<span itemprop="headline">板起こしＣＤで一回性を越える</span>

最近オタケン盤に凝っちゃって止まらない。
オタケン盤は基本的に板起こしである。
板起こしというのは現在残っているレコード会社の
マスターテープが劣化しているから、
それならマスターテープが新しかった時代の
見本盤や未聴盤などの良質のLPを発掘して
初期LPのいい音をＣＤで復刻しようという試みである。
オタケン盤のブライトクランクも状態のいい
ブライトクランクＬＰから復刻した逸品である。
モノラル盤もデジタルリマスターではなく、
状態のいい初期盤の未使用ＬＰを発掘して
その音をＣＤに復刻することで音質が改善されるという。
私は今までブライトクランクに興味を集中させてきたが
モノラル盤の板起こしも音が良いなら欲しくなってきた。
デジタルリマスターではないのでＬＰ由来の
ノイズもそのまま入っているが、
初期ＬＰ盤の情報量の多い鮮度の高い新鮮でふくよかな
音質をＬＰを買わずにＣＤで体験できるとは
何ともありがたい職人技である。
私は今までオタケン盤で失望したことがないから、
モノラル盤の板起こしのＣＤも期待大である。
オタケン盤を聞いて初めてフルトヴェングラーが
ワルターの音質に追いついたと感じている。

復刻の耳新しい音源で一回性の芸術をなぞる