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■ カバーソングの醍醐味 ~ 2024年の注目曲 ~

このところ、「今年聴かれた」系の音楽番組連チャンで視てみたが、なんとなくいまの状況が見えてきたような気がする。
べつに見えたからってどーなのよ、という次元のハナシですが・・・(笑)

YOSHIKIが XYの構成にメンバー13人(いまは14人)を要した理由がなんとなくわかる。
プロモート的にどうしてもDANCEは入れておきたい?

卓越したヴォーカルを擁しながら、新たなヴォーカルの加入は、”J”がらみの話題性が欲しかったから?

■ XY - TALK(Official Live Performance)



もはやキンタロー飴と化した”J”&”K”&”SK”系に嫌気がさした?、リスナーが向かった先は ↓

【リズム・コンシャス系】

■ Vaundy LIVE "怪獣の花唄" | 2023.03.26 Vaundy one man live tour "replica" (JAPAN/TOKYO)

2020年5月の配信限定リリースながらじわじわと浸透し、今年もこの曲はよく聴かれていた。
Vaundyは、1980年代のグルーヴを体現できる貴重な才能だと思う。

■ milet×Aimer×幾田りら - おもかげ (produced by Vaundy) / THE FIRST TAKE

歌姫たちとの相性もばっちり。

■ 【MV】Creepy Nuts - オトノケ(Otonoke)

キレッキレな音像。
巷にはびこる「なんちゃってRAP」とは明らかに一線を画している。

【王道バンドサウンド系】

■ Mrs. GREEN APPLE – Dear【LIVE from ゼンジン未到とヴェルトラウム〜銘銘編〜】

今年ほとんど「一人勝ち」状態だったユニット。
こういうスケール感ある難曲や「点描の唄」のようなバラードの完成度も高くてリスナー層の幅が広い。

■ Omoinotake | 幾億光年 【Official Music Video】

1990年代初頭から綿々とつづく王道的なバンド・サウンド。
ツボにはまったコード進行&メロ展開。適度なリズムブレークと、ここ一番の落ちサビ。
売れるべくして売れた感。

■ SPYAIR『オレンジ』Music Video(『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』主題歌)

キャリアが長いだけあって、サウンドもヴォーカルも安定感抜群。
いつの世でもこういうサウンドは求められているのだと思う。

【サウンド的に意識高い系】

■ tuki.『サクラキミワタシ』Official Music Video

この類い希な才能が、紅白でどのくらいインパクトを与えられるか?

■ 羊文学 - Burning (Official Music Video) [TVアニメ「【推しの子】」第2期エンディング主題歌]

なんとグランジ系じゃわ。
サウンド志向のリスナーにとってはたまらんユニットかと。

■ ヨルシカ - だから僕は音楽を辞めた (Music Video)

ボカロ系曲調のハイトーンヴォーカル。
メディアでのとり上げはさほどではないと思うが、じわじわとフォローを増やしている模様。
本当は、Webではこういう曲が好んで聴かれているんじゃないかと思っている。
たとえばこういう曲とか ↓

■ 静息 / ver.Es

2:18~は、おそらく32ビート。
32ビートと超絶ハイトーンを違和感なくこなせる日本の「女神系歌姫」は、ワールドワイドでもアドバンテージをとっていると思っている。

[関連記事]
■ 風向きが変わった? ~ 女神系歌姫の逆襲 ~
■ 女神系歌姫の歌ってみた15曲

【メロディ志向系】

この系統は、今年は圧倒的に昭和(とくに1980年代)に振れましたね。
連日のように「昭和の名曲」特集。

■ 松田聖子 - チェリーブラッサム

今では考えられない生中継。
この状況でこの振る舞い&安定感。
文句なしのアイドルだわ。

■ 異邦人 - 久保田早紀

もはや国民的名曲?
デビュー曲にしてこのサウンド、この歌唱力、そしてこの美貌。
天は彼女に二物も三物も与えた。

■ ルビーの指環 - 寺尾聰

今年は本当にTVでよく聴いた。
しかし、こんな「オトナな」曲がオリコンで10週連続週間1位とは、いまから考えると信じられぬ。

いまでは聴くこともめずらしくなった、ドミナントセブンスがらみのセブンス&16ビートアップビートのシンコペーション。↓

@klabomusic 【作曲】シティポップのコード進行 寺尾聰『ルビーの指輪』に隠されたドミナントセブンスの美味しい使い方とは? #作曲 #dtm #シティポップ #citypop #寺尾聰 #寺尾聡 #寺尾聡ルビーの指環 #ルビーの指環 #ヒット曲 #昭和歌謡 #歌謡曲 #daw #cubase #jpop #klabomusic #立川恵三 ♬ オリジナル楽曲 - 作曲・DTM講座 Klabo Music


■ 名曲 22-2 【音楽理論】寺尾聡「ルビーの指輪」から学ぶ「ナポリの6度」

↑ 「月光」まで出てくるとは深すぎじゃわ。

■ いとしのエリー - サザンオールスターズ  Live at サザンオールスターズ キックオフライブ 2018

圧倒的なメロディ感。
しみじみと染みる初期サザンの代表曲。


それにしても、どの番組もそうだけど、名アーティストの名曲安易にカバーして下位互換(ないし崩壊)させる暴挙は、いい加減やめにしてほしい。
出演できないんだったら、ふつうにオリジナル曲のLIVEクリップ、フルで流してほしいわ・・・ ↓

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2024/12/05 UP

この歌番組、録画してほとんど早送りor飛ばしで視たけど、それでも正直キツかった。
↑ の記事へのコメントが、番組への評価を語り尽くしてる。
別に芸人のリスペクト曲なんて、知りたくもないし・・・。

出演できないんだったら、ふつうにオリジナル曲のLIVEクリップ、フルで流した方がいいのでは?

■ 浜崎あゆみ / M

浜崎あゆみ、けっこう声出ていたと思う。
代表曲をシンプルなステージでフルで歌った方がいいのでは?

■ 世界中の誰よりきっと / 中山美穂 & WANDS

この難曲中の難曲に挑むとは、無謀すぎるにもほどがある。

■ AI(あい),玉置浩二 - Story(LIVE) 韓国語・日本語 字幕

玉置浩二に触発されて、AIの歌唱力が上がってる感。
これがコラボの醍醐味。
キー曲肝煎りの歌謡祭なんだから、このくらいのパフォーマンスを聴かせてほしい。


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2024/11/26 UP

最近、歌番組でやたらにカバー曲が目立つ。
これだけカバーが多いとその内容も玉石混交で、最近とくに目立つのは下位互換した場合けっこう炎上すること。→ 関連記事1関連記事2

たしかに、オリジナル曲をカバーして聴き手にインパクトを与えられるのは、
1.よっぽど似ているか
2.本人の歌唱の質を凌駕(上位互換)しているか
3.自身のオリジナリティで楽曲の解釈を変えそれがハマった場合
くらいしか思いつかない。
いずれにしても、カバーする歌い手に相当な技倆が求められるということ。

これほどの技倆を備えた歌い手はそうそういるワケではないから、当然スカも増えるワケで、マキタスポーツ氏が「楽曲カバー免許制」(笑)を提唱?した気もわかるような気がする。

■ 【カラオケバトル公式】前人未到の12冠達成者 堀優衣 歌唱まとめ

↑ 振り返ってみると、カラバトU-18黄金の世代の歌があれだけ面白かったのは、彼女らが↑の3点(とくに2と3)を備えていたからだと勝手に思っている。


そこで、今回はカバーソングの醍醐味が感じられる名テイクをいくつかアップしてみたいと思います。

まずは「カラバトU-18黄金の世代」から。

■ 【カラオケバトル公式】川嵜心蘭:Mr.Children「しるし」(森アナイチオシ動画)

歌に複雑な感情を乗せられるオリジナリティ。

■ 原藤由衣「私はピアノ - 高田みづえ」2022/09/04 原藤由衣 Birthday ワンマンライブ 溝ノ口劇場

美声。だけど単なる「歌のお姉さん声」とは一線を画す粒立ち感あふれる声色。
いそうだけど、なかなかいない存在。

■ シルエットロマンス・cover佐々木麻衣さん^^

艶やかで深みのある声質とテクニックを兼ね備え、とくに昭和ムード歌謡歌わせたら敵なし。

■ 【Theモーツァルト】三阪咲「Finally」フル歌唱Ver

この子のステージングは華がある。
音のゆらし方やまわし方が絶品。

■ カムフラージュ / 竹内 まりや Covered by 舞乃空(まのあ)

一聴では際立つ個性は感じられないけど、聴き進むほどに惹き込まれる不思議なボーカル。
丁寧な歌唱で、歌詞が心地よく入ってくる。

■ 【カラオケバトル公式】佐久間彩加:スピッツ「楓」/2022.12.25 OA

どんな曲も「彩加カラー」に染め上げてしまうオリジナリティ。
抜群のリズム感が、歌にキレとフックをもたらす天才肌の歌い手。
(複数見られる歌い出しの赤バーは、おそらくハンマリングと思われる。(減点となっていない。))

■ 富金原佑菜「流星群 (鬼束ちひろ)」2018/09/17 あべのAステージ

1:15~「いつだって」はおそらく「非整数次倍音」。
すこぶる複雑な声質で、破綻しそうでしないぎりぎり感が凄い。

■ 熊田このは アイノカタチ feat.HIDE(GReeeeN) / MISIA

MISIAの難曲を、ここまでオリジナル化できる才能はほんとうに貴重。
透明感あふれるハイトーンのヒーリング力は唯一無二。

■【カラオケバトル公式】鈴木杏奈:LiSA「炎」(森アナイチオシ動画)

個人的には絶対音感の持ち主だと思っている。
名テイクたくさんあるけど、これは屈指の名唱。

↑ こういうハイレベルなテイクが本当にカラバトで歌われていた。
面白かったのもあたりまえか・・・。


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最近のモノマネ軍団の歌唱も軒並みハイレベル。(→ 関連記事
単に似ているだけでなく、オリジナルになかったニュアンスを吹き込んでいるテイクがあったりする。

■ Don't wanna cry / 安室奈美恵 Covered by 大村唯維

深みと倍音と声の伸び。そしてリズムキープが抜群に巧い。

■ ワインレッドの心 / 安全地帯 Covered by 赤澤駿一郎

声にただならぬ色気あり。
こういう才能はレッスンで掴めるものではないと思う。

■ SAY YES / CHAGE and ASKA Covered by KINZとK-ing

とくにASKAのそっくりぶりには唖然。
声質がいいのでオリジナルの歌声も高レベルでは?

■ [歌まね/よよよちゃん]中島みゆき『銀の龍の背に乗って』1人7役で歌ってみた!-1 GIRL 7 VOICES (Japanese Singers Impressions)

この人の歌の巧さは驚異的。
曲の魅力を引き出す才能は天下一品。


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■ 【君の知らない物語】鈴木愛理、supercellの神曲をカバー【アニソン神曲カバーでしょdeショー‼︎】

よくぞこの超難曲に挑んだ。
この曲のカバーとしてはベストテイクとはいえないが、この真っ向勝負&いっぱいいっぱい感は聴き応え十分。
これがカバーソングの醍醐味か。

■ 君の知らない物語 (supercell)- くゆり(歌ってみた)
 
個人的には「君の知らない物語」のカバーのベストテイクと思っている名唱。
supercellの人気曲「君の知らない物語」を見事に歌いこなし、その卓越した完成度はニコ動のコメント群がよく物語っている。
ときおり繰り出す繊細なビブラートと(ヒーカップじゃない)高音への跳ねが絶品。

■ ベルベット・イースター / 荒井由実 【YUMING COVER】

ユーミンのカバーはじつはかなりと難しい。
これはユーミンのメロディの素晴らしさを引き出したナイステイク。

■ ClariS『サイレント・イヴ』リリック Music Video (Illustration: きさらぎゆり)

ClariSはさりげに実力派。
本家バージョンにフェミニンさをチャージしたようなたおやかなオリジナル感。

■ 【姉妹で歌う】心做し/蝶々P feat.GUMI

ボカロPの楽曲のカバーはふつう「歌ってみた」で投稿され、投稿者は「歌い手」と呼ばれる。
「歌い手」はアマチュアメインだが、実力派がゴロゴロ。
プライムタイムのTVで学芸会やってる場合じゃないと思うが・・・。
これは名曲「心做し」を姉妹で「歌ってみた」
どちらも低音からハイトーンまで、まったく隙がなく、しかもたぶん倍音もってる。
おそるべき実力派姉妹。

【神回】実の妹と一緒に「点描の唄」歌ったら大感動の嵐だった件【Mrs. GREEN APPLE (feat. 井上苑子)】

点描の唄はここ数年で屈指の名曲だと思う。
これは兄と妹のナイスカバー。

■ 桜 - 中村舞子/ Sakura - Nakamura Maiko

どんな曲でもフェミニンで切なさあふれるテイクに仕上げてしまう類い希なオリジナリティ。

■ ZARD+ミリオンシンガー柴山サリー『負けないで』

似ているうえになにか違うニュアンスが乗っている気もする。

■ 森恵 - 茜色の約束

この人はほんとうに歌が巧い。
いきものがかりの曲のよさを、十二分に引き出している。

■ 元祖[歌うまCollection] DOOR'S SC.12.11 HY cover/366日 『遥海』(草ケ谷遥海)

あふれ出るエモーション。
日本に押し込めておくのが惜しい才能。

■ ななみなな - やさしいキスをして / DREAMS COME TRUE【歌ってみた】

本家とは異なる繊細な質感があるような気がする。

■ 【荒牧陽子×愛内里菜】ライオン(cover)で初コラボ!【マクロスF OP】《Lion japan anime opening》

名手2人の貴重なコラボ。
どちらも倍音ばりばりなので、ハイトーンを重ねてもけっしてうるさくならない。

■ 荒牧陽子ガイドボーカル集 BoA(メリクリ)

ガイドボーカルの域をはるかに超えている。

■ 中島美嘉/雪の華 (Yuki no Hana/Mika Nakashima) Cover.花たん(hanatan)

中島美嘉とはことなるニュアンスの「雪の華」。
花たんならではのバイオリンのようなハイトーンがはまりまくり。

■ 【カラオケバトル公式】城南海 「月のしずく」柴咲コウ/2016.1.27 OA(テレビ未公開部分含むフルバージョン動画)

あふれる情感が、歌に命を吹き込む。
カラバトの強者たちが一目おいていた理由がわかる。

■ 薬師丸ひろ子 - 時代 (2013年10月)

女優ならではの表現力あふれるステージング。
声質のよさと絶妙なビブラートが相まって聴き応えのある名唱に。

■ 【絶対女王・新妻聖子🎤「白日」歌唱動画】関ジャニ∞のTheモーツァルト音楽王No.1決定戦

J-POP系のカバーはあまり歌わないけど、この人にカバー歌われると本家はけっこうしびれると思う(笑)

■ I Love You 新妻聖子 Seiko Niizuma

新妻聖子の歌唱力の高さを実感できる名カバー。

■ 夏川りみ Rimi Natsukawa 島唄

カバーでこういうスケールのある世界観を創り出せる歌い手はほんとうに数えるほど。
石垣島が生んだ希有の歌姫。島唄を唱わせたら天下一品。

■ 華原朋美 Tomomi Kahala - DEPARTURES (live)

これをカバーと呼んでいいかわからないが、おそらくいろいろな想いが交錯してつくりあげた歴史的名テイク。

■ ~冬景色~ はいだ しょうこ

唱歌はもともとうつくしいメロディをもっているので、良質なカバーで曲のよさが引き立ったりする。
音楽一家で育ち、国立音大附属高校声楽科→宝塚歌劇団というエリートキャリア。
うたのおねえさんって、音楽の素養が豊かで声質の綺麗な人が多い。この人とくに美声です。

■ 中島美嘉-朧月夜~祈り(朦朧月夜~祈願)

唱歌をカバーしてこの驚愕のオリジナリティ。

まだまだつづけます。

ps.
関係ないけど、AxaのCMで流れてる↓の曲、スケール感ばりばりでいいですね。
超ひさびさに、CM聴いて洋楽検索した。
■ I Got You Babe - El Perro del Mar
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