アラカンバァバの思い

あっという間に還暦過ぎてアァ・・ビックリ!

脳出血してから184日目(四年前の出来事)

2011年07月04日 | ツレの介護
明け方「さっちゃ~ん!」と突然ツレが呼ぶ
グッスリ寝ていた私は飛び起き「どうしたの!」とツレのベッドに駆け付ける
布団から右手を差し出して
「雨の音が凄くて眠れないよ~
此処で手を繋いでいて~」と甘える

昨日の疲れも取り切れていない私は
「もう!そんな用事で朝から起こさないでよ~!」と怒り
眠気が飛んでしまいながらも
眠りたい気持ちを諦めきれず、布団に潜り込む

昨日から降り続ける雨で
ツレは起きてから、ずっと帰りの足を心配している
朝食を済ませると
「介護タクシーを予約してくれない?」と言い出すので
電話をしたが留守電になっている

ツレ「それなら少し小止みの今から帰ろう」と言い出す
予報では明日の朝まで降り続くと言っている
それならもう一晩泊めてあげたら喜ぶだろうと思い
病院に外泊の延長を聞いてみると「いいですよ」と許可が下りたので
ツレに「明日まで家に居られるよ」と教える

ツレ「明日の朝帰るの・・・
月曜の朝って車が混んでいて長い時間、車に乗っているようだよ」と
喜ぶどころか悄げてしまう

「大丈夫だよ帰る時間は8時過ぎだからさ~」と言っても
ツレ「明日はMRIの検査があるんだよ
俺は酔ったままでリハビリをするのも嫌だし
今日中に帰りたい」と言う

折角もう一晩、家で楽しい時間を過ごさせてあげたいと思ったのに
逆効果だったようで、なんだかガックリ

もう一度忙しい看護婦さん達を煩わせて
食事の手配を頼み直すのも気が引けて、ぐずぐずしていたが
ツレが何度も「今日中に帰りたい」と言うので
病院に電話をして帰る支度を始める

病院に戻ってツレのロッカーから夏物と冬物に入れ替えを済ませると
寝不足もあり、ツレと私の考えの差に
疲れがドッと出てくる

夕飯を待たずに帰ろうと思い
「今夜は早く寝たいからもう帰るね」と伝える
ツレ「まだ居てよ~」と言う

たまには早く帰らしてよと再度言っても
「頼むからまだ居てくれ」の一点張り
ガックリ来ている私は気が進まない・・・

ツレ「側に来てくれよ」と言うけれど
それも嫌
早く帰ってホッとしたい・・・

ようやく諦めたツレは
此処に座ってくれとベッドを指さし
自分は車椅子に座る
「側に居たくないと言う事は、俺と別れたいってことか?」と聞いてくる
そこまでの気持ちはないよと答えると
「じゃなんなんだ?」と聞くので

「パパと私じゃ考えに差があるって事だよ
折角楽しませてあげようと思って外泊させても
この頃は家で楽しそうな顔もしないね
私の空回りじゃないかと思う・・・

それにね、パパは勘違いしていると思う
通所リハビリの事だけど
リハビリの続きをして欲しいと言うのは勿論の理由だけど
もう半分は、私を少しの時間でもホッと出来るように
楽にさせてってことだよ」と
ここの所
私の心に、わだかまっていたものを全部吐き出してしまおうと思い
話を始める

「パパは
俺たちは持ちつ持たれつでやってきたって言うけれど
正直ここ半年間は
パパがもたれ掛かっていて私が支え続けて来たと思うよ
この後も、当分はパパを支え続ける時間が続くと覚悟しているよ・・・
これからも長い人生を二人で、やって行くんだから
お互いが、草臥れてしまわないようにして欲しいんだよ」

ツレ
「俺は、確かに初物が苦手で食いつきが悪い
なかなか初めての所に行きたがらない
しかし一旦行き始めると
そこのボスになりたがり一番じゃないと気が済まない
此処でもそうだね、それが俺の悪いところさ
もしかしたら通所リハビリの所も
行って良かったってことになるのかもしれない

その事は
お前は俺を的確に分析しているからお見通しだね

俺の駄目なところは
人の話を最後まで聞かないってことだったけど
この病気をしてからは少しは変われたと思うよ
お前が今、なにを言いたいか良く理解するよ
たぶん俺が退院後もお前に
今と同じぐらい面倒見させると思っているってことだね
俺はね、今日階段を自分一人で降りて来たろう?
凄く恐かったよ

お風呂もね
退院する頃には手摺りがあるから自分だけで入れると思っているよ
そりゃ~
恐怖感は凄くあるさ
しかし一人で上手く入ってみせるよ
自分で拭けない所なんかは拭いてくれと頼むぐらいはするだろうけどね
お前を出来るだけ煩わせないように出来るつもりだよ

通所リハビリの件は見学には行くよ

でもね
お前は早い時期から『パパは歩けるようになるよ』って言っていたね
俺はとんでも無いことを言い出す女だって思っていたよ
だけど現実
今の俺はこうやって杖で結構歩くし
もっとチャンと歩けるようになると信じてもいる
だから退院したら家でやるだけでも充分じゃないかとも思っている

俺が今、一番心配していることは
『お前を信じて退院するまで仕事を待っているよ』と
言ってくれたクライアントさんに
待っていた甲斐があったと言ってもらえる仕事が出来るかどうかさ
その為には
ただ待ってもらっているだけじゃ悪いから入院中も
企画書をずっと練って来たから自信がある

しかし、いざ仕事を始めて忘れてしまっていることが出てきて
致命傷の迷惑を掛けてしまう可能性もあるだろうから
その事が一番恐いやさ!
家に帰ったら俺は仕事をしたいんだよ」

倒れる前のツレみたいに
上手く自己分析してみせたこの会話に
パパらしい話し方を久しぶりに聞いたな・・・と思う

話し合いという形で
お互いの言いたいことを話したのでスッキリして仲直り

ツレがこの日に食べたニワライフ6包ロイヤルセレクト6粒アガリクス2包



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