超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

歳時記俳句・間奏曲

2024-03-20 00:03:55 | 自作俳句
春眠に笑いて歌う人に負け
春暁に間奏曲で目を覚ます
好天の卒業式の晴れ姿

パソコンを新鍵盤に切り替えむ
春を越し過ぎ行くものは美しく
身の丈に合わせて暮らす春日かな

冴え返り春着はコートの奥で待つ
同じ春今頃つつがなく暮らす
厚き葉でその時を待つ鬱金香

行き帰り寒さに耐えて雪柳
仲春にまた店先の黄撫子
薄青のデルフィニウムに物思う
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歳時記俳句・赤帽子

2024-03-19 00:03:22 | 自作俳句
庭先に薔薇の若葉の生い茂る
冴え返り緑の山も霞みがち
公民館裏に広がる春の園

春暁に深々と鳴る寺の鐘
春空に剪定されし欅の木
寺の横春の体育や赤帽子

残り梅横に咲きたる紅椿
楠の木の洞穴に立つ春地蔵
三月の暦の柄や串団子

一念の届くや否や甘茶仏
早々と北窓開く一人部屋
帰宅して一息ついて蓬餅
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歳時記俳句・桃の花

2024-03-18 00:03:46 | 自作俳句
音読の声冴え渡る三学期
参道に人一杯のパトリク祭
疲れ果て春の曙光に助けられ

留守番に煩悩しきり春休み
哲学者笑う科白に春別れ
春眠によく寝たあとの血の巡り

青空のよく似合う日に春彼岸
もち吉の御萩の昇り彼岸入り
接骨木の花に捻挫の脚思う

厠出て空の近さや啄木忌 
晴れた日に眩しく光る斑ら雪
バレエの子通りし後の桃の花
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歳時記俳句・人の影

2024-03-17 00:03:35 | 自作俳句
水墨の様に霞みて春の峰
春光に大樹の影と草の影
追い掛けて手に取れそうな春の星

ポスターが揺らいて笑う蜃気楼
番傘を閉じて眺める朧ろ月
春塵に目を閉じている弁財天

春風の行き着く先に人の影
久々の花粉症にて赤目かな
春帽子無造作に取り野を駆ける

春愁をみな振り切って湯浴みする
蕗味噌を作ってくれた祖母の家
待ち人に辛夷の花の傍で遭う
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歳時記俳句・花ことば

2024-03-16 00:03:14 | 自作俳句
陶芸の茶碗で春の風邪薬
帰宅して笑顔で食べる春蜜柑
若草に膝を抱えて花ことば

合唱の若葉祭へと誘われる
思い出のラナンキュラスも店先に
春菊のきれいな色に夢遊ぶ

パン喫茶かりん糖食べ暖かや
春色の日記に書いて知らん振り
春陰に薄いコートでバスを待つ

陽炎の間にとかげサッと消え
山雀の声を聞きつつ春菜碗
蝶も来て皆が見上げる美容院
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