明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

ふるさと 五木ひろし

2020-04-26 21:11:00 | 僕の音楽日記
https://youtu.be/TPiDJVfkzOU
1973年レコード大賞を
「夜空」で受賞したけれど
本人は
この「ふるさと」で勝負すると思っていた。
「ふるさと」と「夜空」の間に
「狼のバラード」という歌もあり、

73年は五木ひろしさんの
快進撃の年でもあった。

三拍子の曲はなかなか、ヒット曲に結びつくのが難しい

ワルツはなかなか日本人には合わないのかわからないけど

僕はこの「ふるさと」や「千曲川」の三拍子のリズム
が大好き。
両作品とも作詞は山口洋子さん
ふるさとは
平尾昌晃さん
千曲川は
猪俣公章さん

演歌歌手の歌う
ワルツはとても日本人好み
受けする気がする。
従来のカントリーワルツより、
若干湿り気のある
湿気の多い日本的な三拍子、ワルツになるものの
カラッとした
洋楽のワルツとは
伝わる感覚が違うような気がする。

どちらも同じリズムなのに
その土地の香りとでもいうのか?

伝わり方聞こえ方が違って面白い。
「ふるさと」「千曲川」は

それぞれ味のある楽曲だし、スケールの大きい歌い方で五木ひろしさんの「演歌」という括りでジャンルを感じる事が無かったような気がする。
概念を変え、清涼感ある歌い方
従来の演歌の粘り気のあるものでなく、それでいて
どこか引っかかる
ちょっと毛並みが違うとでもいうのか
五木ひろしさんだけは

森進一さんともちがう、
北島三郎さんともちがう
山本譲司さんともちがう
どちらかといえばフォーク系の歌手に近い雰囲気があったように
僕は思っていた。
ジャンルを問わず歌いこなせる器用さと
美空ひばりさんに可愛がられていた
その人柄も
歌に現れているようだ。

演歌歌手は
浪曲師や、民謡歌手の流れが強い印象だから従来の演歌歌手としてのイメージとは遠い
雰囲気の五木ひろしさんだから尚更だった。

「ふるさと」は遠くにありて
思うもの…

なんていうけど…

僕のふるさとは
どこなんだろうと
ふと、考えてしまう時がある。

南沙織さんの
「早春の港」の歌詞に
♪ふるさと持たないあの人の心の港になりたいの…
と歌われてるのに

ふるさと…帰る、拠り所なる場所、
やそれに当たるもの
だったりするわけで…

五木ひろしさんは
♪あゝ 誰にもふるさとはある
ふるさとはある
と歌ってくれている。

どこに?
どこが、僕のふるさとなの?

教えて…



え?



自分で探せ?


泪橋の下で拾われた僕は

明日を探す


明日はどっちだ?

あれ?
あしたのジョー?








普通の日々 エレファントカシマシ

2020-04-26 14:20:00 | 僕の音楽日記




普通って…

普通なんて
嫌だ
特別がいい!

そんな我がまま
人は、
自分勝手だ。
自分にとって都合のいいことは
特別を望み
スペシャルな事を求める。

普通のレベルは
年々押しあがっていたのかな?

どこが普通レベル

生活レベル
日常生活一般
給与、
福利厚生、
車、
食生活
色んな場面で
「普通」は使われる

じゃあ普通って
誰が決めたの?
どの物差しで普通に当てはまるの?
普通じゃなきゃ
ダメなの?
無難なところで
とりあえずそこにいれば

傷口は少なく済むし、
目立たなければ
背伸びしなければ

普通でいられたなら
そこに収まっていれば

安堵する気持ちのおさまる
ところ
「普通」

否定はしない。
むしろ
今、その
「普通」ができない
コロナの影響で
「普通」じゃいられない

事あるごとに
少しづつ
書いてきたけれど
普通でいることの
有り難さ
何もないことの
有り難さ、
平凡な日々
特別な事を望まない

騒がしい日々や
ややこしい問題や、
煩わしい人とは
関わりたくない

穏やかに
少しでも楽しく
朗らかに

そう、
僕たちに
「普通」の日々を




願う…



普通の日々よ 風の向こうで
さまざまな想いが 霧のようにひそんでいる

Baby 今日が終わる 外は少し雨が降ってる
風のように 空のように あなたを想った

胸の奥にしまってばかりの 臆病な俺は
心の中いつも描いてた 街を人を時を すべてを 思い出そう

Baby 幕が上がる 俺はきっと普通の日々から
あなたを想って うたをうたおう




岡本おさみ 歌コトバ ㉓ まにあうかもしれない よしだたくろう

2020-04-26 11:05:00 | 岡本おさみ歌コトバ
僕は僕なりに自由に
振る舞ってきたし
僕なりに生きてきたんだと思う
だけど だけど理由もなく
めいった気分になるのは
何故だろう

思ってることと
やってることの
違うことへの苛立ちだったのか?

だから僕は
自由さを取り戻そうと
自分を軽蔑して
自分を追い込んで

なんだか自由になったように
いきがって いたのかも
知れないんだ
まにあうかもしれない 今なら
今の自分を捨てるのは 今なんだ



まにあわせなくては 今すぐ
陽気になれるだろう 今なら
大切なのは思い切ること
大切なのは捨て去ること
そうすりゃ自由になれるなんて
思ってるいるほど甘くはないけれど
だけど 今は捨て去ることで
少しくらいは良くなると思えるんだ

まにあうかもしれない 今なら
まにあうかもしれない 今すぐ
なんだか自由になったように
いきがっていたのかもしれないんだ
まにあうかもしれない 今なら
今の自分を捨てるは 今なんだ






よしだたくろうさんのコトバだと思って聴いていたら
作詞は岡本おさみさん

拓郎さんが言いそうな、
書きそうなコトバ。

初期の頃のこの二人は
見事に一致してた。

向かうべきところ
見据えている先が
同じだったのか?

日常の悲しみ
怒り、ささやかな喜び
そんな小さな出来事のなかの
物語を紡いで
殴り書きのように
コトバに歌をのせて
よしだたくろうは歌っていた。


まにあうかもしれない
今なら…
まにあうかもしれない今すぐ…

禅問答のように
また、心を気持ちを奮い立たせ
背中を押すような
歌。

まにあうかもしれない…

気持ちがモヤモヤした時
自己矛盾に陥った時

誰でも袋小路に入ってしまった
気持ちの時

意外と簡単に軽々と抜け出して
行ける方向を指し示す
歌だったように
思う。

「まにあうかもしれない」




20才のワルツ 吉田拓郎

2020-04-26 07:48:00 | 僕の音楽日記
サマーピープルのシングルレコードのB面に入ってしまった




「20才のワルツ」
能天気とも軽い軽快な「サマーピール」に対して
B面の20才のワルツの
暗い、悲しい、この世の不幸を一人で背負い込んだような
歌。

アルバム「アジアの片隅で」が1980年11月に発売された時
この歌はアルバムに収められていた。
この時
トシくんは
僕の為にあるような
歌だな!と茶化した。
失恋の痛手も癒えないまま
日々を何気なく過ごしていた時に
拓郎さんから
傷口に塩を塗られ
さらにえぐられるような
歌を……
まるで僕のコマーシャルソングのような失恋し、旅立つ男の心情をとつとつと歌った歌だ。

あれから
失恋してから僕は
益々家に一人でいるのが嫌で
トシくんの家に入り浸ってた。
何かから逃れるように

そして、さらに色んなレコードを聴きまくってた。でも
やっぱり身近にしっくり聞けたのは吉田拓郎だった。

そう思うとこの歌でさらに吉田拓郎がより、余計に身近になり好きになったのかもしれない
あまりにもタイミングがよ過ぎて、
まるで見透かされてるように
僕の心情を見事に歌ってくれた
これも単なる偶然かもしれないし、
聞き手の都合で
捉え方で
作品はそれぞれ聞き手の価値の中で
意味を持つものだから…

そうした偶然。が必然になることで
ファンとしての思い入れが深くなり
変わらないコアな応援と心情的同体を感じる。
考えてること
思ってること
どこかに共通項をみつけ
吉田拓郎になりたかった。
吉田拓郎の世界に浸っていた。
語りかける作品から
自分の世界に入り込み酔いしれて
悲しみは深く倍増し、
歌でより覚醒していった。
楽しい気持ち嬉しい気持ちの歌より
怒り、悲しみ、やるせなさ
の気持ちを歌った歌の方が
より心に近く

自分に酔いしれる事ができたかもしれない。
本当の自分の世界から
抜け出して
殻から抜け出して
どん底から這い出すのに
手を貸してくれた
歌だったかもしれない。

僕の気持ちを代弁してくれた
20才のワルツ




♪夏はこれ以上待ってはくれない

…夏まで持たなかった恋。
いきなりカウンターパンチだったなぁ…



♪たかが女というなよ お前
すべてを捨てても
愛はついに振り切れず

そうトシくんに呟いてた。


♪男と女はどこかで違う
たとえば男はあくまで夢に酔う

♪思い出は消えるほどに
確かな姿を 闇の彼方に包みこんでしまう。

♪これで終わりさ
そして何かが始まる
門出の男に君はまだ口とざすのか?

♪君の言葉を
ひとつだけ下さい
またいつか、好きでした
そして
サヨナラでも
いいから…







Tシャツに口紅(再) ラッツ&スター

2020-04-26 04:42:00 | 僕の音楽日記
松本隆作品の中で一番好きかもしれない
「Tシャツに口紅」





♪夜明けだね 青から赤へ
色移ろう空

お前を抱きしめて

で始まるこの歌詞

夜明けってとても神聖な時間
新鮮な時刻
夜じゅう起きてることなんて
もう、今はできないくらい
歳をとってしまったわけだけど…
若い時は
へっちゃらだった、
若い時の時間ってものが確かにあった。
(しかしながら、気持ちは若いままなんだけど…)

♪別れるの?って
真剣に聞くなよ

でも……波の音がしずか
すぎるね

別れる
別れたい
切り出したい
切り出せない
夜通し時間は過ぎて
夜明けを迎える
そんな流れの中
波音さえも
息を潜めるように
二人の答えを待つように
静かに音を潜める

夜明け前のほんの一瞬の静寂
な時間

確かにあるんだね
夜明けを待つ間のあの瞬間。

♪Tシャツに口紅
泣かない君が 泣けない俺を
見つめる

泣かない君…気の強い女性なんだろうな…
本当は泣き虫なのに意地っ張りで涙を見せない
泣かない君。

泣けない俺…
泣きたいけど泣くわけにいかない俺…
別れることは本意じゃないから
でも、別れなきゃならない
この二人の間に行き着いた
別れへの結論って…

泣かない君が泣けない俺を見つめる
この状況表現だけでも
映像の一コマ

この歌は
映像のように
コマ割、スライドショーになってる。

夜明け前のあの静寂の時
音のない瞬間
表情だけで会話してる
二人

♪かもめが驚いたように埠頭から
飛び立つ

静寂を破ったのは
かもめ。
場の凍りついた空気をかき消すように…
二人の答えを催促するように止まった時間を動かした。

かもめが驚いて、飛び立つ様は
映像がまた、動きだした合図
そして朝焼けが空を染め出す。





♪付き合って長いんだから
もう、隠せないね
心にさした影
みんな夢だよ今を生きるだけで
ほら息が切れて明日なんか
見えない


男は別れの口実、理由を分析、説明してる
女性に言う前に自身に話しかけてるようでも、ある。

♪色褪せたTシャツに口紅
黙った君が黙った俺を叩いた
子犬が不思議な目をして
振り向いて見てたよ


何か喋りなさいよ!って叩いた君!
さっきの言葉を口にしたいのに言えない
黙ってしまった男
動かない、喋らない
佇む人は動物から見て
物と同じだったのが
急に女性が叩く動作をしたので
通りかかった子犬が
???って感じで
あれ?置物かと思ったら…
てなもんで
固まってた二人
風景に同化してた二人

時間だけが流れはじめる
空には紅いインクが青いキャンパスに流れ出すように
広がりをみせはじめるのに
二人の時間は動かない。


♪朝日が星を塗り潰す
俺たちを残して

これ以上
君を不幸に
俺 できないよと
ポツリと呟けば
「不幸の意味を知っているの?」
なんて
顔を上げてなじるように
言ったね


もう、ここは絶品!
これ以上の情景表現は
ない!というくらい
感動の絶頂!
エクスタシィ!
素晴らしいの一言!

このやりとり!キザなんだけど
言いそうなんだけど
言えないけど
言いたいけど
言っても似合わないけど
僕は。

日本の歌にもこんな素敵な
フレーズが出てきたなんて…感動ものでした。

これ以上…
君を不幸に
俺、できないよ

何を〜!気取っていってるんだこのくそやろ〜!!!
ってハラワタを、煮えくりかえらせて言った言葉が
「不幸の意味を知っているの?」だった。
黙ってた俺から出てきた
言葉が
「これ以上君を不幸にできない」
だったから

出てきた答えが
それかぁぁぁぁぁ〜
って

相当ご立腹だったわけだね
この女性。


だって、
顔をあげて
なじるように
言ったね

だもん

これはすごい表現。
「なじる」

  1. 悪い点、不満な点をことさら取りたてて責めて問い詰める。

なんだよね

なじられることを言ったわけだよ
問い詰められるわけだよ男性は
不幸の意味もわからないで
わたしは不幸だなんて思わないもの!!と
この女性は気が強いゆえ
泣いてすがりついて
男性への愛情表現をするのではなく

男性へなじる寄ったわけだ。

気の弱い男性が
自信のない男性の放った
精一杯のキザなセリフ
「これ以上君を不幸にできない」
決め台詞になるはずだったのが…

彼女からの
ちゃぶ台返し!!


彼女のいじらしさが見え隠れする
ワンシーンでもある
顔を上げて
なじるように言った一言。

泣ける。


♪色褪せたTシャツに口紅
泣かない君が泣けない俺を見つめる
かめもが空へ飛び立つ
動かない俺たちを
俺たちを残して



男の放った一言が
更にその場を凍りつかせたまま
動けない
動かないままの二人
になってしまった


背後に

やってられないわ!とカモメが
空に飛び立つ

その後の二人は…

それぞれの聞き手が想像しながら
物語は続く…

to be Continued

ラッツ&スターの作品でも
秀逸。
ドゥーワップで奏でるコーラスがこの作品を盛り上げてくれる
詩と曲が見せてくれる映像。
松本隆、大瀧詠一作品の極みだと
思う。