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■ 川治温泉 「登隆館」 〔 Pick Up温泉 〕



<川治温泉「登隆館」> (日光市(旧 藤原町)、11:00~18:00(時間要問合せ)、500円、0288-78-0006)
紹介HP

男鹿川の左岸に建つ41室の中規模旅館。
みしゅらんあり。ナイジェルさんのレポをみて、ずっと気になっていた宿です。
かなり年季入った建物ですが、老舗温泉地ではこういうのにアタリが多いので期待が高まります。

浴場は大浴場と婦人浴場のふたつで、19~21時の2時間は大浴場が婦人用になります。
窓の広いゆったりとした浴室に、ゆるやかにカーブを描く変形の青いタイル浴槽(数10人はいけそうな巨大なもの)が映えています。
壁や柱面にもタイルがあしらわれたなかなか手のこんだ浴場で、窓のすぐ下を男鹿川が流れています。右手の軒下には半露天?っぽい浴槽?がありましたが、お湯は張られていませんでした。


【写真 上(左)】 大浴場
【写真 下(右)】 壁画と洗い場

柱をまいた皿状のタイル湯口(石膏の白い析出&鉄分の赤茶変色つき)からの投入と、底面から湯面が盛り上がるほどの大量の注入があります。槽内排湯はなく、ものすごい量をオーバーフロー、排水が追いつかず一部池状態になっています。

館内掲示には「当館の温泉は水が一滴も入らない本物の温泉です。(略)源泉より直接引湯した湯量溢れる温泉はそのまま『かけ流し』で捨て(以下略)」とあり、お湯の感じからしても非加水かけ流しでしょう。
また、館内掲示に「深夜12時より朝7時までの間、温度が2℃程下がります(源泉の温度)」とあるので、深夜~早朝以外は2℃ほど加温していると思います。
カラン4(たぶん温泉)、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。土曜14時で独占~2人。


【写真 上(左)】 柱の湯口
【写真 下(右)】 大量注入で盛り上がる湯面

無色透明のお湯は39℃ほどのぬるめで、ほぼ無味。
ほこほことした芒硝石膏系の湯の香がほのかにただよいます。
よわいキシキシととろみを帯びた湯ざわりやわらかなお湯は長湯仕様。
鮮度感は高く湯口そばでは少量ながらアワつきもありました。
しかし、これだけの巨大浴槽で充分な鮮度感を保つとは、登隆館おそるべし!
数千L/minを自噴するという川治温泉の底力を実感する湯づかいです。
しっかりとした温まりがありますが、適度な爽快感がでる上品な湯あがり感も味わえます。

強烈なインパクトはないものの、妙に奥ぶかさのあるお湯でなかなか脱出できません。
ヘラブナ釣りじゃないですが、硫黄泉だ、明礬泉だ、いやさ炭酸泉じゃい!、とさんざ道楽(笑)したあげく、結局もどってくるのはこういうお湯なのかもしれません。

浴場に佇んでざあざあと流れていく源泉を眺めているだけで、豊かなきもちになれます。
栃木北部を代表するいやし系浴場としておすすめします。

単純温泉(Na-Cl・HCO3・SO4型) 41.9℃、pH=8.0、644.4L/min(自然湧出)、成分総計=0.296mg/kg、Na^+=65.1mg/kg (79.68mval%)、Ca^2+=12.4、Fe^2+=1.2、Cl^-=52.1 (40.19)、SO_4^2-=47.8 (27.22)、HCO_3^-=65.1 (29.19)、陽イオン計=80.4 (3.56mval)、陰イオン計=168.2 (3.65mval)、メタほう酸=5.1  <H14.12.9分析> (源泉名:共同浴場源泉)
※ここの源泉は自家源泉かと思いましたが、すくなくとも柏屋とは共同使用しているようです。

源泉の詳細は→こちら(温泉地巡り 川治温泉)

〔 2007年4月24日レポ 〕
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