ、館内各所にあしらわれた調度類など、そこらへんのスパ銭とはあきらかに一線を画しています。
館内のカラーは落ちついた和系色でまとめられ、シックな質感があります。
【写真 上(左)】 石のサイン
【写真 下(右)】 純和風のエントランス
入ってすぐが母屋。右手に食事処「心音」。温浴施設の食事処にしてはまあまあの味で値段もリーズナブル。ここは豆腐料理に自信があるようです。
廊下をわたった離れにお休み処(リクチェアあり)と浴場、1階が男湯、2階が女湯とセパレートされています。
他に岩盤浴、アロマトリートメント、アカスリエステなど設備充実。
脱衣所ロッカーは細長タイプでちょい狭め。この料金なら箱形がほしいところか。
内湯ゾーンはぐっと照明を落として落ちついた雰囲気。
入って左手にフィンランド式サウナ(ロウリュあり)&水風呂(弱カルキ)。
正面が洗い場で右手に機能浴槽(たぶん真湯)、座湯(温泉)、内湯(みかげ石造10人弱、温泉)。
露天ゾーンは左手から時計まわりに炭酸琥珀湯(みかげ石造4-5人、温泉+人工炭酸泉)、寝湯(石造6人)、親子つぼ湯(陶製1人)×2、源泉かけ流し風呂(岩組鉄平石敷7.8人)につぼ湯(陶製1人)×2、中央に源泉岩風呂(岩組鉄平石敷10人以上)と多彩ですべて温泉使用。
屋根がなく、空が広くて開放感がありますが、大雨のときはつらいかも・・・。
湯温は、源泉かけ流し風呂と寝湯と炭酸琥珀湯がややぬるめ、あとはほぼ適温です。
露天も暖色照明落とし気味で環境設定ばっちり、ヒーリングモード全開(^^)。
カラン27(内セパ型9)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり、平日19時で20人程度とけっこうゆったり。
湯づかいはこまかく確認しませんでしたが、だいたい槽内注吸湯あり。
掲示によると露天の源泉かけ流し風呂のみが加温かけ流しで、ここは岩の湯口から投入し下の源泉岩風呂に流し出しています。
源泉かけ流し風呂と 他の浴槽のお湯はあきらかにちがいます。
源泉かけ流し風呂は、透明度10cmくらいの黒湯で明瞭な重曹塩味。アンモニア臭+微モール臭。見た目よりヌルすべは強くないですが、よわいとろみがあります。
このとろみはメタけい酸=129.7のしわざかもしれません。
かなりの鮮度感があり、よわいながらアワつきもあったかと思います。
その他の浴槽は、透明度10cmくらいの黒湯で味不明。
黒湯によくある有機肥料臭が強く、カルキ臭はほとんど感じませんが、炭酸琥珀湯だけはバリバリのカルキ臭がただよっていました。
また、ヌルすべはむしろ源泉かけ流し槽より強くなっています。
わりに濃い目の黒湯でそれなりの濃度感もありますが、重曹泉らしく浴後はすっきり。
黒湯はどちらかというと銭湯やB級施設に多いですが、こんなお洒落な施設で入れるのは、ここと成田大和の湯くらいかな?
上質感たっぷりだし、タオル・バスタオル・館内着セットもついているので、ゆったりすごすならこの料金でも高くないかも・・・?
ただ、人口のわりに温浴施設がすくないエリアなので、週末どういう状態になっているかが気になるところです。
Na-炭酸水素塩・塩化物温泉 37.6℃、pH=8.1 350L/min、成分総計=3.823g/kg、Na^+=1006mg/kg (94.21mval%)、NH^4+=16.6、Fe^2+=0.5、Cl^-=586.7 (35.12)、HCO_3^-=1842 (64.06)、陽イオン計=1075 (46.45mval)、陰イオン計=2444 (47.13mval)、メタけい酸=129.7、メタほう酸=4.7、遊離炭酸=136.0 <H18.5.12分析> (源泉名:セントラル宮前平源泉)
<温泉利用掲示>
源泉かけ流し風呂 / 加水:なし 加温:あり 循環:なし 消毒:なし
その他の浴槽 / 加水:あり 加温:あり 循環:あり 消毒:あり
〔 2008年11月22日レポ 〕
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■ ざぶん相模原の湯 「ざぶん 相模原店」
<ざぶん相模原の湯「ざぶん 相模原店」> (相模原市大野台3-20-19、650円(土日祝750円/会員各50円引)10:00~25:00、偶数月の第1火休、042-757-4109)
オフィシャルHP
2007年夏に温泉導入後、一時営業を休止し、2008/4/6に営業再開した東急スポーツオアシスが運営するスパ銭チェーンです。
場所はR16「大野台2丁目」交差点より3分。駅からは距離がありますが、JR横浜線「古淵」駅から無料送迎バスがあります。(10-17時台、1本/時)
小田急線「相模大野」駅・JR横浜線「古淵」「相模原」駅から路線バスもあり。
典型的和風スパ銭で浴室は2F。建坪が狭めなのか、全体にちとせせこましい感じ。
右手男湯の男女固定制のようです。
浴場の扉を開けたとたんにかなり強めのカルキ臭。
内湯ゾーンに白湯、機能浴槽群、サウナ、水風呂(17℃で冷たい)で、すべて真湯でカルキ臭。
カラン30、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日18時で30~40人とまあまあの入り。
露天はそれなりに広く2Fにあって風とおしもいいものの、植栽すくなめでやや殺風景。でも、塀ごしに見える緑がいい借景になっています。
左右両サイドにねころび処、左に天然温泉源泉掛け流し露天風呂(円形鉄平石造7-8人)とその外側に足湯、中央壁側に壷湯(陶製1人)×2、右に腰掛湯(鉄平石造10人位屋根付、座湯×5付)。
露天ゾーンはすべて温泉で適温~ややぬる。掛け流し露天以外はすべて「循環式」の掲示があります。
HPには「この『ざぶん相模原 源泉掛け流しの湯』は当店地下から湧き出る新鮮な源泉を循環、ろ過せず、かつ塩素系薬剤による消毒を行わずにご提供しております。」とあり。
腰掛湯は側面注入で槽内排湯不明。かなりザンザコのオーバーフロー。
壷湯は底面注入でオーバーフロー。
掛け流し露天は岩の湯口からの投入+側面注入で側溝への大量上面排湯(槽内排湯不明)。
掛け流し露天のお湯は透明度20~30cmの黒湯。
湯口で重曹味+弱塩味+金気だし味。モール臭+金気貝汁臭+微アンモニア臭+僅微イオウ臭?の鮮度を感じる味臭。
湯面ではアンモニア臭が卓越し、これに弱モール臭が加わります。
みた目のわりにはツルすべは強くないですが、湯口そばではかなりのアワつきがあるのでぬるぬる感があります。
あたたまりは強いものの引きが早く、浴後すっきりの重曹泉系イメージ。
肌もすべすべに落ちつくので、謳い文句の「美人の湯」に偽りなしでしょう。
循環の腰掛湯&壷湯は、黒湯によくある有機肥料臭。循環のわりにお湯は悪くなく十分楽しめます。
黒湯特有の奥行きに欠ける浴感ですが、これは源泉の個性なのでやむなしでしょう。
県央~湘南エリアは、はっきりいって湯づかいのいい施設がすくないですが、ここはそのなかではレベルの高い施設で、温泉にうるさい人でも十分楽しめるのではないでしょうか。
Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 42.6℃、pH=8.15、250L/min(1,200m掘削揚湯)、総計=2.813g/kg、Na^+=852.5mg/kg (96.71mval%)、NH^4+=4.2、Fe^2+=1.2、Cl^-=958.5 (67.72)、HCO_3^-=775.5 (31.83)、陽イオン計=882.2 (38.34mval)、陰イオン計=1739.0 (39.93mval)、メタけい酸=67.8、メタほう酸=70.3、腐植質=40.0 <H18.11.22分析> (源泉名:ざぶん相模原の湯)
<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり
(源泉掛け流しの湯) 加水・加温:不明 循環、ろ過:なし 塩素系薬剤による消毒:なし
〔 2008年11月21日レポ(2008年5月入湯) 〕
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■ 蛸川温泉 「箱根園コテージ」 〔 Pick Up温泉 〕
<蛸川温泉「箱根園コテージ」>(箱根町元箱根140、8:00~10:00/12:00~23:00、1,000円、0460-83-1151)
オフィシャルHP
昭和62年開湯の箱根でいちばん新しい温泉、蛸川温泉は、ほとんど西武系の施設でしか入れません。有名なのは「箱根プリンスホテル」(「ザ・プリンス箱根」内に今年4月リニューアルした「箱根 湖畔の湯」)ですが、1,500円と高いので、1,000円で入れるここにしました。
なお、プリンスの奥にある「神山コテージ」も1,000円で入れますが夏期のみの営業です。
ふつう箱根園は県道75から桜井茶屋前を折れて「竜宮殿」の前右折のアプローチですが、箱根園コテージは県道75駒ヶ岳側から直接入った方がベター。芙蓉亭から湖尻方面に走りロープウェイをくぐった少し先の小道(看板あり)を左折するとPがあります。
【写真 上(左)】 芦ノ湖の海賊船
【写真 下(右)】 コテージの管理棟
Pから車輌通行止めの道を下るとすぐにコテージの管理棟があるのでここで受付。
浴場はコテージのなか、ログハウス風の建物で手前が男湯、奥が女湯。
12時ちょい前にいったところ、まだ湯張り中ということで箱根神社にお参りしてから13時頃再突入、で、たぶんこの日の一番湯。
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 洗い場から浴場
入ると脱衣所、扉をあけるとセパレート式洗い場×8、シャワーのみでプールの前室のよう。そこからさらに扉をあけて階段をくだるとようやく浴場に到着です。
アプローチにたっているのぼりや館内案内には”露天風呂”とありますが、立派な湯小屋のなかにある内湯です。(パンフには”屋根付温泉露天風呂”とある ^^ )
でも、三面採光で天井高く、窓は全面網戸なので風通しよくほとんど露天とかわりません。虫が入ってこないぶん露天より居ごこちがいいかも。
高台にあり南面が開けているので開放感があり、造作もシックないい浴場です。
日曜13時でこの快適な浴場を1時間近くも独占は贅沢でした。
【写真 上(左)】 浴槽1
【写真 下(右)】 浴槽2
湯小屋の中央にみかげ石枠タイル貼15人位のゆったりと入り心地いい浴槽をシンプルに配置。
手前から3本の側面注入(両端は適温中量、中のは熱湯少量)で奥の窓側2ケ所からの上面排湯+側面吸湯。浴槽まわりには石膏系のクリーム色の析出がでています。
ほぼ適温のお湯は、ごくわずかに懸濁し白い浮遊物、湯中の指先が青白く発光しています。するするほこほこの芒硝石膏味と弱い磯の香(たぶん消毒薬剤によるもの)とともに硫酸塩泉系のきしきしととろみが明瞭。相当な浴感と温まり感のある入りごたえのあるお湯で浴後は肌に張りがでてしっとり。
【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 浴場からの眺め
循環湯ながらたぶん張り立ての一番湯だったので鮮度感は悪くなく、これで石膏系の甘い湯の香でもあれば、箱根でもかなり上位のお湯になるのでは?
箱根のなかでは、町営湯の花沢揚湯泉や湯本「金湯苑」などとともに、硫酸塩がもっともよく表現されているお湯かと思います。
箱根十七湯制覇を狙わなければ入らなかったかもしれませんが、予想外にいいお湯でけっこう満足しました。
Ca・Na-硫酸塩・塩化物泉 45.6℃、pH=7.9、湧出量不明、成分総計=1.078g/kg、Na^+=123mg/kg、Ca^2+=195、Fe^2+=0.64、Cl^-=109、SO_4^2-=548、HCO_3^-=47.4、陽イオン計=323、陰イオン計=706、メタほう酸=5.37 <H17.5.18分析> (源泉名:元箱根34号.37号.43号)
<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環装置使用:あり 消毒処理:あり
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■ 箱根湯本温泉 「ひがな湯治 天山」 〔 Pick Up温泉 〕
<箱根湯本温泉「ひがな湯治 天山」> (箱根町湯本茶屋208、9:00~23:00、1,200円、0460-86-4126)
■ オフィシャルHP
ここはこれまでに10回ほども入っていますが、日によってお湯の変動が激しく、いまいちつかみどころがなかったのでレポを控えていました。
最近、どうやら全貌がみえてきた感じがする(^^)のでレポします。
※ ”館内撮影厳禁”なので、館内の写真はありません。
【写真 上(左)】 旧東海道沿いのサイン
【写真 下(右)】 混雑をものがたる看板
数ある箱根の日帰り温泉のなかでも超メジャー級の施設。
湯本といっても旧街道を須雲川ぞいに遡った奥湯本地区にあります。
【写真 上(左)】 敷地内の手打ち蕎麦処「艸楽庵」
【写真 下(右)】 同じ敷地内にある「一休」
Pはとなりにある日帰り温泉「一休」と共用でいつも混んでいて、週末など時間によってはP待ちのこともあるよう。
敷地左手の奥まったところ、階段下の券売機でチケットを購入し、階段をのぼると和風のエントランスがみえてきます。
【写真 上(左)】 右が巡回バスの停留所、左がチケット売場
【写真 下(右)】 券売機
さすがに人気の施設だけあって、館内は和モダン&ロハステイストあふれるつくり。
しっかりとしたコンセプトのうえで展開されているので、この手の施設にありがちな、とってつけたような違和感がみじんも感じられないのはさすが。
【写真 上(左)】 ちょっとしたサインが効いてます
【写真 下(右)】 夕暮れのエントランス
食事処は滋養料理「山法師」と温泉しゃぶしゃぶ「楽天」、カフェ「うかれ雲」の3ケ所。「楽天」の湯くぐり(しゃぶしゃぶ)はなかなか美味。(一時は銘柄豚「高座豚」をつかっていた。)
休憩所「ざしきぼっこ」や読書室「雨宿り」などアメニティ施設も充実、とくに須雲川に面した「ざしきぼっこ」や読書室は施設のつくりも含めすばらしいロケーションですが、週末昼間はほとんど空かないのでは?
【写真 上(左)】 渋い意匠の窓
【写真 下(右)】 すぐよこを流れる須雲川
浴場は番台?前休憩所の右手が男湯、左に女湯。それぞれ構成はちがいますが、交替制ではないようです。
脱衣所はまあまあ広いものの、混雑時はものすごい人の数となるのであまり広さを感じません。
浴場はセミオープンのゾーンと露天ゾーンからなり、内湯はありません。
入って右手のセミオープンゾーンに洗い場。その前にゲキ熱浴槽(A)とその奥にぬる湯槽(B)。
露天ゾーンは左手奥から高温槽(C)とその横にメイン露天(D)。脱衣所側に洗い場と蒸しサウナ。中央に水風呂があり、その奥の斜面に上段露天(E)と下段露天(F)。
周囲の自然を生かした緑ゆたかな露天で、自然木をつかった湯屋がかかって和めます(空いてれば・・・ ^^; )
カラン計15、シャワー5(少なすぎ)、ドライヤーあり。
自然環境保護の観点からシャンプーはおいていません。
お湯は浴槽によってかなりちがうので、浴槽ごとにレポします。
A.ゲキ熱浴槽 / 石造12人以上 / ゲキ熱
木の湯口からゲキ熱湯を投入+間欠側面注入でオーバーフローあり。ゲキ熱で空いてる。
ほぼ無色透明のお湯は、熱さもあるが硬めの湯ざわりで長湯不可。
弱芒硝味+微塩味に天山特有のパルプ?臭。湯ざわり特徴なし。
高温槽やメイン露天に比べ薄い感じもするが気のせいかも・・・。
B.ぬる湯槽 / 石造炭敷4-5人 / ぬるめ
底面注入でザンザコのオーバーフローは、かけ流しかそれに近いのでは?
きれいに澄み切った絶妙のぬる湯にはうす茶の湯の花が浮遊。味不明、かすかに甘い石膏臭?。きしきし強くとろみもあって硫酸塩泉系のイメージ。
いつも夜なので未確認だが、お湯の感じからしてかなり強い青白発光があると思う。
デリケートでやさしく包まれるようなお湯は、温まり感もよわいのでついつい長湯に。天山でいちばん好きな浴槽。
C.高温槽 / 岩枠石敷15人以上、屋根付 / かなり熱い
石臼風湯口からゲキ熱湯大量投入+底面大量注入+側面注入+飲泉(いまは飲めない?)からの流し込みで排湯不明。湯口付近は相当に熱く混雑時もあまり人がいない。
わりに空いているのでDよりは常にお湯の状態がいい。
やや懸濁したお湯は弱芒硝味+微塩味。湯口はほぼ無臭。湯面はパルプ?臭。
かすかなとろみと弱いヌルすべがあるが、本質は硬めでパワーのあるお湯で、一気に温まるが意外と冷めがはやい。
D.メイン露天 / 岩枠石敷20人以上、一部屋根付 / 適温
赤茶色に変色した岩の湯口から大量投入でオーバーフローあり。
入りやすい湯温なので常に混んでいてお湯はなまり気味。
源泉じたいはCとほぼ同じだと思うが、強めのにごりがあってとなりの「一休」(循環?)のお湯に近い。(ほとんど入らないので確信もてず)
E.上段露天 / 岩枠石敷6-7人 / ほぼ適温(ぬるめのときもある)
金属パイプから湯温が変動するお湯を大量投入し下段露天への流し出し。別に岩の上から等間隔でポタポタ投入(消毒剤?、以前は打たせ湯のことも・・・)。
タイミングによりお湯の変動がはげしいが、たいていは無色透明で弱い礒の香(or弱パルプ?臭)。とろみとヌルすべのある湯本らしいやさしいお湯は、入りごこちよくしっかりと温まる。ときおりおもむろに鮮度感がUPし、アワつきが楽しめることがある。
F.下段露天 / 岩枠石敷4-5人 / ややぬるめ(適温のときもある)
金属パイプからの投入+上段露天からの流し込みでかなりの量をオーバーフロー。
金属パイプのお湯は、たいていEの湯口より金気がかって濃度感があり、浴槽のお湯もヌルすべ強めなので源泉の混合比がちがうのでは?。ただし基本的なお湯のイメージはEと大差ない。たいていEよりなまりが強くうすにごっている。
■.水風呂
ジャグジー付でけっこう冷たい。わずかに鼻につくクレゾールっぽい臭いがあるが、大量オーバーフローで鮮度感あり、入りごこちのいい良質な水風呂。
ただし、しつけの悪いガキども、もといお子様たちがときどき飛び込んでくるのが難 ^^;;)
とまあ、日によってもちがいますがだいたいこんな感じです。
湯温は、A>C>D=E>F>B
ヌルすべは、F>E>C=D>A>B くらいか・・・。
お湯のイメージは、大きくA.C.D(硬めパワー系)とE.F(やわらか系)とB(うすめ天国系)にわかれるかと思います。
すくなくとも、この3系統の源泉混合比はかなりちがうかと。
A.C.D(硬めパワー系)は湯本のお湯というよりはむしろ強羅系の迫り来るお湯で、92.101.102.115号のうち、すくなくともひとつはかなり強烈な源泉があるのでは?
とくにいいのがBで、これはひょっとすると温泉じゃないかもしれないのですが、からだに負担のかからない軽~いぬる湯は絶妙の入りごこちで、湯岐や下部に近いものさえ感じ、箱根でもかなり上位の源泉では・・・?。(湯本74号の単独使用が考えられるが、74号のスペックと浴感が合わないような気がする。)
はっきりいって、A.C.DやE.Fならば、これより鮮度よく泉質的にも上(?)のお湯は湯本に限ってもいくらもありますが、このBは群を抜いています。
浴槽ごとに湯温と温まりに強弱があり、湯ざわりも硬いのからやわらかいのまであるので、浴槽のまわり方でかなり快適度が左右されます。
個人的には、B→E→水風呂→(C)→Bというコースが好み。(BのあといきなりCに入るとかなり辛い。)
超人気施設でいつも盛況ですが、いくたびに「シャンプーがない」「シャワーがすくない」「洗い場が寒い」などの声を耳にします。
露天の踏み石が斜めになっていたりしてバリアフリー対応も十分とはいえず、移動に気をつかいます。
このようにお湯も浴場のつくりも客を選ぶけっこうクセのある施設なので、湯慣れていない人は湯本のふつうの日帰り施設にいったほうが満足度は高いかも・・・。
それでも、施設をとりまく雰囲気は抜群なので、この手の雰囲気が好きなひとは何度もリピートしてしまうでしょう。
週末昼間はとにかく混むので、平日か週末夜遅くがおすすめです。
館内各所に分析書が掲示され、HPにも記載があります。
抜粋引用してみると
「八千坪の敷地内五ヶ所の源泉から日量三七万・湧出(中略)溜め置きせずに、源泉から直に浴槽へ注がれる天山ならではの源泉浴」
なお、源泉は高温ですが加水せずに、チタン鋼管の熱交換器をつかって冷却しているとのこと。
館内には飲泉所があり、ここではpH=9.3のアルカリ性単純温泉(74号源泉)を単独使用しています。
〔 源泉名:天山温泉(台帳番号:湯本第74.92.101.102.115号混合) 〕
Na-塩化物泉 67.3℃、pH=8.3、258L/min、成分総計=不明(TIM=1255mg/kg)、Na^+=327mg/kg (68.23mval%)、Mg^2+=39.6 (15.67)、Ca^2+=29.8 (7.16)、Cl^-=652 (88.29)、SO_4^2-=54.4 (5.42)、HCO_3^-=73.1 (5.76)、陽イオン計=469 (20.8mval)、陰イオン計=786 (20.8mval) <H11.3.18試験>
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:なし 循環装置使用:あり 消毒処理:あり
【 飲用泉 】
〔 源泉名:天山飲用泉(湯本第74号) 〕
アルカリ性単純温泉 55.9℃、pH=9.3、湧出量不明、成分総計=不明(TIM=258.2mg/kg)、Na^+=87.5mg/kg、Cl^-=71.5、SO_4^2-=15.6、HCO_3^-=65.8、CO_3^2-=10.0、陽イオン計=89.2、陰イオン計=169 <H15.5.8分析>
〔 2006年以降10回程度入湯 〕
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■ 芦ノ湖温泉(元箱根) 「湖月」 〔 Pick Up温泉 〕
<芦ノ湖温泉(元箱根)「湖月」> (箱根町元箱根34、10:00~19:00、700円、0460-83-6060)
※ 現在、日帰り入浴の可否不明です。
元箱根港の目の前にある民宿&食堂のお湯。芦ノ湯方面からだと元箱根交差点を左折してすぐ右。Pは1~2台。
玄関の裏手にある浴場(1ケ所?)は、脱衣所、浴室ともにこぢんまり。やや暗めの浴室ながら、3人は入れるみかげ石枠伊豆石?貼の入りごこちのいい浴槽があるのは立派です。
壁から突き出た金属パイプを樹脂製ザルで受けての投入。源泉温度が高いので、贅沢にも半分以上を金属パイプづたいに浴槽外に逃がしています。
【写真 上(左)】 サイン
【写真 下(右)】 内湯
槽内注排湯はなく、投入全量をオーバーフローのかけ流し。
カラン2、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。日曜10時で独占でした。
【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 源泉を浴槽外に逃がしています
きもち微茶緑がかったお湯は熱めで、茶色の湯の花が少量ただよいます。
焦げイオウ臭にかなり明瞭な焦げ臭、これにゴムのような厚みのある臭いが加わります。
たまご味+焦げ味+微酸味収斂味+僅微苦味の特徴ある味。
硫酸塩泉系のキシキシと酸性泉系の微ぬるとイオウ泉系のするする?が混じる複雑な湯ざわりで、浴後は熱湯のわりにさっぱりとします。
重さも適度にあって、なかなか入りごたえのあるお湯です。
単純硫黄泉というよりは、むしろ酸性明礬泉のイメージのあるお湯で、新姥子から金気を抜いてイオウを強めた感じかな。
芦ノ湖温泉は、箱根町供給温泉(箱根、元箱根、大芝系列)をつかっていて、芦ノ湯の「山形屋」と同じはずですが、浴感も分析書も「山形屋」とはちがうものでした。(詳細末記)
一般受けする浴場ではないですが、元箱根界隈では稀少なかけ流しだし、現時点ではかなり面白いお湯になっているので、温泉好きは一浴の価値ありかも・・・。
なお、入湯時は料金600円でしたが、後日、店前の入浴案内看板が700円になっているので値上げされたと思います。(1人だと1,000円という未確認情報あり)
単純硫黄温泉(硫化水素型)(Ca-SO4型) 77.0℃、pH=3.7、成分総計=0.439mg/kg、Na^+=14.6mg/kg (16.31mval%)、Mg^2+=9.28 (19.60)、Ca^2+=32.4 (41.51)、Fe^2+=0.01、Al^3+=5.61 (15.99)、Cl^-=4.16 (3.19)、HSO_4^-=8.32、SO_4^2-=165.6 (93.58)、HCO_3^-=-、陽イオン=64.2、陰イオン計=180、メタけい酸=110、硫化水素=82.9 <H17.8.23分析> (源泉名:元箱根温泉「元箱根第44号」(箱根町営第7号蒸気井に水道水を混合した蒸気造成泉)(mval%は筆者の概算値)
<温泉利用掲示> 加温:なし 加水:なし 濾過:なし 消毒処理:なし
〔参考〕
【箱根町供給温泉(箱根、元箱根、大芝系列)】(「山形屋」浴室掲示他より)
単純硫黄温泉(硫化水素型)(Ca・Na・Mg-HCO3・(HS)・SO4型) 94.1℃、pH=6.4、成分総計=147.8mg/kg、Na^+=5.0mg/kg (27.12mval%)、Mg^2+=2.0 (20.52)、Ca^2+=7.8 (48.53)、Fe^2+=0.01、Al^3+=0.02、Cl^-=3.4 (11.81)、HS^-=7.5 (27.92)、SO_4^2-=9.3 (23.84)、HCO_3^-=17.7 (35.72)、陽イオン計=15.9、陰イオン計=38.2、メタけい酸=46.8、硫化水素=34.1 <H5.2.18分析>(mval%は筆者の概算値)
【箱根町蒸気井7号】(箱根町HPより)
単純硫黄温泉(硫化水素型)(Ca・Na-(HS)・HCO3・Cl型) 84.6℃、pH=6.3、成分総計=199mg/kg、Na^+=6.91mg/kg (29.70mval%)、Mg^2+=2.29 (18.81)、Ca^2+=9.19 (45.55)、Fe^2+=0.05、Al^3+=0.19、Cl^-=7.52 (20.19)、HS^-=11.8 (34.62)、SO_4^2-=9.47 (19.23)、HCO_3^-=15.3 (24.04)、陽イオン計=20.1、陰イオン計=45.3、メタけい酸=54.2、硫化水素=66.8 <分析日不明>
※「湖月」の分析書と「箱根、元箱根、大芝系列」の分析書では泉質がかなりちがい、前者ではpH=3.9の弱酸性Ca-SO4型と姥子的なスペックになっています。
昨年8月末の台風11号で、箱根町蒸気井7号関係施設は被害を受け操業を停止しました(秋に復旧)。
復旧後、蒸気井7号の性格が根本的に変わったのか、あるいは造成用の用水が変更されたのかもしれません。
たとえば、かつて造成用につかわれていたらしい阿字ヶ池湧水は弱酸性のCa-SO4型ですから、これが復活しているとするとつじつまが合います。
「山形屋」に入ったのは復旧後の昨年暮れですが、「湖月」のお湯とは異質(単純硫黄泉のイメージ)のお湯に感じました。
「山形屋」と「湖月」は配湯ルートはちがうものの、同一源泉(箱根町蒸気井7号)をつかっているはずなので腑に落ちません。
〔 2006年9月15日レポ 〕
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■ 芦ノ湖温泉(箱根町) 「夕霧荘」 〔 Pick Up温泉 〕
オフィシャルHP
芦ノ湖の東岸、元箱根・箱根町エリアには、湯の花沢第7号蒸気井で造成された箱根町供給温泉が配湯されています。
元箱根は「湖月」をレポしていますが、箱根町エリアは供給ルートがちがう(大芝中継槽で分岐し、元箱根は元箱根椿公園中継槽経由、箱根町は箱根配湯槽経由、箱根町のほうが引湯距離が長い(→配湯ルート図))ので、箱根十七湯完全制覇をもくろみ(笑)、箱根町の「夕霧荘」を攻めてみました。以前はかけ流しの民宿「山伏」が日帰り対応していたようですが、いまは休業している模様なので、ここの日帰り対応は貴重です。
【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 内湯
芦ノ湖畔からちょい山側にはいった20室の中規模旅館で、このエリアではめずらしく日帰り入浴を積極的に受け入れています。
小綺麗に仕上げられたなかなかに好ましげなお宿で、スタッフの対応も親切なものでした。
浴場はフロントの奥、男湯が「源氏の湯」、女湯が「葵の湯」と銘打たれ、それぞれ内湯と露天があります。
「源氏の湯」は、内湯(みかげ石枠石タイル貼5-6人、ほぼ適温)と露天(岩枠鉄平石貼3-4人、坪庭つき、ややぬる)の2槽。浴場は広くなくきもち暗めですが、こじんまりと落ちついていい雰囲気。中規模旅館としてバランスのとれた浴場で、内湯・露天とも広すぎず狭すぎず、入りごこちのいい湯船でゆっくりとお湯を楽しめます。
カラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日15時で独占~2人。
【写真 上(左)】 内湯の湯口
【写真 下(右)】 露天-1
内湯はお皿のような湯口からの投入+側面注入。槽内排湯はよくわかりませんでしたがオーバーフローはありません。
露天はイオウの白い湯の花がでた木樋の湯口から熱湯数L/min(たぶん源泉)を投入し切欠からの上面排湯。
底面排湯口がありますが引いておらず、おそらく投入全量を流し出すかけ流しかと思います。
お湯は内湯と露天でかなりちがいます。
内湯はかるく懸濁して湯の花なし。味不明でよわい焦げ臭と微カルキ臭。よわいぬる感のあるお湯はたぶん加水循環ですが、循環湯としてはまあまあのできです。
【写真 上(左)】 露天-2
【写真 下(右)】 露天の湯口
露天は緑白色うすにごりで白とうす茶の浮遊物が舞っています。弱たまご味+よわい酸味収斂味。湯口そばではしっかりとした焦げイオウ臭がただよいます。
酸性泉特有のぬるぬる感と肌に染み入るような浴感があり、町営造成泉としてはかなり状態のいい湯づかいかと思います。
このエリアでかけ流し湯は貴重なので、ほんとうにかけ流ししているならばもっとPRしてもいいかも・・・。
やっぱり湯の花造成泉はいいですね。イオウの効き具合も優ですが、pHが絶妙でこれが浴感に奥行きを加えているように思います。
「湖月」よりはおとなしいお湯に感じましたが、露天湯口の温度から考えて加水はほとんどないと思います。
限られた源泉供給量をうまく活かし、露天と内湯でメリハリをつけた湯づかいは好感。
料金は箱根価格ですが、この立地、この内容で1,000円は高くないようにも思います。
単純硫黄温泉(硫化水素型)(Ca-SO4型) 77.0℃、pH=3.7、成分総計=0.439mg/kg、Na^+=14.6mg/kg (16.31mval%)、Mg^2+=9.28 (19.60)、Ca^2+=32.4 (41.51)、Fe^2+=0.01、Al^3+=5.61 (15.99)、Cl^-=4.16 (3.19)、HSO_4^-=8.32、SO_4^2-=165.6 (93.58)、HCO_3^-=-、陽イオン=64.2、陰イオン計=180、メタけい酸=110、硫化水素=82.9 <H17.8.23分析> (源泉名:元箱根温泉「元箱根第44号」(箱根町営第7号蒸気井に水道水を混合した蒸気造成泉)(mval%は筆者の概算値)
<温泉利用掲示> 加温:あり 加水:あり 循環:あり 消毒処理:あり
〔 2008年9月1日レポ/2008年6月入湯〕
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■ 湘南ちがさき温泉 「野天湯元・ちがさき・湯快爽快」
オフィシャルHP
湘南に本拠をおく湯快爽快チェーンが2004年秋に温泉を掘削・導入した温泉スパ銭。
JR相模線「北茅ヶ崎駅」より徒歩1分なので、仕事で湘南に行った帰りによってみました。
館内は2層で、こてこてにつくり込む「湯快爽快チェーン」にしてはあっさりとしたつくり。浴場は2階、飲食処の奥。
右が男湯、左が女湯で固定制。脱衣所はまあまあゆったり。
内湯ゾーンはメイン浴槽、機能浴槽、サウナ、水風呂ですべて真湯。壁面まわりにカランを配置した巨大な銭湯風で上質感はあまりありません。
露天ゾーンは手前中庭風のスペースに打たせ湯、泡風呂、ジャグジー。
その奥に温泉の「野天元湯風呂」、壁面沿いに信楽壺湯、うたた寝の湯、いちばん奥にサウナ風のうたた寝の蒸湯があります。
カラン32(内セパ式6)、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日18時で20~30人とそこそこの入り。
断言はできませんが、お湯の感じからして温泉使用は「野天元湯風呂」のみだと思います。
(他の浴槽のお湯もそれなりにやわらかく、湯口に少量の析出がでていたりするので、けっこう成分のある井水かゲキ希釈で温泉をつかっているかも・・・?、カルキは強いのと弱いのがある。)
水風呂もたぶん井水で、カルキ臭よわめで入りごこちのいいものでした。
ということで、「野天元湯風呂」のみレポします。
岩枠鉄平石敷10人以上、一部屋根付きの露天で、茶色に変色した岩の湯口からのぬる湯投入+熱湯側面注入で端から大量上面排湯。
適温~ややぬるのお湯は、きもち黄色がかった透明でわずかに白い浮遊物。
4-5g/kg程度の中塩味+弱薬味。湯口はほぼ無臭で湯面で薬品系タール臭+礒の香。
源泉は鉄分を含んでいますが、お湯から金気は感じられないので除鉄があると思います。
とくべつな湯ざわりはないですが、よわいとろみがあります。
そこそこの濃度感と温まりがあり、温泉らしい浴感もありますが、成分総計=31480mg/kgの強食塩泉のイメージにはほど遠く、館内掲示は「加水なし」とありましたが、かなりの加水希釈があると思います。(ないとしたら源泉スペックじたいがはげしく変化している。)
ベースは化石海水型だと思いますが、SO_4^2-を含んでいたりするので、海岸温泉の性格も兼ね備えているかもしれません。
かなり濃厚で面白い泉質ですが、湯口からして(たぶん)希釈していたのは残念。かけ流しはむりとしても、非希釈源泉にふれられる場がほしいところです。
正直、千葉や埼玉など化石海水のメッカにくらべたらたいしたお湯ではないので、わざわざ他県から入りにいくほどでもないように思いますが、人口が多く温泉じたいが貴重なエリアなので、この程度の湯づかいでも充分なんでしょう。
じっさい、地元の方らしいお年寄りがけっこう目立ちました。
Na-塩化物強塩温泉 33.0℃、pH=7.9、湧出量不明(掘削揚湯)、成分総計=31480mg/kg、Na^+=10920mg/kg (90.98mval%)、Ca^2+=546.0、Mg^2+=142.9、Fe^2+=2.9、Cl^-=18980 (99.05)、Br^-=74.5、I^-=3.2、HS^-=0.2、SO_4^2-=27.3、HCO_3^-=189.8、陽イオン計=11920 (522.1mval)、陰イオン計=19290 (540.5mval)、メタけい酸=71.2、メタほう酸=38.9、遊離炭酸=163.3 <H16.3.17分析> (源泉名:湘南茅ヶ崎温泉(湯快爽快温泉 野天湯元 茅ヶ崎の湯)
<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環装置等使用:あり 塩素系薬剤使用:あり
〔 2008年5月28日レポ 〕
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■「秀明館」の謎
その数日後、どうにか通行が確保されていたR138御殿場口から登り姥子の「秀明館」にいってきました。
豪雨による湯量増加を狙ってか、10時前から客が押しかけ、10時の段階で安い部屋は満室となっていました。
前にいったとき(箱根で400ミリ以上)より雨量が多く、岩盤からわき出す湯量もすごいものがありました。スタッフの話では「ここ数日でいちばん多い」とのこと。
でも、正直いって前回のような”すごみのあるお湯”ではなかったような気がします。
このことをY師匠に話したところ、いくつかの示唆をいただきましたので、それをふまえて整理してみます。
なお、これはあくまでも筆者の勝手な推測です。
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前にも書いたとおり、ここの浴槽にはつぎの3系統の配湯ルートがあります。
A.奥の岩盤と岩盤下の底から自然湧出する源泉を、しきいの上から浴槽へ流し込み - (湧出量豊富なとき)
B.左端の金属パイプから熱交換装置経由で湯温を落として配湯 - (岩盤湧出高温時)
C.中央の金属パイプから低層からのポンプ揚湯泉を配湯 - (岩盤湧出涸渇の時)
今回、Cはありませんでした。
ほんとうはAをそのまま流し込むのがベストですが、熱くてとても入れません。(湯量が増えるほど湯温もあがるらしい) そこで、Bで温度調節をするわけです。
今回、思い返してみると、Aの流れはほとんど木板で浴槽の外へ逃がされ、Bがメインとなっていました。
前回は、Bもあったものの、Aはほとんど全量浴槽へ流れ込み、Aがメインでした。
Bは、すくなくとも熱交換装置を通しています。また、ひょっとするとポンプ揚湯泉をつかっているのかもしれません。
そうだとするとあまりに湧出湯量の多いときは、浴槽のお湯はほとんど熱交換装置経由のもの(&ポンプ揚湯泉?)になってしまいます。
これで、Aがメインだった前回より、湯質が劣っていた(?)理由の説明がつきます。
そうすると、ここの湯質がベストなのは、湧出量と湯温が適度に落ちついてAのみを利用しているときということになります。
「大雨のあとに『秀明館』」というのは定説ですが、ひょっとしてじっくりかまえておもむろに突入したほうがベターなのかもしれません。
(注.写真は前回撮影のもの。現在撮影禁止となっています。)
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■ 箱根湯本温泉 「木こもれびの宿 ふるさと」
オフィシャルHP
箱根湯本の老舗、「おかだ」グループの新業態和風宿が日帰り開放するもの。
おかだは敷地内に泉源を5本所有していますが、そのお湯に安価で入れます。
「おかだ」の裏手にひっそりとかくれるようにあるこの宿は、いかにも若いカップルにうけそうな”和モダン”系。どちらかというとB&Bや素泊まりに力をいれているような印象。
帳場奥左手に日帰り客もつかえる休憩所&軽食処。奥の突き当たりは「おかだ」への通路で日帰り客は通行不可。(宿泊客は「おかだ」の浴場も入れます)
脱衣所はロッカー型で簡素。浴場に入ると正面に内湯ゾーン、左手に露天。
内湯ゾーンは狭くてやや暗め。鉄平石枠石タイル貼造6人くらいの内湯ひとつに洗い場とシンプル。
扉を開けると露天ゾーンで、露天(鉄平石枠石タイル貼造12人位、屋根付)と洗い場。
スペースは狭いものの、竹林と泉源櫓を見上げ、いかにも箱根湯本らしいしっとりと落ちついた雰囲気。湯本の喧噪もここまでは及ばず、鳥の声が耳に涼やか。
カラン計5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。休日16時で5人~独占。
内湯は石の湯口から大量投入+側面注入で側面吸湯?+弱いオーバーフロー。露天は岩組の湯口からの投入+熱湯側面注入で側面吸湯?
内湯と露天のお湯のイメージはほぼおなじで内湯はやや熱め、露天はほぼ適温。
うすく懸濁し白い浮遊物がうかぶお湯は微芒硝塩味でほぼ無臭。カルキはほとんど感じられません。
ヌルすべと弱いとろみのあるいかにも箱根湯本らしいやわらかなお湯で、上品によく温まり、浴後もほこほこと温もって肌がしっとりと落ちつきます。
鮮度感はさほどないものの、なかなかにいいお湯です。
なにより浴場(とくに露天)の雰囲気がいいので、空いていればかなり和めるのでは?
なお、観光案内所(なければ同一グループの「箱根の湯」の玄関)においてあるパンフには100円割引券が刷り込まれているので、湯本の日帰り施設としては格安の750円で利用できます。
単純温泉 55.0℃、pH=8.0、湧出量不明、成分総計=740mg/kg、Na^+=184mg/kg、Cl^-=240、SO_4^2-=53.4、HCO_3^-=56.1、陽イオン計=201、陰イオン計=355、メタけい酸=174、メタほう酸=9.06 <H8.12.5分析> (源泉名:湯本第19.44.85.97.104号)
<温泉利用掲示> 加水:あり 加温:あり 循環装置使用:あり 消毒処理:あり
〔 2007年8月9日レポ 〕
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■ 宮ノ下温泉 「たかぎ旅館」 〔 Pick Up温泉 〕
紹介ページ
箱根十七湯のひとつ、宮ノ下温泉は源泉数21、総湧出量約2,000L/min(町観光協会資料)を誇る実力派です。宮ノ下温泉はふつう老舗の高級宿に象徴されますが、富士屋ホテルの西側裏手の路地には独自源泉をもつ小さな宿があって、いくつかは日帰り入浴できます。ここもそんな宿のひとつです。
場所はここ。車ではいきにくいので宮ノ下の公営Pに駐車していったほうがいいでしょう。
入浴できる日は「本日入浴できます」の看板が出ていますが、事前TELがベター。
源泉を常時そのまま注いでいるようなので、留守でなければ入れると思います。
年季入った建物で、木の廊下がいい味を出しています。廊下の奥に浴室がひとつ。せまい浴室にせまい風呂。タイル貼りの浴室に鉢植えがおかれてやや雑然としています。
しかし、浴槽が渋い。木造の浴槽(1人でほぼいっぱい)は鄙びた湯治宿の風情炸裂。
窓越しに外から引かれた(で、窓が完全に閉まらない ^^;)源泉パイプがそのまま浴槽に落とされ槽内注入、浴槽のはしから静かにあふれだしています。コックはありますが効かなかったので、湯量はどこかで調整? 入ったときは少量注入でしたが、あとから量が増えたような気がするので、なにか湯量調整の仕掛けがあるのかも。
カラン1(死んでた)、シャワー・ドライヤーなし、シャンプーあり。土曜16時で独占。
注入湯はかなり熱いですが、浴槽の湯温は絶妙。わずかに濁りの入ったお湯にはこまかなうす茶の湯の花がただよい、味不明でほっこりとした石膏泉系の湯の香があります。
ツル&ヌルすべはさほどではないですが、とろみが強く、包み込まれるようなやさしい湯ざわり。浴中はほこほこと温まり、湯あがりには強い温まりのあとに充実した爽快感がでて、おだやかな湯の香が肌にのこります。あとを引くような上質なお湯です。
箱根のお湯の底力を見たようなすばらしいお湯で、小さな浴槽ならではの醍醐味を楽しめるのでここはおすすめ。ただし温泉マニア限定か?(笑)
Na-塩化物泉 84.2℃、pH=8.6、湧出量不明、成分総計=1362mg/kg、Na^+=378mg/kg、Cl^-=556、SO_4^2-=67.1、HCO_3^-=93.3、陽イオン計=446、陰イオン計=737、メタけい酸=155、メタほう酸=22.9 <H8.4.30分析> (源泉名:蛇骨温泉)
<温泉利用掲示> 加温なし 加水なし 濾過循環なし 消毒処理なし
〔 2006年7月9日レポ 〕
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■ 「平安湯」 (横浜市鶴見区) 〔 Pick Up温泉 〕
<「平安湯」>(横浜市鶴見区平安町1-70、15:00~24:00、400円、045-502-4126)
源泉水風呂が話題となった鶴見にある温泉銭湯です。
京急本線「鶴見市場」駅から迷わなければ ^^) 徒歩5~6分ですが、妙に行きにくい場所にあります。
「鶴見市場」駅の階段を降りて右(海)方向に進みます。しばらくすると第一京浜国道にぶつかるのですぐ右手の歩道橋を渡り、左手の階段を降りてすぐの路地を右に入ります。
すぐに三角形の市場公園にぶつかるのでこれを通り抜けて道なりに進み、片側2車線の広い道を信号で渡り、そのまま住宅地をしばらく進むと左手にあります。
受付はフロント形式で脱衣所もゆったりしていていい感じ。
天井の高い浴室の奥に、ジェット槽(真湯)、ジャグジー&電気風呂槽(真湯)、加熱温泉槽(赤みかげ石枠タイル貼2.3人)が並び、入口の脇に水風呂(同1人、非加熱温泉)があります。サウナ料金内は太っ腹。
カラン29、シャワーあり、シャンプー・ドライヤーなし。平日19時で5~10人。
加熱温泉槽は、石の湯口から大量投入+ジャグジー状底面注入で上面排湯はたぶん循環かと。
カランが2つあって1つはぬるめの源泉?が出ます。(もう一つは蛇口動かず)
水風呂は球状の黒い石の湯口から投入で上面排湯口から排湯し、ときおりオーバーフローがあります。弱い側面吸湯(注入かも?)が間欠的に作動しているので完全かけ流しかは不明。
水風呂のまわりは鉄分で赤茶に変色し、いい感じに仕上がっています。
加熱温泉槽はほぼ適温で、緑茶色で薄く濁ったお湯は味不明ほぼ無臭で弱いツルすべ(蛇口は金気味臭)。
水風呂は、かなり冷たいですが、しばらく入ってると慣れてきます。
加熱温泉槽より若干濁りが強く少量の茶色の浮遊物あり、金気味+微塩味+微重曹味+α。金気臭に弱い粘土臭が混じります。
金気味臭が前面に出張ってきているので、他の微妙な味臭が隠れてしまいよくわかりません。めがねさんが伊香保を引き合いに出されたのは、この金気味臭のせいかな?
ここではあまりツルすべは感じられませんが、けっこうな量のアワつきがあってアワつきのヌルヌルはあります。甲府のアワつき自噴泉群からモール?臭を抜いたようなイメージか。
あまりほてらず、浴後爽快感が出てお肌すべすべとなる重曹泉系の湯あがり感。
それなりに客はいましたが、温泉槽はどちらもあまり入っている人がいなかったので、何度か冷温交互浴を楽しみました。
加熱槽はさほどインパクトはありませんでしたが、水風呂はなかなかいいです。
鶴見でアワつき湯とはたしかに意表をついた攻撃かも・・・ ^^)
Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 16.0℃、pH=7.3、60L/min、溶存物質計=1.193g/kg、Na^+=285.6mg/kg (77.77mval%)、Fe^2+=7.5、Cl^-=328.2 (54.76)、HCO_3^-=455.7 (44.12)、CO_3^2-=0.8、陽イオン計=351.7 (15.97mval)、陰イオン計=791.8 (16.91mval)、メタけい酸=46.8 <S61.6.16分析>
〔 2004年6月20日レポ 〕
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■ 溝口温泉 「喜楽里」
11/9にオープンした温泉スパ銭。桃猫。さん、一遊さん、週末田舎人さん、すなっちのレポあり。平日に電車+バスでいってみました。
「溝ノ口」駅北口8番乗場から出ている東急バス22系統蟹ヶ谷行き(時刻表)か、南口3番乗場から出ている市バス21、23、25系統(時刻表)に乗り「橘小学校」下車目の前。約3㎞、10~20分、200円。南武線「武蔵新城」駅からも歩けますが20分以上かかると思います。
典型的な和風スパ銭で、入口、出口を分離し、出るときに出場カードをゲートに通すのは「湯楽の里 栃木店」とおなじ方式です。
浴場は2階。「湯楽の里 栃木店」とレイアウトは違うのになんとなく似た感じがするのは、湯楽の里グループで、建築材や什器の共通化が進んでいるためでしょう。
内湯ゾーンに”源泉風呂”と銘打った循環式内湯(黒みかげ石枠伊豆石風石タイル敷7.8人、温泉、適温)、各種機能浴槽群(真湯、カルキ臭)、シルク風呂、タワーサウナ、ヨモギ塩サウナ、水風呂(冷たい、カルキ臭)。シルク風呂はカルキ臭ながらかなりのアワつきがあって楽しめます。
露天ゾーンは、ほとんど屋根がなく開放的。上の湯(岩組鉄平石敷7.8人、スケルトン東屋付、42~43℃)と下の湯(同12人以上、39~41℃)がとなりあっています。右手壁際の寝ころび湯は大人気。
カラン26、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。平日18時で40人以上と盛況。
洗い場はコンパクトながらすべてセパ式でつかい勝手のいいもの。
内湯は石の湯口から間欠投入で窓際側溝への流し出し。上の湯は岩の湯口から熱湯の大量投入し、湯口まわりは白く発泡しています。他に底面からの間欠投入で下の湯への流し出し。下の湯は石の湯口からの熱湯投入+上の湯からの流し込み+底面注入でかなりの量のオーバーフロー。
湯口はどれも源泉かと思いますが、上の湯の湯口が格段にいいです。
掲示によると、上の湯がかけ流し、他の2槽は循環です。(冬期加温)
さて、話題のお湯です。
綺麗な紅茶色透明のお湯で、上の湯の湯面にはのっぺりとした独特の白い気泡が流れています。弱重曹塩味+微だし味+僅微炭酸味?。温泉臭は湯口と湯面でだいぶちがいます。
湯口は粘土臭+弱金気臭+弱メタンガス臭+微モール臭+微炭酸臭がいりまじった複雑なもの。これが湯面ではなぜか精製油系のエグめのアブラ臭(ガソリンやインクなどの揮発油のような)に変化しています。週末田舎人さんが指摘されていたように、たしかに白い気泡(油膜では?)でこの臭いが強く香ります。
芳香の高貴さという意味では、新潟の千手、じょんのび萬歳楽、ミオンなかさとなどの方が上かと思いますが、それでも東京圏では希有の温泉臭かと。
ただし上のは上の湯のもので、他の2槽はおなじ系統ながら温泉臭はだいぶ劣ります。(それでも薬品臭が少ないのは立派。)
よわいツルすべと、上の湯湯口そばでは軽いアワつきもあります。かなりの温まり感と力感をもつお湯であまり長湯できません。とくに、上の湯露天の長湯ははっきりいってかなりキケンかと・・・。浴後はオイリーなおちつきと若干のパサつきがでる風変わりなもの。
それにしても、上の湯湯口の炭酸気(たしかに炭酸系だと思う)にはおどろき。分析データの遊離炭酸は6.7mg/kgにすぎず、炭酸泉にはほど遠いのにこの炭酸はいったい何事?
露天掲示には炭酸泉の効能が誇らしげに書かれていて(パンフにも「炭酸温泉」「心臓の湯」とある)、てっきりありがちな炭酸水素塩泉との混同かと思いましたが、この炭酸気をみるとあながちまとはずれとも思えません。(ここらへんは一遊さんと同じ疑問かな? (笑))
癒し系のお湯ではないですが、首都圏では珍しいイメージのお湯なので、近くにきたときはまた寄りたいと思います。
Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 41.3℃、pH=8.0、428L/min(1,800m掘削揚湯)、成分総計=3541mg/kg、Na^+=1041mg/kg (95.80mval%)、Fe^2+=2.6、Cl^-=945.2 (54.25)、Br^-=3.6、I^-=2.1、HCO_3^-=1365 (45.52)、陽イオン計=1101 (47.26mval)、陰イオン計=2317 (49.14mval)、メタけい酸=101.4、メタほう酸=14.2、遊離炭酸=6.7 <H18.5.17分析> (源泉名:溝口温泉 湯楽の里)
〔 2006年12月28日レポ 〕
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