後ろ指差されてしばし春寒し
住み慣れた北の町とも春別れ
新年度一期一会の春深し
友の顔陽炎揺れて夢朧ろ
帽子飛び赤信号の春疾風
バス停で軽く手を振り春日和
郵便を抱えて渡る川疾し
懐かしき舗装路を踏む春の靴
土を踏み螺旋の下のぶらんこや
今一度生まれてみたし仏生会
一握の歌を残せり啄木忌
外套を立てて線路の修司の忌
青インク日記を染める月日貝
燕来るもうすぐ北も初桜
またひとり彼岸桜に消えた人
少年も吾を忘れて野薔薇の芽
春兆す聖者の陽射しミモザ咲く
住み慣れた北の町とも春別れ
新年度一期一会の春深し
友の顔陽炎揺れて夢朧ろ
帽子飛び赤信号の春疾風
バス停で軽く手を振り春日和
郵便を抱えて渡る川疾し
懐かしき舗装路を踏む春の靴
土を踏み螺旋の下のぶらんこや
今一度生まれてみたし仏生会
一握の歌を残せり啄木忌
外套を立てて線路の修司の忌
青インク日記を染める月日貝
燕来るもうすぐ北も初桜
またひとり彼岸桜に消えた人
少年も吾を忘れて野薔薇の芽
春兆す聖者の陽射しミモザ咲く