旧中川と小名木川が合流する所に「中川船番所資料館」がある。
小名木川は、大消費地の江戸に向けて北関東から米などの物資を運ぶ為に、徳川家康が造った大動脈である。
当然入口に番所を置く。
その歴史的資料を展示しているのであろう(入った事が無い)資料館前でカヌーを始めました。
ママチャリで走っていた時、たまたまカヌーで遊んでいる一団が居て、やってみたいと思った。
思い立ったらもう我慢できなくて、押し掛けて行って参加させて貰った。
ただ、まだメンバーにならせて貰っていない。
現在の立場は、勉強させて貰っている「体験希望者」である。
船番所資料館前の淵でチャプチャプ遊んでカヌーに慣れた頃(4回目)、みんなとスカイツリー見物に行ける事になった。
ママチャリで走っていた頃カヌーでスカイツリーを見上げたいと思っていた夢が、もう直ぐ叶うぞ!
さくら大橋・もみじ大橋に向かってパドルを漕ぐ。
カヌーは不安定な乗り物である。
従って、初心者が船上で写メを撮るのは非常に危ない。
第一、 ひっくり返ったらガラ携がダメになる。
でも、撮らずにはいられない。
今回は、ガラ携の命を懸けた撮影である(ライフジャケットを着用しているので、私の命は心配ない)。
直ぐに先輩の女性に抜かれる。
次々に橋を潜って行くのが楽しい。
この季節、橋の下は涼しくもある。
しばらく漕いでいると、ふれあい橋の向こうにスカイツリーが見えてきた。
左側が江東区、右側が江戸川区である。
両岸で散歩やジョギングをしている人が多い。
仲間や家族とバーベキューをしている人も居る。
我々が近づくと、みんな笑顔で、注目してくれる。
きっと、カヌーののんびりさが共感を呼ぶのだと思う。
私がそうだったように・・・。
手を振ると、手を振ってくれる。
楽しい!
北十間川との合流地点で息を整える。
向こうに目的地のスカイツリーが見える。
北十間川を入って行くと、新小原橋と東武亀戸線の鉄橋が見える。
北十間川は幅の小さな、川と言うより堀である。
スカイツリーの下を通って隅田川に続いている。
・・・すっかりみんなから遅れてしまった。
急ぐ。
福神橋を過ぎた辺りで休憩している(待ってくれていた?)みんなに追い付く。
初心者や女性や高齢者が多いので休み休み進む。
横十間川との合流地点。
向こうに十間橋が見える。
この十間橋上から何枚もスカイツリーを撮った。
工事が始まってから、完成した後も・・・。
十間橋から逆さツリーを撮るのだが(逆さツリー撮影の名所である)、時々船が通って水面を揺らす。
そうなると、水面が落ち着くまで暫く待たなければならない。
それが忌々しかったのだが、今日はこちらがその立場になる。
仲間たちに追い付く為に(写真を撮る時には止まるので)、風景を撮影する余裕が無い。
一所懸命漕いで、やがて到着!!
あっけなく夢が叶う。
スカイツリーを仰ぎ見るが、道路から見上げる絵と何ら変わらないなあ・・・。
スカイツリーの下で暫く漂っていると、橋の上から、川の両側の歩道から、多くの人が覗いて行く。
時々声が掛かる。
手を振って応える。
興味を持って話し掛けて来る。
出発地や、目的地や、楽しいかや、カヌーで遊ぶのに必用な費用や、その他云々カンヌン問い掛けて来る。
質問者の「乗ってみたい感」が伝わって来る。
「楽しいですよ!」
旧中川船番所資料館前の淵で多くのカヌーが練習している。
カヌーのタイプも多く、一人乗りから二人乗り、四人乗りまである。
そして、手前(一番手前のオヤジは我々のメンバー)の青い船は、カナディアンカヌーと言うらしい。
立って漕ぐタイプである。
彼らは、中川大橋下から東大島駅(川の上にある)下の200mほどの距離を何度も何度も全力で漕ぐ、インターバルトレーニングを繰り返している。
彼らの体力と操る船の速さに感心していたら、前出のオヤジメンバーが教えてくれた。
彼らは東京都代表の国体選手だそうだ。
なるほどね・・・。