渚のバルコニーで待ってて
ラベンダーの夜明けの海がみたいの
そして
秘密
こんな事言われたら
どうなんだろう?
その渚のバルコニーに
行って待ってるのかな?
自分の意中の人から
言われて
両思いなら
「はい!喜んで!」
って
いって
何時間でも待ってるけど
そうじゃない
ノーマークの子だったら
夜明け前は眠たいから
眠たさが優って
行かないかもね…
女性からすると
意地悪な質問で
でも
聖子ちゃんみたいな可愛い子から
そんな風に
言われたら
大概の男子は
言われた通り
待ってるでしょ?
って
いうよね…
たとえ旅先で出会った人だとしても
旅先だからこそ
なのか?
夜明けの海がみたいの
なんて…
ラベンダー色の海
なんとも神秘的だ。
ラベンダーは好きな花だ。
押し花で香りの途切れない
物を頂いて
感激したことを思い出した。
そう、この歌のように
いつまでも変わらない新鮮さ…
最近思う。
本当の自分って…
そうして歌の世界に入り込み
そんな自問自答をしてみると
見えてくることもある
僕なら行く
僕なら
行かないかも
しれない…
待ってて
と言われても
でも、
こちらがいいなぁ
と恋めいた感情が芽生えた人ならば
両思いになる可能性に
かけて
いくのだろうなぁ
と
思ったり
もう、恋のはじめの
シュチュエーションなんか
随分の昔のことだから
埃が被った恋心の
その埃を払って
聞いてみたりもするのです。
昔の歌をきいても
こんな風に
よそ事を考えて
場面に没頭する
違った妄想での
楽しみ方
ときめきに身を任せ
結果を恐れず
飛び込むような
そんな行動は
もう
できないし、とうの昔のこと
渚のバルコニー
松本隆
呉田軽穂(ユーミン)
の作品。
色褪せない
いい歌です。
ドラマの脚本どおり
売れていった
歌番組とのタイアップ
戦略の勝利とでもいうか……
いかに思惑どうり売れたか?
見事ととしか
言いようのない
戦略の勝利。
TBSのオバケ
歌番組
「ザ・ベストテン」
木曜 夜9時からの
定番の時間帯
そのあと10時からのドラマ
「愛と喝采と」に
出演した
岸田智史さん
新人歌手
武井吾郎役
音楽プロデューサーに
十朱幸代さん
実際
「ザ・ベストテン」の
スポットライトに登場して
その後この映像を
ドラマに流すといった
タイアップ
ヒット曲の作り方の一つ
単なるドラマの主題歌とは
違った
打ち出し方
だった。
無名なシンガーを役者にも起用して
売り出す。
作曲は本人
岸田智史さん
今 現在
名前を
敏志 と変えています。
この
岡本おさみさんの歌詞も
少しゴツゴツした
よく読めば
岡本おさみ節が随所にある。
岡本おさみワールドは
コーヒー
とか
喫茶店
とか
夕暮れ、朝、
とか
暮らし
とか
魂、体
なんて
コトバ、ワードが
散りばめられている。
この歌コトバは
拓郎でもなく
こうせつでもなく
まさしく
岸田智史
へ宛てた
歌詞なのだと
落ち着く。
彼の懐に入って
サビの
モーニング モーニング
きみの朝だよ
モーニング モーニング
きみの朝だよ
と
優しく歌う仕上がりに
70年代決別のレクイエムを感じる。
…
♪別れようとする魂と
出会おうとすると魂と
あゝ心より身体の方が
確かめられるというのか…
生まれようとすると魂と
老いぼれてゆく魂と
あゝ人間のはしくれに
生まれてきたというのに
…
変わろうとすると魂と
よどんでしまう魂と
あゝ身体中輝きながら
旅立ってゆけ 朝に…
苦悩するひとの
内在するもの
解き放つのは
きみとの朝
きみと迎える朝
なのだろうか?
問い、
迷い
答えを求めて
渇望する
魂の歌
フォークソングから
ニューミュージックのジャンルへの
入り口は
80年代の扉を開くように
歌番組の中に
組み込まれた
歌のひとつ
になっていた。
岡本おさみの歌コトバは
時代を撃ってきた。
激しい世を横にらみしながら
その中に身を置く
男女の暮らしを
歌コトバにして
時代を背負ったつもりはなくても
流行歌のひとつになっていった
その歌の歌詞は
時代と寄り添い
彩りを添えてきた
もはやその燃えかすのような
決別的な歌詞のようにも
思える
「きみの朝」
そして
岡本おさみさんの80年代からの
作品は丸くなっていった
そんな気がしてならない。
エッジの効いたコトバは
少なくなり
鋭い刃先がまるまってしまった。
「きみの朝」
作詞 岡本おさみ
作曲 岸田智史
横たわる君の顔に
朝の光が射している
過去の重さを洗おうとして
たどりついた深い眠りよ
別れようとする魂と
出会おうとする魂と
あゝ心より身体の方が
確かめられるというのか
モーニング モーニング
きみの朝だよ
モーニング モーニング
きみの朝だよ
急ぎ足 ふと 止めて
ふりかえれば夕焼けが
この先 いくら生きてゆくのか
こんな暮らし 仮の姿
生まれようとする魂と
老いぼれてゆく魂と
あゝ人間のはしくれに
生まれてきたというのに
モーニング モーニング
きみの朝だよ
モーニング モーニング
きみの朝だよ
群衆を飲み込んだ
都会の悲しみの渦の中
コーヒー一杯分のやさしさを
そそぎこむ僕の唄よ
変わろうとする魂と
よどんでしまう魂と
あゝ身体中輝きながら
旅立ってゆけ 朝に
モーニング モーニング
きみの朝だよ
モーニング モーニング
きみの朝だよ