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□ エリア別総覧 群馬-2 (吾妻)



■ 群馬-2 (吾妻)
【 レポのリスト (吾妻/草津・万座・六合・嬬恋) 】
【 レポのリスト (吾妻) 】

2-A.嬬恋・北軽
群馬では特異な1グループを形成。泉質は多彩でリゾート地なのにナゾのお湯が多いのは、那須高久あたりの状況に似ている。未湯が多いのであまり書けず(^^;)近年開湯したあさまの湯は、アブラ臭香る力強い高温泉。

2-B.万座・草津
万座と草津はお湯のニュアンスがちがう。
万座は硫黄成分豊富で土類を多く含む成分複雑な酸性のお湯。苦味走った味と芳醇な硫化水素泉をともなう奥がふかい名湯で、北関東の代表的な白濁硫化水素泉。
草津はにごり湯もあるが、総じて硫黄成分は少なく、酸性でAlとSO4が卓越する明礬泉系。ただし源泉が多いのでバラエティも豊か。近年、民間人(笑)に人気が高いが、本来は”なおし湯”が必要なほど強いお湯。

2-C.六合
草津のカゲに隠れて地味なエリアだが、尻焼の河原野湯は有名。尻焼から上にもガラン谷温泉などの野湯があるが、到達難易度ゲキ高で一般人が入るのはまず無理。尻焼、花敷は湯量豊富な硫酸塩泉。通ごのみの良泉だが個性はうすい。湯の平は川原湯に似た独特の温泉臭をもつ温まりの湯。すぐそばの応徳は石膏・芒硝ベースにしっかりとしたイオウが絡みやたらあとをひくお湯で、吾妻屈指の名湯だと思う。ただし混むのが難。

2-D.万座・鹿沢口周辺
観光の通過点ながらさりげに名湯が多い。重炭酸土類泉の名湯、鹿沢を筆頭に、アワつきぬる湯の嬬恋大前平治。アブラ臭の奥嬬恋、伊香保似のにごり湯つま恋貴乃湯、バランス系の半出来など個性派揃い。



2-E.吾妻本流沿い
さらに下っても吾妻川沿いの地底人の威力(^^)は衰えず、イオウ混じりのバランス系川原湯は独特の温泉臭とあいまって、これも吾妻屈指の名湯。周辺に点在するいわゆる八ッ場4湯はどれもレベルが高いが、なかでも強アブラ臭のとバランス系の吾妻峡天狗が有名。日本三大美人の湯で名を馳せる川中も、やはりぬる湯硫酸塩泉の名湯。
四万はどれも似たようなお湯にみえるが、それぞれ微妙にちがう。とくに金気が入る新湯・河原の湯、清澄な新鮮湯の奥四万・こしきの湯(湯の泉)はキャラが立っている。石膏のきいた日向見・中生館のお湯も逸品。
沢渡はイオウ混じり、絶妙な成分バランスの名湯。四万のあとに寄るとその凄さがわかる。
さらに、いやし系ぬる湯の根古屋、メタけい酸けいのとろみのきいたあづま桔梗、重曹泉系ツルすべの小野上、金気のきいたにごり湯金島ときて、名湯、伊香保に至る。
伊香保の上、榛名湖温泉は地味だが正苦味泉的イメージがある実力派。



2-F.浅間隠・倉渕・松井田
エリア的に地味だが、ここも侮れないお湯がある。
浅間隠温泉郷(鳩ノ湯薬師温川)はどれもハイレベル。なかでも重炭酸土類泉系と思われる鳩ノ湯は佳品。倉渕は露天のお湯は個性に欠けるが食塩泉の内湯がいい。くらぶち相間川はこのあたりでは特異な強食塩泉で鉱物系アブラ臭と赤茶の濃いにごり湯が特徴。異常にあたたまり、浴後眠くなるので要注意。上増田砦の湯は目立たないところにあるが、モール泉系のイメージとアワつき新鮮湯で人気が高い。
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□ エリア別総覧 群馬-1 (北毛)

先日、北毛、内房と2週つづけてまわってみました。北毛は落ちついた硫酸塩泉、房総はモール系黒湯のクセモノ湯。同じ湯巡りでもまったく印象が違います。温泉はエリアによって特徴があり、それは泉質やロケーション、入浴施設の性格によるところが大。
そこで今回は、「エリア別お湯総覧」と称して、泉質に的をしぼってエリア別に俯瞰してみました。
( )内は代表例、湯巡りのポイントについてもふれています。
ボリュームがあるので、まずはナワバリ(^^)の群馬からです。



■ 群馬-1 (北毛) 
【 レポのリスト (北毛・新治) 】
【 レポのリスト (尾瀬・赤城) 】

水上より北の奥利根エリアは、おおむね単純温泉。湯量豊富な高温泉がこんこんと湧いています。だいたいが硫酸塩泉(Na・(Ca)-SO4)型でいぶし銀の通ごのみのお湯(湯の小屋、宝川湯檜曽谷川)。重曹泉系の上の原温泉(水上高原プリンス)は異色。このエリアは遠いし、料金水準がわりに高いので湯巡りに金がかかるのが難点。

水上、上牧はやや成分濃度があがって、Na、Ca、SO4、Clのバランスのいい硫酸塩泉はとろみを帯びた味わい深いお湯。諏訪峡は北毛を代表する石膏泉。
旧新治エリアは硫酸塩泉系の名湯がメジロおし。川古、法師猿ヶ京湯宿など格調高い石膏・芒硝泉が味わえる。おおむね高温泉で硫酸塩泉らしい温まりが強いので、夏場の湯巡りはほとんど耐久レース、ダイエットに最適(笑)。多くの湯宿が日帰りに積極的で料金も安めなので湯巡りしやすい。

片品・尾瀬方面のお湯は総じてうすめ。
戸倉・片品はpHの高い重曹系のお湯。甘いイオウ臭香るツルすべ湯は地味ながら良質。小規模な宿がメインで客数少ないので日帰り難易度は高い。
丸沼方面では丸沼(座禅)がやや濃度の濃い個性派。白根鎌田などは高温で湯量豊富な硫酸塩泉型の単純温泉。鮮度のよさが身上。
花咲と背嶺峠を越えた武尊・川場エリアのお湯はやや個性に欠ける。

さらに下ると老神。源泉数の多い実力派の温泉地で、とくに片品川東岸の旧穴原地区のお湯は硫黄が強くて入り応えがある。硫酸塩と塩分を含む薄めの単純温泉がメイン。フッ素を含み湯上がり爽快。一山越えた南の旧利根村にある南郷しゃくなげの湯も同系。ここは施設のできがよく人気が高い。

沼田周辺のお湯はやや弱いが、そのなかでは塩河原「渓山荘」白沢高原「初穂の湯」が出色。ともにうすめながら湯づかいがよく、硫黄がクリアに出ている。

月夜野~渋川の利根川沿いは、硫酸塩泉~重曹泉型の単純温泉。地味ながら味わいふかいお湯で根強い固定ファンをもつ。(月夜野三峰の湯敷島ふれあいの家



新治と吾妻の境、高山村あたりには地味ながら質のよいお湯がある。
うすめぬる湯ファンの多い奥平、大塚新中之条。毛色のちがう高山いぶきの湯は濃度の高い食塩泉でここのアブラ臭は絶品。

赤城西~南麓にかけてはおおむね通好みの金気の強い重炭酸土類泉で、多量の析出と炭酸分をともなう。(赤城、滝沢、梨木)。なかでも貴重な高温泉の赤城は名湯。すべてが山中のしずかな宿で趣ふかい。
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