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東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

幸せ者

2018-10-24 00:44:57 | 日記
 ここ連日、そろばんの卒業生が何名も訪ねてきてくれました。

 大学生・高校生・中学生。そして卒業生の保護者の方まで来てくださいました。

 大学生は就職内定の報告に。高校生は成績報告と同時に進路についての相談に。中学生は成績報告とお勉強の方法についての相談に。そして保護者の方はお子様の進路が確定したことをわざわざお知らせくださいました。(本人は卒論のデスマーチで連日終電で帰って来る状態だということで)

 ここ数ヶ月、私自身は自分自身に迷いがありました。でも教え子の頑張りと保護者の皆様の暖かいご理解のもと、やはり前を向くしかないと改めて想いなおしました。

 今までは教え子を信じてがむしゃらに走ってきました。たくさんの失敗もあったと思います。それでも私が携わることができた教え子たちは、その進路でたくさんの答を私にくれました。

 そして今、私はその答えのひとつひとつに改めて元気と勇気をもらっていると感じています。

 自分の指導に絶対的な自信のある方々は、こんな悩みをしたことがないんでしょうね。でも私は日々悩み続けています。本当にこれでいいのかと。

 いくつかのしんどい出来事が立て続けに来て、少し立ち止まりました。が、今まで努力することの大切さを伝え続けてきた、自分自身の限界を自分で決めるなと教え続けてきた教え子のみなさんに、今度は私が教えられました。

 そろばん教室を卒業しても、たくさんの教え子のみなさんが訪ねてきてくれることに感謝しかありません。そして私はつくづく幸せ者だと思いました。先生という存在は「先に生まれ」て「先に生きている」だけの存在なんですよね。そんな私を「師」と感じてくれている教え子に、いつまでも胸を張って「師」でいなければいけないと心を新たにしました。

 何ができるというわけでもないですが、これからも教え子のために何ができるかを考え続ける先生でいたいと思います。そして保護者の皆様に、お子様をお預けいただいているその重みを感じ続けることができる人間でありたいと思います。
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学力について考えること

2018-10-16 21:28:42 | 日記
 私自身の経歴は「指導者について」をご参照くださいね。

 私の教室がある地域は古くは「第五学区」といわれました。大阪では学区内の高校しか受験できないというルールが長く続きました(現在では撤廃されています)。

 現在も私の教室からの受験生は9割以上が旧第五学区に属した高校を受験しています。さて、この受験の際に参考にする指標は「偏差値」ですね。偏差値とは平均を50として自分の位置がその集団の中でどのような位置になるかを計算したものです。
 単純に言えば数字が大きいほど上位に、数字が小さいほど下位になるわけです。

 いわゆる「偏差値50」というのは、どのようなデータであれそのデータの中でほぼ中央になります。受験に際しては「平均値」と同じ考え方で扱われていることが多いですね。

 この考え方が曲者なんですよね。「高校受験の際の偏差値50」と「大学受験の際の偏差値50」をともに真ん中くらいと考えてしまうと、恐ろしいことになってしまうのです。

 簡単に説明しますね(実際はこんなに単純化できるものではありませんよ)。

 現実の問題として、現状の日本の高校進学率は98%を超えています(通信制を含む)。一方で大学進学率は現役生に限定して55%。過年度卒業生(いわゆる浪人生)を加えて57%を超える程度です。そして専門学校進学者は過年度卒業生を含めて約22%です。

 ざっくり言えば高校生の4人のうち2人が大学へ、1人が専門学校へ、1人がなんらかの形で就職ということになります。高校入学時に偏差値が低かったものの大半は大学受験をしないということになります。
 そして「偏差値」というものは詳しい説明は省略しますが、「平均点が50点、標準偏差が10」になるように調整した数値です。偏差値40以下は下位16%以下に相当します。ざっくり計算すると、上位から57%の位置にいる人の偏差値は47程度になります。

 ということは、多少無理がありますが

大学受験は高校入試時の偏差値が47以上の人が行う


 と考えることができます。と、大学入試の偏差値50は高校入試時の偏差値で言えば60程度になってしまうというわけです。(もちろん、高校で伸びていく人もいれば、伸びない人、そして落ちていく人もいますので、話はここまで単純ではないですよ)。

 つまり、そこそこ名門といわれる高校に合格し進学したとしても大学受験に関して言えば、スタートラインに立っただけといえてしまうということです。高校受験時の立ち位置がそのまま大学受験に生かせるわけではないのです。もっと言えば、その高校に在籍しているに足るだけの努力を怠ってしまうと、高校入学時に期待される学力すら担保されなくなってしまうということなんですよね。

 中学校に在学しているときの「普通」は、高校に進学できるよという程度の学力でしかなく、大学進学を考えたときには、大学へ進学できるかすら怪しい学力ということになってしまうというわけです。

 私の感覚から言えば、「中学の履修内容をきちんと理解している」生徒は偏差値で65を越えます。ほとんどの生徒は取りこぼしがあるのです。つまり「普通」という成績は、履修内容が満足に理解できていない穴だらけとも言えます。

 私はそろばんの指導を通して「分からない状態が気持ち悪いと思えるようになってほしい」と考えています。そしてそろばんの指導や漢字・おまけの指導を通して「できるまでやる」ことを身に付けてほしいと願っています。この「わからない(覚えていない)を分かる(覚えている)状態にする」ことをお勉強というのだと理解してほしいのです。

 つまり、中学校の履修内容をきちんと理解する、できるようにすることで大学受験に立ち向かう最低限の力は担保できるはずなんです。私はそろばんの指導を通して、こうしたことを伝えていきたいと思っています。
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教材

2018-10-16 16:36:03 | 日記
 そろばんの教材は基本的に自作しています。

 市販の教材と言うものは「帯に短したすきに流し」といった感じです。この文言よく目にしませんか?そうなんですよね。私はたくさんの先生方とお話をさせていただきますが、一生懸命な先生ほど「何か良い教材はないですか?」と口癖のようにお聞きになります。
 私自身は、そろばん指導を始めた当初は市販教材を使用していましたが、教材の合間に練習問題が欲しいとか、ちょっとこの問題は難しいとか、この言い回しは低学年には厳しいとかを指導しながら感じる中で「じゃあ、自分で作ればいいじゃないか!」となったわけです。

 そして、私のそろばん教室の一番の特徴は「漢字指導をしている」。これにつきます。そしてこの漢字を指導するドリルも完全に自作しました。市販の漢字ドリルは
・書き順の省略がある(代表的な部首:しんにょうやきへん・のぎへんなどをひとくくりに書いている)。
 これについてはスペースの都合もあるのでしょうが、気に入らなかったので全ての漢字について一切の書き順の省略はしていません。
・漢字テストのページで新出漢字以外は問題文に漢字が書いてある。
 例えば「曜」が新出漢字だとして、テストの問題文が「日曜日」なら「日よう日」となっているんですね。今まで学習した漢字は書けるものとしてドリルが作成されているんです。これが嫌で自作のドリルのテストは漢字は全て空欄になっています。
・一冊あたりの新出漢字を減らす。
 各学年ごとに4~6分冊にしました。ある程度の字数にしないと、覚えることに苦労するからです。

 というわけで、教材には作成者の想いが詰まっているわけです。そりゃ自分の想いに完全に合う教材が世の中にあるわけがないんですよね。だからいい教材が欲しければ1から自作すればいいんですよね。

 そろばんの教材は導入~段位まで一通り自作をしました。それでもやはり市販の教材を併用しています。

 で、お勉強はさすがに自作は無理なので、私の選定基準は「ここまではできるようになってほしい」というレベルの教材を用いて、全員のレベルをそこまで持ってくること。これを目標においています。だから、私の教室では全学年が同じ教材を用いています。
 「学年ごとのカラーが違うから、いろんな教材を見るべきだ」というご意見もありましょうが、私は「どんなカラーであれ、結局入試のときに求められる学力や能力は同じ。であるならばつべこべ言わずに ここまで来い! というレベルで授業をするのがいい」という考えです。

 もちろん、授業用以外の教材はたくさん用意していますし、教え子たちは自由に使用することができます。

 子供たちを教える仕事をして20年になりました。子供たちは私ごときが思っているレベルをはるかに超えてきます。「多分無理かな?」という私の浅はかな考えはたくさん裏切られてきました。私の予想をはるかに超えて教え子は伸びていきました。だから教え子の可能性を摘み取るような教材選定はしたくないんですよね。正直なところ、私自身の子供の頃の能力を超えて欲しいと思って教えていますので、全部こなしきってしまえばそれなりの学力・能力が身に付きますよ。

 だって、業者の模擬試験の偏差値で言えば、6年生の冬休みと中学3年生の冬休みを比べればどの学年も平均が6~10あがりますから。今までの最高は7名の平均が15上がったという場合がありました。う~んこうして文章にしてみると私の教え子頑張ってますね。

 まあ、これからも私は「ダメのものはダメ」といいながら、当たり前のことを教えながら、教え子の能力が伸びることを楽しみ頑張ります!

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去り際

2018-10-13 10:17:00 | 日記
 って本当に大事だと思います。

 私はそろばんの先生と塾の先生をしています。このお仕事において「教え子を途中で放り出す」ということはあってはならないことです。ですから教室を閉めるということは何年も前から準備しなければなりません。

 そろばんはできなくても人生で損をすることはありません。できた方が得ではありますが。
 ところがお勉強はそんなわけにはいきません。お勉強の出来・不出来は人生に決して少なくはない影響を与えます。「お勉強ができないことで、しなくてもすむ苦労をしてほしくはない」というお考えの下、保護者の皆様は「塾」という存在を信じてお子様をお預けになるわけです。少なくともお預かりしているお子様の保護者の皆様はそうお考えだと思っています。

 ところが、残念なことに目の前の子供たちのこともその保護者の皆様のことも意識の中に無い教室があるから始末に悪いのです。「塾」という存在が中学3年生をお預かりしていて、3月を待たずに教室を閉鎖するということが、私には考えられないのです。

 私の教室は個人塾ですから、たとえば私にもしものことがあった場合は閉鎖になってしまいます。しかしながら会社組織として塾を運営している場合、最低でも当該年度末までは持ちこたえるはずだと。そこの安心感を買っておられるはずなんですよね。

 この「お子様をお預かりして、教え育む」という仕事は、特に損得勘定が向かない業種だと思うんですよね。正直なお話ですが、私自身の労働を時給計算で考えた場合、全くと言っていいくらい割に合いません(笑)。それでもお預かりしていることへの責任感と、子供たちの伸びを間近で見ることのできる充実感は、何事にも代えがたい良さがありますし、その良さゆえに頑張れる部分があるんですよね。

お子さまをお預かりするにあたっての最低限の心構えが抜け落ちているような指導者は、教育の現場から潔く去って欲しい。そして二度と帰って来ないで欲しいものです。

でも、去り際が潔い人間はそもそもこんなことしないわけですしね…。保護者の皆様にはなんとか良し悪しを見抜いていただきたいものだと、切に感じた秋の出来事でした。 
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秋休みのお知らせ

2018-10-10 23:51:34 | そろばんに関する中身
 瓢箪山・石切教場では

 10月11日(木)~16日(火)までを秋休みとして休校いたします。

 また、日商検定試験が近いこともあり10月22日(月)~26日(金)までは体験授業をお休みさせていただきます。

 ご入学に関するお問い合わせ・体験授業のご予約は受け付けております。

 以上よろしくお願いいたします。
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