話題のひとり焼肉店、『焼肉ライク』に行ってみた。
焼肉、というと私など古い人間なので、
大勢でワイワイ食べるバーベキュー式を想像するし、
また、その方が好きである。
しかし最近、ひとり焼肉の店が増え、
けっこうな人気だという。
でもしばらくは、そんなのつまらないなと思っていた。
だが、TVの『孤独のグルメ』で
松重豊さん演じる五郎さんがひとり焼肉の店に入り、
『いいじゃないか!』と美味しそうに食べるのを見て、
私も一度行ってみようかと思った。
そして先日、一人で都内に出た時に寄ってみた。
焼肉ライク。
まず、思ったより狭いスペースの席に通され、
店員に初めてである事を告げたら、
丁寧に教えてくれた。
注文はすべてタッチパネル。
揃うと画面で呼ばれるので、
カウンターまで取りに行く。
その時、QRコードの印刷されている席番号カードを持っていく。
このカードは会計の時まで必要だ。
カルビのセット、ご飯キムチ、スープがついて100g650円と、
ホルモン50g250円を注文する。
カルビがメインの店らしく、ロースやタンなどはセットになく、
サイドメニューの扱いである。
ホルモンもそうだった。
調味料はテーブル脇にあり、
箸は机の引き出し、水はセルフ、点火はボタン押して、
あとは普通に淡々と焼けば良い。
食べてみた。
システムは解りやすくよく出来ているが、
肝心の肉の味はイマイチである。
ホルモンも然り。
タレは、薄味醤油は薄過ぎるし、
濃味醤油は甘過ぎる。
ご飯はまあ美味しいが、キムチは甘過ぎる。
淡々と焼いて淡々と口に入れて、
900円のひとり焼肉を味わったが、
まあ、よほどお腹がすいて肉が食べたくなった時、
機会があればまた来てもいいかな、という程度の感じであった。
もしかしたら、舌の感覚も衰えているかもしれないし、
若い頃だったら美味しく戴いていただろう。
松重豊さんの入った店は、チェーンではなく焼肉専門店だったからか、
とても美味しそうに見えた。
松重さんと同い年の私だが、今回は残念ながら
『いいぞいいぞ、最高じゃないか』とは言えなかった。