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■ 甲府市内温泉旅館組合 第一号泉 「ホテル談露館」 〔 Pick Up温泉 〕



<甲府市内温泉旅館組合 第一号泉 「ホテル談露館」>
(山梨県甲府市丸の内1-19-16、5:00~浴2:00(不可時間あり要確認)、原則無休、1,050円、055-237-1331)
オフィシャルHP
紹介ページ (楽天トラベル)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)

甲府市内の歴史あるホテルが日帰り開放するもの。
有栖川宮殿下のご来県で宿泊所を探していた山梨県の依頼を受け、地元の名士、中澤伸吉氏により明治二十年創業された(HPより)という、ただならぬ格式をもっています。
以降、甲府の名門旅館として歴史を重ね、伊藤博文公をはじめ、歴代総理、さらに多くの画家・文人の宿泊、逗留の場となり、為書きや手紙が残されています。
昭和55年、木造の日本旅館から洋室を主とした鉄筋コンクリート建ての「ホテル」に転換、現在に至っています。

舞鶴城公園(甲府城城址)や県庁の南、市役所のとなりという、市内一等地に立地。
甲府駅より徒歩で8分と便利ですが、Pは52台(宿泊者のみ無料)と少なく、周辺の有料Pに泊めた方がいいかと。
レトロ入った重厚な館内は、温泉付シティホテルとしては、上野池之端の「水月ホテル鴎外荘」に通じるものを感じました。


【写真 上(左)】 浴場入口
【写真 下(右)】 浴槽

浴場は、1階ロビーの片隅、ELVホールの脇にひっそりとあります。
なお、温泉付の客室もあるようです。

左手が男湯、右が女湯。
細長くて狭めの脱衣所、扉をあけるとさして広くなく、やや暗めの内湯のみの浴場です。
4-5人の浴槽は、さすがに大理石枠絵タイル敷の質感のあるものですが、正直、エントランスやロビーの質感、スケール感にくらべると、ややそっけない浴場に感じます。

ところが、それをうち消すかのように、扉をあけたとたんにすばらしい温泉臭につつまれます。
大理石の湯口からやや熱めの源泉を20L/minほど投入し、槽内注排湯はなく、全量をオーバーフローする模範的なかけ流し浴槽です。
カラン5、シャワー、シャンプー、ドライヤーあり。
土曜13時で独占~2人。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 ザコザコです

やや熱めのお湯は、綺麗な紅茶色透明で、黒&白のひも状の湯の花が大量に舞っていてみるからによさげ。
イオウ系のたまご味+重曹味。モール臭+しぶ焦げイオウ臭のすばらしく上質な湯の香をもち、湯口ではイオウ臭が卓越しています。
かなりつよめのツルすべに、よわいとろみとイオウ系のスルスルとした湯ざわりが加わり、入りごこちは抜群。
中程度のアワつきまであって、鮮度感もいうことありません。
どことなく奥行きのある浴感は、SO_4^2-=100.3mg/kgによるものかも。(硫酸塩は湯村からの湯脈か・・・?)
よくあたたまり、ときおりカランの水を浴びながらの入浴となりました。


【写真 上(左)】 巨大湯の花
【写真 下(右)】 湯色

お湯のイメージは越後妻有の名湯、千手温泉をほうふつとさせるもの。
甲府のお湯はかなり入っていますが、頭ひとつ抜けている感じのすばらしいお湯で、すくなくとも甲府周辺ではイオウ気はいちばんつよいと思います。

入浴料1,050円と高めなのでこれまで未湯でしたが、ここまですばらしいお湯とは予想だにしていなかったので、正直びっくり。
手ごろな料金だったら何度でも再訪してしまいそうですが、やはり館内他施設とのバランスからすると1,050円がミニマムなのかな・・・?

食事・部屋付プランもあって料理も美味しそうなので、お金もちの方(^^)は、こちらで入浴するのもいいかもしれません。

Na-塩化物・炭酸水素塩泉 45.2℃、pH=7.4、湧出量未測定、成分総計=1405.4mg/kg、Na^+=367.5mg/kg (88.05mval%)、Ca^2+=24.1、Fe^2+=0.1、Cl^-=450.0 (66.13)、Br^-=1.6、I^-=0.4、HS^-=0.0、チオ硫酸イオン=1.3、SO_4^2-=100.3 (10.89)、HCO_3^-=265.2 (22.67)、陽イオン計=427.77 (18.16mval)、陰イオン計=819.2 (19.19mval)、メタけい酸=148.4、メタほう酸=10.1、硫化水素=0.0 <H20.2.29分析> (源泉名:甲府市内温泉旅館組合 第一号泉)

〔 脱衣所掲示 〕
当浴室の浴槽のお湯は、ホテル裏庭から湧出している天然温泉です。湧出温度が49℃あるため、加熱は一切しておりません
浴槽内の黒い浮遊物は、当温泉の成分である硫黄分と鉄分が凝固したもので、地下から温泉と一緒に湧出されているものです。
私どもでは天然温泉を一切手を加えず自然のままご利用いただいておりますので、自然状況によりまして浮遊物が増えることがございます。

■ブランドグルメ
〔 あわびの煮貝 〕
古来、「山の松茸、海のあわび」と言われますが、山国、甲州にもあわびをつかった特産品があります。
あわびの煮貝は、江戸時代、伊豆沖でとれたあわびを甲州に送るため、醤油で加工し樽詰にして運んだのがはじめとされます。
駿州往還(河内路)や中道往還をたどる道中、馬の背に揺られているうちに、あわび本来の味に醤油の風味と木樽の香りがなじみ、ちょうど甲府に着くころが最高の食べごろとなって、甲府名物となりました。
(このへんは、京の塩サバ(若狭小浜からの鯖街道)に似たところがあります。)
おおぶりのあわびをつかうため、お値段もけっこう張りますが、やはり一度は食べてみたい逸品です。
(「甲府市観光ガイド」などを参考)

〔 2010/01/24UP (2008/12入湯) 〕


E138.34.20.521N35.39.32.046
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