今年はいろんなことを「取り戻す」ことに骨を折った1年でした。
そろばん指導では「対面」にこだわってきました。そして春以降はマスクもできる限り外して「顔を表情)を見せる」ことに気を遣いました。「顔色を伺う」後ろ向きな意味ではなくて「顔で語る」とでも言いましょうか。
笑顔を絶やさないようにしました。なるべく良いところをみつけて。でも「ダメなものはダメ」というスタンスも崩さないようにしました。よいことがあればみんなが喜ぶし、先生もまた喜ぶ。ダメなことはきちんと叱られる。そんな当たり前を取り戻していった1年だったと思います。
学習指導では「場の大切さ」を重視しました。とにかく教室を使いなさいと。生徒とのコミュニケーションを今まで以上に重視しました。特に中3のエンジンのかかりが遅いことが気になりました。
そしてもうひとつ、「学校の授業」についてたくさん考えるようになりました。
・小学生
「自学ノート」なるものがある小学校が少なくありません。ノートは詰めて書きなさいと。そして書いたものにはんこや○をするだけで、間違えた漢字や意味を指摘していないし、埋まっていればいるほどほめるというノートをよく見ました。これでは「何も考えなくとも書くことが勉強だ」という勘違いを身につけた子供達を大量に生み出すだけではないか?そんな想いからノートを書けばいいというものではないということを何度も伝えた1年でした。
・中学生
「やらない理由」を考える生徒が増えました。「○○やから休みます・できません」。という言い訳をよく聞きました。やれない理由を考える暇があればどうしたらできるか考えなさいと伝える回数が多くなりました。
・共通
禍以降、タブレットでの学習が普遍的になりました。いいこともたくさんあるのですが、1番の問題は「書いて覚えない」ことです。先ほどと矛盾するように見えますが、意味が異なります。
タブレットの文字認識はかなり精度が良くて、一見間違っているように見える文字でも候補がいくつか挙げられます。その中から正しい答えを選ぶことは子供達には難しくないようです。つまり「あやふやな文字認識」のままで「正解」となるのです。この勉強方法に苦しめられました。今ではその対策が上手く行き始めていますのでまあいいんですが。
そして個人的には、カラーの複合機導入のタイミングで自作教材をすべて作り直しました。さらに長年の懸案であったホームページの作成も行いました。新しいことに挑戦する姿を、学び続ける姿を見せることから何かを感じ取ってくれればと思い、子供達にはできるたびに(自慢しながら)語りかけました。何人かはこの試みが上手くいったように思います。
そして、これまで以上に一人一人をつぶさに見ていた一年だったと思います。いろいろな気づきがありました。ここでは書けないことがほとんどですけど、、、。
来たる年はもっと楽しく指導ができればいいなと思います!