西行は、なぜ出家したのか。
これには諸説ある。
①厭世説。
友の逝去を前にして、世の中が嫌になったという説。
越えぬれば又この世にも帰りこぬ死出の山こそ悲しかりけれ
世の中を夢と見る見るはかなくも猶おどろかぬ我心かな
②失恋説
身分の高い女性を想って、失恋したからという説。
つらくともあわずは何の習ひにか身の程しらず人を恨みむ
身の憂さの思ひしらるることわりに抑へられぬは涙なりけり
③政治原因説
鳥羽・崇徳院の間で板挟みになり嫌気が差したという説。
あしよしを思ひわくこそ苦しけれただあらるればあられける身を
そして、花詠みの歌人として有名な旅の僧となる。
おしなべて花の盛に成りにけり山の端ごとにかかるしら雲
花にそむ心のいかで残るらむすてはててきと思ふわが身に
花さへによをうき草になりにけり散るを惜しめば誘う山水
ほととぎす深き峯より出でにけり外山のすそに聲の落ちくる
ながむとて花にもいたくなれぬれば散る別れこそかなしかりけれ
ついに、願はくは花のもとにて春しなむその如月の望月の頃
という願いを果たし世を去るに至る。
けなげにも川沿いに咲く花を見てうきよというは惜しく思われ
これには諸説ある。
①厭世説。
友の逝去を前にして、世の中が嫌になったという説。
越えぬれば又この世にも帰りこぬ死出の山こそ悲しかりけれ
世の中を夢と見る見るはかなくも猶おどろかぬ我心かな
②失恋説
身分の高い女性を想って、失恋したからという説。
つらくともあわずは何の習ひにか身の程しらず人を恨みむ
身の憂さの思ひしらるることわりに抑へられぬは涙なりけり
③政治原因説
鳥羽・崇徳院の間で板挟みになり嫌気が差したという説。
あしよしを思ひわくこそ苦しけれただあらるればあられける身を
そして、花詠みの歌人として有名な旅の僧となる。
おしなべて花の盛に成りにけり山の端ごとにかかるしら雲
花にそむ心のいかで残るらむすてはててきと思ふわが身に
花さへによをうき草になりにけり散るを惜しめば誘う山水
ほととぎす深き峯より出でにけり外山のすそに聲の落ちくる
ながむとて花にもいたくなれぬれば散る別れこそかなしかりけれ
ついに、願はくは花のもとにて春しなむその如月の望月の頃
という願いを果たし世を去るに至る。
けなげにも川沿いに咲く花を見てうきよというは惜しく思われ