超人日記・俳句

俳句を中心に、短歌や随筆も登場します。

#俳句・川柳ブログ 

歳時記俳句・風青し

2024-06-21 00:03:12 | 自作俳句
若葉冷え忘れられない服の柄
短夜に見知らぬ町の蝶の夢
庭涼し軽く揺らいで樹々の影

風青しこの瞬間は巡り来る
古寺の弁天池に苔の露
夏蒲団スマホの写真見て眠る

小冊子残暑見舞いになりそうな
部屋の塵外に逃がして風通す
濡れ煎とルイボス茶にて暑気払い

納涼の団地祭りで犬走る
金雀枝親しみ易き涼み寄席
青葉出づ山川草木深呼吸
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歳時記俳句・結び葉

2024-06-20 00:03:34 | 自作俳句
十代を振り返らせる若葉風
参詣を終わればそこに新樹かな
結び葉と共に囁く頃有りき

川岸に点々と有る夏木立
少し見ぬ間に高く竹伸びる
霊薬の秘伝に散りぬ弟切草

黄金の微睡み誘う合歓の花
夏服の姿眩しき君影草
眠たげに時が流れる蓮の池

生家から毎朝通う芍薬や
そよ風に吾を忘れて夏あざみ
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歳時記俳句・走り梅雨

2024-06-19 00:03:19 | 自作俳句
走り梅雨病み上がりには薬なり
梅雨入りや朝から晩に降り続け
明易に忘れた筈の沙汰思う

梅雨寒や日頃の気温嘘のよう
夏暁や湿度の高き部屋の中
寝苦しく夜半に起きて麦茶かな

夏の雨知らせたき事抱えつつ
五月雨で轟々と鳴る夏の川
諸事情で遅くなるらむ夏見舞い

涼しげに岸を飛び交う川蜻蛉
何時も行く散歩道にも花菖蒲
枇杷の実や今年も誕生花の頃
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歳時記俳句・南風

2024-06-18 00:03:21 | 自作俳句
短夜や目覚めし頃に寺の鐘
梅雨の前なれど連日暑気強し
ジャケツなど着れぬ位の炎暑かな

紫陽花や本尊前に手を合わす
涼風に誘われて行く町薬師
薬局のレジを通れば南風

七月に出そうな文で長電話
炎昼に燕飛び交う眺め揺れ
夏服の模様思いて汗光る

冷蔵庫レモングラスの茶を求め
バス乗り場ふと思い出す水芭蕉
高台の螺旋を昇り草いきれ
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歳時記俳句・草清水

2024-06-17 00:03:21 | 自作俳句
雨色の紫陽花絵巻見て歩き
傷も癒え疲れも癒えて朝涼み
大輪の黄色く咲けり透し百合

朝涼にふと誘われて編みの靴
剪定は新芽のためと注意書き
咖喱屋の木彫の象や積乱雲

夏野にて改めて読む書を捨てよ
寺の庭苔滴りて水走る
町の奥渾々と湧く草清水

理髪店玄関先に軒燕
昼講座終えてプールでひと泳ぎ
削り絵で闇の中から遠花火
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