古いアルバムの片隅に
折れ曲がったページに隠れて
忘れていた思い出が漏れ出した
そそくさと隠そうとする
恥ずかしさの感情と
横目で見直す
懐かしさの感情が
振り子のように
落ち着かないでいる
今が過去になる
一歩先の未来へは
まだ踏み出せなくて
きっと
置き忘れた
過去のページから
急ぎ足で駆けつけてくれる…
追いかけてきてくれる…
その人を心待ちにしてる
僕がいる。
先を急ぐ人のもとへは
駆け寄れなくても、
立ち止まった過去へは
寄り添えられる。
過去から訪ねてきてくれた
忘れてた記憶
忘れていい記憶
忘れちゃいけない記憶
何度も過去の扉を叩く夜
ほんの数滴乾いた涙
惑わされ もつれた優しさを
秩序正しく 二人の前に
並び直してみる
幾つものあやまちの中に
添削した正解だけが
ひと握りの真実
許すことも
恨むことも
泣くことも
笑うことも
誰に習った訳でなく
ただ、あの時の自分に
会えるなら
会いに来てくれる人がいるのなら
風の吹く小高い丘の上で
今 生きてる意味を知る