東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

叱れない大人たち

2013-08-03 13:15:30 | 日記
 先日、大阪市立小学校の校長先生が、児童に体罰を加えて戒告処分となり、責任を取って依願退職をしたというニュースが流れました。

 これだけを聞くと「またか…」となりそうですが、詳しく読むととんでもない事実がわかりました。

 ○小学6年生の男子児童が学校にナイフを持ち込んだ⇒
 ○そのナイフで同級生を脅した(その詳細な内容は分かりません)
 ○教室でそれを見ていた6人の児童が、止めもせず、先生にも報告しなかった
 ○それを知った女子児童が担任の先生に報告するも動かず
 ○その女子児童が校長先生に報告(ここ大事です。校長先生が女子児童に信頼されているとわかります)
 ○校長先生は事実確認にナイフを所持している児童を呼び出す。
 ○ナイフの所持を確認し没収⇒6人の児童も呼び出す
 ○事実確認ののち全員の頭を平手で叩く(ここ重要です。平手です)
 ○そののち、保護者会でもこの事実を説明し、異論なし
 ○ある保護者が教育委員会に教育相談をする際に何気なく「こんなことが」とお話
 ○教育委員会が校長に事実確認し、上記の事実が伝わる
 ○「桜宮高校の事件以降、体罰を撲滅する立場の校長が体罰とはだめだ」
 ○校長を戒告処分

 という流れです。校長先生、何か問題ありますか?。ではこのとき校長先生がとるべき正解を教育委員会は発表してほしいものです。良識ある大人であれば、今回の一件と、桜宮高校の一件は根本的に違うことくらいわかるでしょう?
 自分の意見が通らないと駄々っ子のようにやめる先生に処分がない一方で、人として道を外れかけている自分の児童に、身を挺して立ちはだかった校長先生が処分される…。大阪市の教育委員会は頭がおかしいとしか思えません。
 確かにリーダーの意見が日和見で変わる自治体ですから、リーダーの顔色を見ながら仕事をされる方にはこんな対応しかできないのかもしれませんが…。

 校長先生は、警察に通報してもいいくらいの事案にも関わらず、自分で子供たちの間に入り、自分で善悪の判断をされ、子供たちの将来を守りながら、自ら社会としての価値観を教えるために、こうした行動をとったんだと思います。これは生半可な覚悟でできることではありません。

 こんな処分がまかり通るなら、もう校長先生のなり手は減っていくでしょう。そして、悪いことをしても叱られない子供たちは、ますます手が付けられなくなり、善悪の判断が間違った大人になるのでしょう。そして大阪市教育委員会はそういう子供たちを育てる方針なんだと思います。自分の生徒が大阪市の学校に通うと思うと…。怖くて仕方がありません。

 世論も教育委員会の批判に動いているようです。もちろん体罰はよくないことです。しかしながら「叱る」という範疇において許される体罰も必ずあるはずです。昔東国原(そのまんま東)さんが「愛のでこピン」なんて言っていましたが、本当にその程度の「叱られている」と、こどもが自覚できる程度の体罰は許すべきですし、悪いことを悪いと叱れなくなると、子供たちは「なんでも許される」と思って育ちます。

 私は「ダメなものはだめ!」と、子供たちに立ちはだかれる先生であり続けたいと思います。

 もし、大阪市教育委員会の関係者の方が読まれたなら、この場合校長先生が取るべき正解を教えてください!
 そして、こうした戒告処分の判断をくだした方々が、実際に学校の現場で管理責任者となって、諸問題に取り組み正解を示し続けてほしいと思います!。
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