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■ 天津小湊温泉 「城崎の源泉の湯 宿中屋」 〔 Pick Up温泉 〕



<天津小湊温泉 「城崎の源泉の湯 宿中屋」>
(千葉県鴨川市(旧 天津小湊町)天津3287、13:00~20:00(要時間確認)、1,000円、0470-94-1111)
オフィシャルHP
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (MAPPLE観光ガイド)

南房、小湊あたりにいくつかある自家源泉の温泉宿のひとつで、日帰り入浴も受け入れています。
日蓮聖人誕生の地、天津小湊に天保年間に創業した老舗で、昭和49年に現在の城崎海岸で再オープン、平成14年、天然温泉の湧出にともない「宿中屋」と改名しています。(一時「ホテルニューナカヤ」と名のっていた。)


【写真 上(左)】 フロント
【写真 下(右)】 源泉の銘板

36部屋の大きめの旅館で、館内のつくりもしっかりとしています。
日帰り受け付けは、団体客の入館状況などにより流動的なようで、年末の14時ごろダメもとで攻めたのですが「いまなら大丈夫です。」と快く受け付けてくれました。
なお、このときはたしか料金600円だったかと思いますが、いまは1,000円になっているようです。

「城崎の湯」「華海の湯」と名づけられた男女別温泉大浴場・露天風呂のほかに、貸切露天風呂「浜千鳥」(45分 2,100円)、リラクゼーション「アロマリン」などもあります。

フロント・ロビーまわりは南房らしくトロピカル。
フロントまわりに「源泉かけ流しの宿」、「城崎の源泉の湯」という掲示と温泉協会の温泉利用証も取得しているので、お湯に自信をもっていることが伺われます。
ロビーをまわりこんで廊下を海側にすすむと浴場。
このときは、手前「華海の湯」が女湯、おくの「城崎の湯」が男湯でした。(男女交替制かどうかは不明)


【写真 上(左)】 「城崎の湯」入口
【写真 下(右)】 「華海の湯」入口

脱衣所はメンテよく綺麗。扉をあけると窓の広いあかるい内湯で、タイル貼20人ほどのゆったりとした浴槽がひとつ。
さらに扉をあけると露天。これは眼前に海が広がるすばらしいロケです。
伊豆石貼3-4人のなかなか入りごこちのいい浴槽です。
カラン7以上、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
年末の14時ごろで男女湯とも独占~2-3人。


【写真 上(左)】 「城崎の湯」の内湯
【写真 下(右)】 「城崎の湯」の露天

内湯は、木箱で囲われた石の湯口からの投入+底面注入、おそらく底面排湯でオーバーフローなし。
露天は、木の湯口からの投入+側面注入、底面吸湯でオーバーフローなし。
湯づかいからするとかけ流しではないようにも思えますが、露天のコンディションはかなりのもの。すくなくとも露天の湯口からは非加水の源泉を入れていると思います。


【写真 上(左)】 「城崎の湯」露天からの眺め
【写真 下(右)】 「城崎の湯」露天の湯色

また、左どなりの女湯「華海の湯」露天からの排湯が目の前の側溝を流れていて、連れによると「露天はオーバーフローがあった」とのことなので、ひょっとして「華海の湯」露天はかけ流しなのかもしれません。(掲示類には「かけ流し表記なし」)

内湯のお湯はほぼ適温でごくわずかに懸濁し、少量ながら浮遊物もただよっています。
湯ざわりやさしいお湯ながら、よわいカルキが感じられ、露天のお湯よりだいぶん劣ります。


【写真 上(左)】 「城崎の湯」内湯の湯口
【写真 下(右)】 「城崎の湯」露天の湯口

露天のお湯はややぬるめ、翠がかった微濁でうす茶の浮遊物をうかべています。
味メモ忘れ(^^;)。おだやかな湯の香に若干の礒の香が加わります。
よわいヌルすべ、あたたまり感はさして強くはないものの、温泉ならではのやわらかな湯ざわりが楽しめるなかなかのお湯です。
なんとなくひっかかりのある浴感は、SO_4^2-=307.0mg/kg (31.63mval%)が効いているせいかもしれません。

ロケはいいし、源泉スペックも湯づかいも南房ではレベルの高いものなので、1,000円はちと痛いですが、寄ってみるのもいいかも。(このエリアで110L/min掘削揚湯、SO_4^2-=307.0 (31.63)というスペックは貴重)

Na-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩冷鉱泉 18.7℃、pH=8.7、110L/min掘削揚湯、成分総計=1.400g/kg、Na^+=419.0mg/kg (93.30mval%)、NH^4+=4.0、Mg^2+=3.9、Ca^2+=10.5、Cl^-=300.7 (41.98)、SO_4^2-=307.0 (31.63)、HCO_3^-=270.3 (21.93)、CO_3^2-=26.4、陽イオン計=446.6 (19.54mval)、陰イオン計=904.7 (20.20mval)、メタけい酸=44.2、メタほう酸=4.1 <H14.12.9分析> (源泉名:天津小湊温泉 城崎の湯)

<温泉利用掲示> 加水:なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 消毒:あり

〔 温泉利用証掲示(抜粋) 〕
・引湯方法・距離:引湯管を利用・引湯距離:55m
・浴槽の衛生管理ならびに温度管理の為、常時循環濾過装置を使用
・常時新湯を補給しながら循環濾過装置を稼働しています。
・加水なし。湯量豊富な温泉が常に浴槽を満たしています。

■ブランドグルメ
〔 天津小湊のはばのり 〕
岩のりの一種で小湊や上総の正月に欠かせない縁起物。
雑煮に入れて食べると、”一年間はばを利かす”ことができるそうです。
天然ものを岩礁で摘みとるので、労力のわりに収量がすくない貴重品。年末に摘み取ったものを「旧はば」、年明けのものは「新はば」と呼ぶそう。

〔 2009/12/23UP (2007/11入湯) 〕


E140.10.32.480N35.7.4.940
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■ 湯西川温泉 「共同浴場 薬師の湯」 〔 Pick Up温泉 〕



<湯西川温泉 「共同浴場 薬師の湯」>
(栃木県日光市(旧 栗山村)湯西川、時間不定(水・土5:00-8:00は清掃)、寸志(200円以上)、0288-97-1126(観光協会))
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (温泉みしゅらん)

平家の落人伝説で知られる湯西川温泉の共同浴場。
湯西川の集落を流れる湯西川の右岸、湯前橋のたもとに鄙びたたたずまい。
ここは、見事な萱葺き屋根(いまは瓦葺きがふえた)がならぶ平家集落と温泉街をむすぶ要の位置にありますが、ちと引き込んでいるのと、あまりにまわりの風景に溶け込んでいるので、気づかずに通りすぎる観光客も多いのでは?(たしか看板もなし)
また、気づいたとしても、モロ共同浴場的雰囲気と混浴にはばまれ、突入する人はすくないと思います。(ここ目的でくる温泉好きはべつ(^^))


【写真 上(左)】 平家集落
【写真 下(右)】 橋の上から

とくに夕方は地元の方の利用が多そうなので、外来者は避けたほうがよさそう。
このときは、夕方に偵察したところ誰もいなかったので、ついつい突入。
予想以上にお湯がよかったので、つぎの日の朝にもう一度突入(笑)


【写真 上(左)】 対岸から (右手が超開放的露天)
【写真 下(右)】 外観

このあたりは露天が集結していて、川の上手に「本家判久萬久旅館」の露天、橋をはさんで右手に「金井旅館」の露天、対岸正面にも超開放的な露天(どこかの旅館の所有らしく、無断入浴不可)があります。


【写真 上(左)】 銘板
【写真 下(右)】 水の樽

しぶ~い木造の建物。サッシュを引くとさらに別世界。
総木造の脱衣所、木枠の脱衣棚、左手に数段ひくく石づくりの浴槽、高い木梁と湯気抜きの天井、大きめの窓から差し込む日差し、吹き込む川風、すべてが一体となってすばらしい雰囲気をかもしだしています。
ただ、のぞき込み防止のためか窓ガラスが白くスプレーされいてるのは無粋。
脱衣所も男女兼用なので、慣れた女性以外は混浴はきびしいか。

石をくりぬいたような野趣あふれる湯船(3-4人)に、ぬるめ(窓側)とあつめ(内側)の2本のパイプから投入で、槽内注排湯はみあたらず、全量を手前内床に向けて大量に流し出す、文句なしのかけ流し。
この位置関係からすると湯面は前を流れる湯西川の川面と同じくらいの高さでは?


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 湯口-1

カランはなく、パイプで引かれた水が緑のバケツに注ぎ込まれているだけ。アメニティ類なし。
土曜夕方、日曜の朝、どちらも独占でした。

適温~ややぬるのお湯は、きもち青白く懸濁し、白~灰色の湯の花をうかべています。
よわい芒硝重曹味にたまご味が加わります。


【写真 上(左)】 湯口-2
【写真 下(右)】 湯色

湯口で思いのほかしっかりとした甘イオウ臭、湯面でもほのかなイオウ臭がただよいます。
キシキシとツルすべの入りまじる湯ざわりで、かなりつよめのとろみも感じられます。
湯西川には、あたたまりのつよいお湯とさっぱり冷の湯系のふたつの系統のお湯があると思いますが、ここはあたたまり系の代表格かと思います。

濃いお湯ではないものの、浴感に奥行きがあり「温泉に入った~!」という満足感の高いお湯で、湯西川でも入りごたえのある1湯だと思います。

分析書の掲示はなく、使用源泉不明。
前山などの共同泉利用にしてはイオウが強いようにも思いました。

■ブランドグルメ
〔 湯西川の味噌(一升)べら 〕
山ぶかい湯西川には独特の食文化があります。
鹿肉、熊肉、山鳥の肉などを挽き、自家製味噌や山椒と和えて叩きへらにつけて囲炉裏端で焼く「味噌べら」もそのひとつで、湯西川の名物料理として根強い人気があります。
酒のあてに最適で、これがあればお酒が一升でも飲めることから「一升べら」ともいわれます。
各旅館の名物料理ですが、料理店で出しているかは不明。

〔 2009/12/23UP (2008/11入湯) 〕


E139.35.37.084N36.57.32.026
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■ 松乃温泉 「水香園」 〔 Pick Up温泉 〕



<松乃温泉 「水香園」>
(東京都西多摩郡奥多摩町川井、10:30~19:30(要問合せ)、水休、1,000円、0428-85-2221)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)

奥多摩の自家源泉をもつ宿のひとつ。
場所は、R411青梅街道で、JR青梅線「川井」駅をすぎてすこし行った左手の私道(看板あり)をななめ左におりたところ。


【写真 上(左)】 玄関
【写真 下(右)】 帳場まわり

国道からちょっと下っただけなのに、あたりはおちついた一軒宿の趣。
母屋で受付し、左手別棟の浴場棟へ向かいます。


【写真 上(左)】 浴場棟全景
【写真 下(右)】 浴場棟

すこぶる雰囲気のある”大人の隠れ家”的な宿で、いい空気が流れている感じ。
浴場棟もシックで手前が男湯、奥が女湯。
脱衣所も広くはないもののこれまたおちついた雰囲気がただよっています。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 女湯

浴室は5-6人の内湯ひとつとシンプル。
菊花石のような風趣のある石造りの浴槽で、たっぷりふかめで入りごこちがいいです。
浴槽の傍らには、源泉カランがあって冷たい源泉が大量にでます。
カラン3?、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
日曜11時で独占~2人とゆったり入れました。
浴室からは奥多摩の渓谷が見下ろせ、東京都とは思えない風景が広がります。


【写真 上(左)】 浴場からのながめ
【写真 下(右)】 男湯

ほぼ適温のお湯はわずかに懸濁し、こまかな気泡と白いイオウ系の湯の花が少量ただよっています。
若干の硫酸塩成分を含んでいるのか、湯中の指先がよわいながら青白く発光しています。
浴槽のお湯は味不明、わずかに甘イオウ臭?がただよい、カルキはまったく感じません。
循環だとは思いますが、思いのほかお湯のコンディションがよくてびっくり。
かなり強いヌル(ツル)すべがあって、やわらかくやさしい浴感のお湯です。


【写真 上(左)】 男湯の浴槽
【写真 下(右)】 男湯浴槽の湯口

それにも増していいのが源泉カランです。
かなり冷たい源泉は豊潤な甘イオウ臭を帯び、たまご味+重曹味。
強いヌルすべにとろみをともなう湯ざわりは、しっかりとした硫黄重曹泉のイメージ。


【写真 上(左)】 源泉カラン
【写真 下(右)】 源泉

お湯的には秩父の”たまご水”系に近いものがありますが、硫酸塩が効いているためか浴感に奥行きがあり、強めのアルカリ性泉ながら肌がパサつくこともなく、浴後しっとりとおちつきます。

奥多摩のお湯は「うすい、循環、高くて混む」のイメージがあって、温泉好きにはあまり人気がないですが、さりげにこのような名宿もあるので、食わず嫌いはもったいないかも・・・。

HPによると「三〇〇〇余坪の庭園に離れを散りばめた純和風の割烹 」とのこと。
ちとネットであたってみたところ、さすが”割烹”と謳うだけあって、料理は相当のものがありそうです。
ここは食事付き入浴のメニューも充実しているので、じっくり料理&温泉を楽しむのも一興かもしれません。

なお、”松乃温泉”の由来は「『夢の中で松の木の下に仙人が現れてここを掘れ』というご託宣があって掘り当てた温泉(アルカリ鉱泉)」とのことです。(HPより)

単純硫黄冷鉱泉(Na-(CO3)・HCO3型) 14.9℃、pH=10.10、5.3L/min自然湧出、成分総計=0.293g/kg、Na^+=81.7mg/kg (96.21mval%)、Fe^2+=1.1、F^-=1.7、Cl^-=9.6 (5.66)、HS^-=2.1、SO_4^2-=7.4、HCO_3^-=87.5 (29.98)、CO_3^2-=69.5 (48.43)、チオ硫酸イオン=2.8、メタけい酸イオン=23.1、陽イオン計=84.9 (3.69mval)、陰イオン計=208.4 (4.37mval) <S58.10.21分析> (源泉名:松乃温泉)

<温泉利用掲示> 加水:記載なし 加温:あり 循環ろ過装置使用:あり 塩素系薬剤使用:あり

■ブランドグルメ
〔 奥多摩わさび 〕
奥多摩では、江戸時代より冷涼な気候と多摩川水系の渓流を利用してワサビが栽培され、静岡、島根に次ぐ産地であった時期もありました。
現在では奥多摩町、檜原村を中心とした7ha程度のワサビ田で栽培されています。
秋に播種し、2年目に収穫され旬は4~12月とされます。
なお、加工品であるわさび漬けも東京都労働局により認証基準が設けられブランド化されています。(「東京農業WEBサイト」などを参考)

〔 2009/12/23UP (2008/12入湯) 〕


E139.9.53.558N35.48.23.380
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