AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

姫に捧ぐ。

2017年01月16日 | しねしねシネマ
昨年スター・ウォーズ新シリーズ『フォースの覚醒 エピソード7』を鑑賞し、旧三部作ファンに媚びを売るかのようなエピソード4の焼き直し的な内容に心底失望させられ、「俺も年だし、スター・ウォーズはもう幼稚すぎてあかんな」と、密かに『スター・トレック』の方に傾きだしていた。
ただ、スター・トレックの最新作も、JJエイブラムスの手から離れ、今回は『ワイルド・スピード』の監督がメガホンをとったと聞いたとたん観にいく気が失せてしまった。
まぁSWエピソード7もJJだったし、もう誰が監督してもCGを駆使しまくりのSF映画には心動かされぬロマンのない人間になってしまったのかもしれない。


などと四の五の言いながら、SW最新作アナザー・ストーリー『ローグ・ワン』を先日観賞しにいってしまっている、幼少の頃からのSW呪縛から抜け出せない浅はかなオッサンであります。
まぁ旧三部作好きといたいしましては、今回のこの物語が、エピソード4のオープニングロールで語られている、帝国軍の究極兵器“デス・スター”の設計図を命を賭して盗み出す反乱軍のスパイが活躍する話だと聞いて、興味そそられずにはおれんかったわけなんですね。

本作ではエピソード6で登場する反乱軍のリーダー、モン・モスマが再び登場すると聞いて、実は私大きな勘違いをしていたってのもあるんです。

モン・モスマと聞いて、私が思い浮かんだ彼女のセリフがこちら。


私は今回のエピソードがこのボサンの仲間たちが活躍する話だと思ってしまったんです。
そもそもモン・モスマが言っていたのは、ルーク・スカイウォーカーによって破壊されたデス・スターが再建された二度目の出撃前のことで、そのボサンがもたらした情報とは、新しいデス・スターの位置と、その要塞内部で皇帝自らが指揮を執っているという事柄を言っていたのだ。

実際ボサンの仲間とはどっかの星の種族らしく、映画で実写化されてないクリーチャーみたいだ。



実際本作で活躍するスパイ部隊は、一体のドロイドを除きほとんどが人間。
上記の勘違いがあったものだから、この部隊がデス・スターの設計図を己の命を投げうって盗み出す話なんだと。もちろんひとりとして生還する者はいないんだと。
だから、これは壮絶な死闘を描いた内容に違いないと、半信半疑ながら期待が膨らんだのだ。

まぁ一見地味に見える部隊だが、実際見てみたらかなり味のあるキャラクター達が揃っていた。
特に惑星ジェダ出身の東洋系の2人組戦士修道士。この2人が圧倒的な存在感を放っていたように思う。
で、エピソード7で大いにコケたと思われるドロイドBB-8の汚名返上とばかりに、今回はラピュタのロボット兵を彷彿とさせる、反乱軍用に再フォーマットされた元帝国軍のセキュリティドロイド“K-2SO”のターミネーターばりに殺傷性がありながらも、冷静かつ妙に人間くさいツッコミ的役どころは好感がもてた。




で、結果的には私の勘違いのストーリー設定がなんか知らんけど見事に的中することになる。
こういう展開は確かに期待通りではあったんだが、いささか命を賭して戦っている部隊の切迫感や葛藤みたいなのはあまり描かれていなくて、割と坦々としており緊張感に乏しかった。
もうライトセーバー持ったジェダイも出てこないんだし、使命感に燃える勇敢な戦士たちとかより、もっとドロ臭くて情緒不安定な人間模様を描いて欲しかったかと。
まぁSWってのは、親子の愛情、共に戦ってる者同士の友情を中心に描いた大衆向けの勧善懲悪SF映画なので、そういう戦争映画みたいな緊張感を求めるってのがお門違いなんだろうけど。


そして、旧三部作好きとしては、最も興奮させられたのが、ローグ・ワン部隊が任務を終えてからのラスト10分。
ローグ・ワン部隊が惑星スカリフにある帝国軍の研究施設から盗み出したデス・スターの設計図のデータを宇宙に送信する。
そのデータを待ちうけていたのが、宇宙貨物船に搭乗していた反乱軍の特命を帯びたレイア姫なのである。


本作『ローグ・ワン』は、昨年の12月中旬から公開されたが、これはちょっと不謹慎な発言かもしれないが、本作を年が明けてから観にいったのは正解だった。
ラストのカットで絶句してしまったもんなぁ・・・・(いや、もちろん観賞中はずっと黙ってましたよ)


R.I.P. Carrie Fisher



オススメ度:★★★


今日の1曲:『Bridge Over Troubled Water』/ Simon & Garfunkel
コメント
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