荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」の撮影現場

2025年03月13日 | 散文

1976年のお盆映画です。マドンナは大地喜和子さん、ゲストは宇野重吉さんです。多くの人がこの作品を、「男はつらいよ」シリーズ50作中の、「最高傑作」と言います。さて、今回も映画の現場を探します。

この道路(国道6号線・水戸街道)はよくこの映画に登場します。右端から寅次郎が帰省しました。当時は江戸川土手と通じていましたが、現在は江戸川の改修工事の為に建て替わって、柵で通行できません。

<橋げたを入れようとすると、川に入らなければなりません>

<橋げたの形状が変っていますが、背景の常磐線の鉄橋が在る風景は変わりません>

映画を撮影した約50年前くらいは、寺社に自分の千社札を貼るのが流行っていました。世相が映っています。

<剥がしても貼る奴が今でも居るんですね>

参道商店街です。

<最近外国人の観光客が増えてきました。寅さん映画の人情が分かってきたのでしょうか?>

さくらが寅次郎を探して土手に来ます。

<現在は柵の形状が違いますが、入り口のコンクリートの形状はそのままです>

<この風景は変わりません>

<この場所だと思うんですが、、>

<門前の右に、約50年前からずっと倉庫が有ります。今でも更新設置されています>

寅次郎は上野の飲み屋で一緒になった見すぼらしい老人を、有名な画家(宇野重吉さん)とは知らずにとらやに連れて帰ります。画家は正体が分かった後とらやを訪ねて来ました。

<50年後もこの店が健在でした>

さくらが送ります。

<今は改装している「川チ屋」は、外国人を含めた観光客で賑わっていました。しっかりと老舗が残っています>

一方で、龍野の芸者(大地貴和子さん)がとらやを訪ねて来ます。目的は貸したお金の回収です。タコ社長の助けを借りて、貸した人との折衝を図ります。上野二丁目です。

<現在の姿です。変遷が激しい飲食店街です。同じ店・看板は当然ありません>

当時の賑わったであろう映像です。

<今でも繁華街です>

画面右に、住所表示板が写っています。

<その住所表示はここです>

<時々再開発で町名や番地が変っていることがありますが、映画の現場はここだと思います>

・・・場面は変わって、新坂です。タコ社長と一緒に、お金を貸した人が住んで居るマンションを探しに行きます。画面左端に「新坂」の道標が見えます。随分な急坂の頂上みたいです。

<東京には「新坂」が沢山在りますが、多分ここです。「赤坂」の新坂です。周囲には大使館が複数ある場所です>

<こんな謂れの坂です>

新坂の頂上の角を曲がった場所が、お金を返さない「鬼頭」が所有しているマンションです。.(余談:「鬼頭」さんて珍しい苗字ですが、小説やドラマや映画等々によく登場します。でも、善人として登場することはありませんね。この苗字の持ち主にしたら迷惑なイメージの定着ですね)

<当然、建て替わっていますが、何となくデザインに通じるものがあります。ここではないでしょうか?高級マンションです>

一方、寅次郎は画家(宇野重吉さん)がちょちょいと描いた絵を売りに行きます。神保町の古書店街です。大滝秀治さんが古書店の主人役で出ています。この映画は、時々有名役者をちょい役で使います。

<現在の神保町です。今でも日本一の古書店街です>

画家指定の古書店です。

<実際の店の名前をそのまま映画に出しません。「大野屋」がモデルとの情報もあったけど、多くの建物が建て替わっていて見つかりません。雰囲気をお届けします>

今回もあちこ探索しました。多くが変わってしまった中で、帝釈天参道商店街の老舗が残っていたのが嬉しいです。


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2 コメント

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Unknown (juraku-5th)
2025-03-13 09:29:49
名作でしたね。
もう一つの舞台は兵庫の龍野。
これもよく覚えています。
ひとつひとつの「今」を訪ねる。
私もそんな街歩きが好きです。
返信する
Juraku-5thさん (荒川三歩)
2025-03-13 09:38:03
ご同意いただけますか!
そう、龍野の風情が好いですねえ。
行ってみたいと思っていますが、なかなか。
返信する

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