AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

ナチュラルハイ

2009年07月15日 | まったり邦楽
来週開催のフジロックフェスに筋少が出演って、スマッシュで一体どういう手違いがあったのかとビックラこいた。
筋少って日本一夏フェスの似合わないバンドだよね?

そんな矢先、高校生時代にVHSを死ぬほど鑑賞していた『筋肉少女帯 at 武道館』がDVD化リリースされていることを知り、HMVで早速購入。
(ちなみにこの映像は当時8mmテープ盤もリリースされてた)

この映像との出会いは、昔地元のちっぽけなレンタル屋で私がいつものように店のレンタルCDランキング10を全てメタルアルバムに置きかえていた時のことでした。
カウンターから「筋少のライヴビデオ見ていいですか?」「あのうるさい系?」という会話が聞こえてきて、店内設置のテレビに突如映し出された筋少ライヴの映像に私は金縛りにあったかのように釘付けになってしまったのでした。正に衝撃映像でした。

これは1990年2月7日に武道館で行われた時のライヴ映像で、今回のDVDには特典として月光蟲ツアー時のライヴ映像など、17曲も追加収録されているテンコ盛り盤。

今再び見返してもこの頃の筋少はなんか神がかっていましたねぇ。特に演奏陣のレベルの高さ、そしてこの頃の5人の一体感が凄い!
また「サーカス団、パノラマ島へ帰る」というコンセプトのもとに装飾されたステージ・セットの絢爛豪華さ、ローディーやカメラマンまで道化師の格好をさせるという徹底した演出振りも素晴らしい。
正に武道館をパノラマ島にしちゃったみたいな。

まず厳かなるオープニングSE“パノラマ島に帰る”が流れ出し、会場が一気に緊迫したムードになり、エディ不在では再現不可能と思われた“サンフランシスコ”を彼らのダイナミックなアレンジで一発目にガーン!とかまされた時は「やられた!」って思いましたね。
オーケンはお世辞にも歌が上手いとは言い難く、ライヴになるとシャウト感が減退し、普通の声で歌っている(基本的に自由)のには「なんじゃそら?」となってしまう。しかも歌詞間違えまくりやし。しかしこの頃のオーケンの存在感というものは凄まじく、「こんなデタラメな俺でもキサマらついて来やがれ!」みたいなオーディエンスに媚びない堂々としたたたずまいが現在の彼と比べると10倍も魅力的だった。
“詩人オームの世界”での橘高のインギーばりのギターソロの後、グレードアップさせた語りとヌンチャック回しは圧巻!
橘高もフライングVをグルングルン回したり、空中に放り投げたりのド派手なパフォーマンスを披露。
正に魅せるライヴなのである。ザッツエンターテイメント!



音楽面でも“月とテブクロ”とかはオーケンの歌の表現力といったものが光っており、この曲が90年代筋少の隠れた名曲だということが、このライヴ映像を見たらわかるかと思います。
太田の変拍子を効かせたパワフルで的確なドラミング、橘高のエキゾチックなギターソロと、正に名演である!
そして“最期の遠足”や“これでいいのだ”など、ここぞという時に切り込んでくる本城のカッティングギターも実にカッコいい。
あとはなんつっても丸サングラスとモッサモッサのヘアーに黒装束を身に纏ったウッチーの怪しげな存在感!今はストレートにしてしまってつまんない。
ちなみにサポートキーボードは、インディーズ時代本城とGO GO BOYSというバンドを組んでたこともある秦野猛行氏。

とにかくこの頃の筋少は「ナチュラルハイ!とびますとびます!」という歌詞通り、異様なハイテンションさがあり、正にのりにのっていた時期であったことを窺わせます。
当時、MR.BIGとかインギーとか、いわゆる正統派洋メタルとかしか聴いてなくて、筋少を“単なるコミックバンド”くらいの認識しか持ってなかった同級生にこの映像を見せてやったら「こんな凄いバンドって知らんかった!」と、目を丸くして感心しておりました。
その後調子にのって人間椅子を聴かせてやったら、口もきいてくれなくなったけど。



あ、そうそう、筋少の初期8作品が紙ジャケリマスターで再発だってね。

今日の1曲:『月とテブクロ』/ 筋肉少女帯

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 鎌倉篇 | トップ | これでいいのか? »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

まったり邦楽」カテゴリの最新記事