どくだみ
2013-05-21 | 自然
我が家の 庭のどくだみが 花を付け始めました。 真っ白い可愛い花です。
私が小学校一年生の夏に 日本は敗戦を迎えました。 皆貧しく 食べるのに一生懸命でした。 衛生状態も悪く 色々な皮膚病に罹っていました。
のみやしらみ 寄生虫の駆除も 学校で行われていました。
そんな時代でしたから おできが出来ると このどくだみの葉を 数枚重ねて 数枚のかぼちゃの葉で包み 竈の熱灰の中で蒸し焼きにして つけていました。
伊勢えびの殻 げんの証拠 せんぷり どくだみ など 吊り下げていたのを 覚えています。
よほどのことでない限り 医者には行きませんでした。
風鈴を付け 蚊取り線香を焚き 蚊帳を出して 夏の用意をしていました。
皆 貧しく 子供達はいつも腹ペコの時代でした。 それでも 空襲警報が鳴るたびに 防空壕に 避難していたことを思うと 裸電球の灯りで 楽しいものでした。
親と離れて 疎開暮らしだった私は今 向田邦子さんのエッセイの 「字のない葉書」 しみじみと 読み返しています。