関東周辺の温泉入湯レポや御朱印情報をご紹介しています。対象エリアは、関東、甲信越、東海、南東北。
関東温泉紀行 / 関東御朱印紀行
■ 松代温泉 「寿楽苑」 〔 Pick Up温泉 〕
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/3a/1f5a9011486b9004ac485c7e2c7c6817.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/b5/7b1ec09a4cb3d79687da520cb03724fc.jpg)
<松代温泉「寿楽苑」> (長野市松代町東条15、8:00~21:00(施設前看板による)、たしか350円、026-278-2644)
名湯のメッカ、松代。温泉好きには加賀井温泉「一陽館」、観光客には国民宿舎「松代荘」が人気ですが、一部の温泉マニア(^^)に評価の高いのが、ここ「寿楽苑」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/19/1b8f7adcb77a05b0aa455092a6766880.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/c8/3771f2e134ec89ed9f16cbeef9a9bb20.jpg)
【写真 上(左)】 「一陽館」へ曲がる路地の奥にあります
【写真 下(右)】 浴場入口
松代市街からくると、「一陽館」への角を右折せずにまっすぐ進んだ左手。かなり年季の入った建物です。(→ここ)
外観はハードル高そうですが、日帰り客が多いようで宿の対応は手なれたもの。
効能に自信があるらしく、いろいろな掲示が貼られた廊下の奥、卓球台のむこうに男女別の浴場。この日の男湯は左手でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/d7/34b9a0ed193367fd42c340d19ff1639c.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/40/160b473faf034d48a4cdc6238b8fde47.jpg)
【写真 上(左)】 脱衣所
【写真 下(右)】 男湯の内湯
浴場は内湯と扉の外に露天。
内湯は暗めで緑色のカベがなんとなく変。タイル貼石灯籠付3-4人の浴槽。
脱衣所に”白湯”の掲示があるこの透明でぬるいお湯には、誰も入っていません。
露天は、スペースとしては広くないものの浴槽がかなり大きい(石枠コンクリ造10人以上)ので、ほとんど浴槽で埋まっています。
半透明の樹脂製屋根があるので、完全な露天ではありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/c4/774916ecdd0ec88921f199f03c4d72f4.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/38/22e083b890141897fa876ed924018668.jpg)
【写真 上(左)】 女湯の内湯
【写真 下(右)】 露天?の屋根
緑色のブロックを積み上げた無造作なつくり。浴槽まわりは石灰華の析出でコテコテにコーティングされています。
析出がすごいので年に1回パイプを交換するらしく、浴槽まわりにはパイプがむき出しに配管されていて、それがまた雰囲気を盛り上げて(^^;)います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/32/4892849a3ad511aaaa0ba42ebd98d95e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/8a/9fd86d852b323f69085da21a907bb015.jpg)
【写真 上(左)】 浴場脇の配管
【写真 下(右)】 ナゾのパイプ
見事にサビまくった大口径鉄パイプの湯口から透明なお湯(たぶん源泉)を大量投入で、端の排湯口へ大量上面排湯するかけ流し。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。連休10時で4-7人とけっこうな盛況。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/1d/559d6c273787c5636560b8a5d2097da6.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/d4/e3e17aca9ea10e162186fbb1f916a3c6.jpg)
【写真 上(左)】 女湯
【写真 下(右)】 女湯の湯口
お湯は露天のみレポします。
ぬるめのお湯は透明度20~30cmの緑がかった茶褐色にごり湯で、表面にアブラのようなものが浮いています。
塩味+金気だし味+微炭酸味+微甘味+微苦味に粘土臭+金気臭+微炭酸刺激臭の複雑な味臭。
強い濃度感と、土類と金気によるぎしぎしとした湯ざわりと、肌に染み渡るような浴感と、わずかながらも炭酸冷感があって入りごたえ充分。
ぬるめながら、からだの中からじわじわとあたたまってくるようなお湯で、冷の湯と熱の湯がないまぜになったような複雑怪奇な浴感。
館内の手書き掲示にもあるように、泉質名はちがえど、重炭酸土類泉のイメージもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/26/386f4c8b2c36092bd7c2b8300e1c25e2.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/39/d04e4d453dba3900df8fa4b3bf1f9a7b.jpg)
【写真 上(左)】 男湯
【写真 下(右)】 析出と湯色
鮮度感も高く、混み合っていてほとんど近づけなかったですが、おそらく湯口まわりではアワつきがあるかと思います。
イメージ的には秋山郷の小赤沢に似ていますが、小赤沢より炭酸よわめであたたまり感があります。
近くの「一陽館」とくらべると炭酸と重曹がよわめかな?。
同浴者全員長湯モード。ただ、みなさんほとんど地元関係のプロ(^^)の方々だからいいようなものの、本質は濃度感バリバリの凶暴なお湯なので、慣れない人が長湯したらあとでおそろしいことになるかも・・・(笑)
たたずまい、泉質ともにお客を選ぶお湯ですが、この手のお湯が好きな人はたまらんでしょう。とくに泉質マニアは必湯では??。
しかし、なんで内陸の小盆地にこんなすさまじいお湯が湧くんだろう??。
ひょっとしてジオプレッシャー型の温泉なのかも・・・。
(館内に皆神山のマグマ水由来説を報じる新聞記事が貼りだしてありました。(信濃毎日新聞2006/1/11付))
とても歴史の古い温泉らしく、館内掲示には「松代温泉 元・加賀井温泉・ひね湯の源泉を改称」「当、寿楽苑の源泉は八百年を経過」「日蓮上人が佐渡へ二度の流刑の際、帰路には当源泉に浴し、皮膚病を癒したと云われております。」「北条政子が当地へ祈願に来た際、浴したと云われております。」「川中島合戦のおり将兵らも浴した・・・」などとあります。
こんなもの凄い源泉が800年も湧きつづけているというのは驚異です。
含二酸化炭素-Na・Ca-塩化物温泉 38.8℃、pH=6.5、湧出量不明、成分総計=17580mg/kg、Na^+=3764mg/kg (64.68mval%)、Mg^2+=241.6、Ca^2+=1067 (21.43)、Sr^2+=12.8、Mn^2+=4.1、Fe^2+=15.1、Cl^-=7570 (84.22)、Br^-=11.0、I^-=7.7、SO_4^2-=177.5、HCO_3^-=2199 (14.22)、陽イオン計=5656 (253.1mval)、陰イオン計=9967 (253.5mval)、メタけい酸=130.6、メタほう酸=809.5、遊離炭酸=1020、硫化水素=0.06 <H13.6.14分析> (源泉名:松代旧一号泉)
含鉄-Na・Ca-塩化物温泉 38.8℃、pH=6.4、湧出量不明、成分総計=14480mg/kg、Na^+=2749mg/kg (57.07mval%)、Mg^2+=275.2、Ca^2+=1127 (26.84)、Sr^2+=11.4、Mn^2+=4.9、Fe^2+=21.5、Cl^-=6148 (82.73)、Br^-=8.4、I^-=8.5、SO_4^2-=260.0、HCO_3^-=1867 (14.60)、陽イオン計=4557 (209.6mval)、陰イオン計=8291 (209.6mval)、メタけい酸=119.4、メタほう酸=646.2、遊離炭酸=870.6、硫化水素=0.04 <H13.6.14分析> (源泉名:松代一号泉)
メタほう酸の数値がすごい。松之山以上!
※分析書は2種類あり、源泉名は、「松代1号泉・松代旧1号泉」との掲示があるので混合使用かもしれません。
<温泉利用掲示>
(地下300mの所より湧出)自噴している源泉(当館北30m)をパイプで落とし込みにて浴槽に直結・かけ流し
〔 2008年11月21日レポ(2007年9月入湯) 〕
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ■ 川崎温泉(... | ■ 宇都宮天然... » |