AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

70年代の掘り出しモノ?

2008年03月07日 | やっぱりメタル!!
ブログでお知り合いになったあっこさんからご紹介に預かったスウェーデン産ドゥーム・ロックの旗手、WITCHCRAFTのサウンドを最初に聴いた時、私は我が耳を疑い、そして大いに当惑いたしました。
「え?これってホンマに21世紀のバンドかいな?!」と。
あまりの音質の古ぶるしさに呆気にとられた私は歌詞カードを何度も確かめたり、ネットで検索したりして、アマゾンでようやくこのバンドが紛れも無い21世紀のバンドであることを確認したぐらいです。

このサウンド・・・悠久の時空を超えて、35年前からタイムスリップしてきたのではないかと疑ってしまうくらい古色蒼然たる音を奏でていらっしゃいます。
私も学生時代に70年代ブリティッシュロックに熱く傾倒していた時期があり、様々なハード・ロックやプログレ・バンドなどの探求に精を出しておりました。特にオカルトチックな雰囲気を持つジャケットにひどく惹かれ、ジャケ買いしては失敗を繰り返す日々を送っておりました。
例えばGREEN SLADEの『Bedside Manners Are Extra』やTHIRD EAR BANDの『マクベス』、BLACK WIDOWの『悪魔と魔女と生贄』など、挙げ出したら枚挙に暇がありません。
とにかく音楽的にピンとくるものが殆どなく、結局はサバスの『パラノイド』さえあればいいじゃないかという結論に達しておりました。

ロジャー・ディーン画モノはよくつかまされたなぁ~


このWITCHCRAFTの3rd、その名も『錬金術師』には、あの頃私が捜し求めて止まなかった正に理想的な楽曲が、これまた全8曲というちょうどよい曲数で収められていたのであります!もうドストライク!!って感じでしたね。
アナクロニズムも甚だしいなどと言われそうな危うい程の古めかしすぎるサウンドだが、それを批判することができないぐらい音作りに徹底しており、楽曲、演奏共に非常にクオリティーが高い!
牧歌的なフォークロックをベースに、ネチっこくてペラペラのギターが曲各々にいちいち渋過ぎるフレーズを切り込んできます。そして、この裏返りぎみのほろ苦く不安定なヴォーカルがまた魔術的な味をだしております。
そこへさりげなく、且つ絶妙な形でメロトロン、パーカス、オルガンの音色が怪しく挿入され、いよいよ楽曲を中世的オカルティックなものへと発展させておるのであります。
お気に入りナンバーは、サバスの影響モロ出しの#5“HEY DOCTOR”。ドゥーミーなループに、サックスソロが怪しく絡む#6“REMEMBERED”。そして14分にも及ぶ長編タイトル曲#7“THE ALCHEMIST”。メロトロンの音色がたまんないっす!
ほんでまたこのジャケと帯がいいじゃないですか!ジャケ買いしても正解です!

いや~“ドゥーム”って聞くとカテドラルしか思い出せないくらい最近のバンドには無頓着な私ではありますが、彼らのここまで徹底したレトロなサウンド作りに驚異的なものを感じました。
う~ん人間椅子の1stも顔負けですな(ちなみにWITCHCRAFTの1stの邦題は『黄金の夜明け』)。



今日の1曲:『HEY DOCTOR』/ WITCHCRAFT
コメント (4)
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