超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

内面短歌・時至る頃

2024-04-26 14:54:04 | 自作短歌
芭蕉言う鳥啼き魚の目に泪この行く春は時満ちるはず
冷え込みが思ったよりも深そうなつつじの町に静けさを聴く
ここそこで深みに気づく人々が声なき声で繋がっている

外そうと遊んでみても意図せずに絶対音につい引き摺られ
来たるべき時代のために蓄えた蜜を惜しまず配り歩こう
それぞれの天使を胸に秘めながら禍福の時を経て巡り会う

あの山やかの川たちがまた目覚め永遠の日を歌い続ける
橋を越え通った店の焙煎を思い出しつつ啜る珈琲
遅桜この連休に花盛り寒さに耐えた頬を緩ませ

マーラーに言われなくてもその時が来れば星座に迎え込まれる
文字数を計算しつつ先に行く至福の時がこの先にある
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歳時記俳句・木の芽雨

2024-04-26 00:03:00 | 自作俳句
木の芽雨終れば直ぐに餡蜜屋
木の精の気配漂い草芽吹く
寒暖差疲れを感じよもぎ餅

春の雨瞳の奥は晴れ渡る
そこに居た人影消えて浅霞み
風船をまた追う様に後半生

舞い上がる雲雀の声の残りけり
大曲を三回聞きて暮れかねる
画板下げ数行書けば帰る雁

桃の花 遊びに暮れし遠き庭
辛夷にも聞かれぬ様に伝えけり
桜草咲き乱れたる野に惑う
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