荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

西新井大師へ行って思い出した。

2021年04月20日 | 散文

足立区役所へ行ったついでにやって来ました。快晴の空の下の西新井大師です。

ずいぶん久しぶりです。そして2度目の訪問です。あの時もついでに訪問しました。苦い思い出とともに甦ります。近くのタクシー会社に財布を取りに来て、そのついでに訪れたのです。

岳父が亡くなった時のことでした。家内はすぐ実家に帰りました。私は翌日始発の新幹線で追いかける予定でした。その日社内の飲み会がありました。飲み会の清算は幹事がカードで済ませて、後日割り勘にすることにしました。

遅く帰宅してシャワーを浴びてすぐ寝ました。翌日4時に起きて準備をしていたら、財布がありません!定期券で帰宅したので財布の紛失に気付かなかったのです。前日、最後に財布を見たのは飲み会に向かったタクシーの支払いをした時でした。タクシー会社に確認しなければ!でも、割り勘で清算する領収書はいつも財布の中です。絶望です。タクシー会社の名前を思い出せません。ところが、いつもなら財布に仕舞う清算の領収書ですが、その時だけお釣りと一緒に小銭入れに入っていました。どうしてそうしたのか自分でも分かりません。 領収書の電話番号からタクシー会社に電話しました。現金だけなら失っても良いのですが、クレジットカード等が入っているので紛失の手続きをしなければなりません。葬儀に向かう慌ただしい時間に厄介です。 でも幸いなことに、財布は保管されていました。電話の向こうで、「次に乗った客が拾って運転手に渡してくれた。奇跡だよ」とのことです。事情を話して、翌日取りに行くまで保管して貰うことにしました。

さて、取り合えずは一安心です。出発しようとして、はたと困惑しました。お金が無いのです・・・。そうだ、駅前のコンビニ銀行で下ろせば良いではないか!と閃きました。・・・キャッシュカードは財布の中です。通帳と印鑑を持って、、、まだ銀行は開いていません。・・・そうだ!東京駅まで定期券で行って、クレジットカードで切符を買えば良いではないか!・・・クレジットカードは財布の中です。絶望です。岳父の葬儀に出席できません・・・!

諦めかけた私の目にボンヤリと通勤鞄が映りました。・・・鞄イコール会社だよなあ、こんな時間だけど誰かに、、あっ、会社から香典を預かっています! へたり込むほど安心しました。片道切符を買って無事葬儀に出席できたのでした。

 

・・・そんなことを思い出しながら山門を潜ります。平日でもあってか、参拝者は少ないです。

 

大きな参道の左側にあります。前回も鑑賞(参拝ではなく)しました。

 

塩地蔵です。雪のように白く積もっています。前回訪問時に塩地蔵なるものを初めて見ました。その姿に驚いたものです。その後、江東区や文京区や新宿区の寺院でも見るようになりました。各地にある風習のようです。

 

塩地蔵の向かいにある弘法太師像の奥にフジ棚がありました。

 

良い香りに包まれます。薫風を吸い込みます。

 

本堂を見上げます。大伽藍です。お参りします。

 

本堂から見下ろします。

・・・あれも初夏の日でした。


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2 コメント

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Unknown (ponsuke-kunitaka)
2021-04-20 18:50:37
こんばんは
西新井大師の藤棚綺麗ですね
自分が参拝した時は藤が咲いておらず、その下の池の鯉の写真を撮ってきました
名物のあんこ餅、どちらのお店で買おうか迷った記憶があります
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ponsuke-kunitaka (荒川三歩)
2021-04-20 21:36:21
そうですね。
参道の食堂や土産物屋をひやかすのも楽しいのでしょうが、、お客がいないのが寂しですね。
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