タイガースファンというのは、タイガースファンの私が言うのも何なんですが、非常に性質の悪い集団であります。
毎年毎年、秋になれば、同じ結末が待っているにもかかわらず、春が訪れると、過去のことは全て忘れて、今年は必ずタイガースが優勝するものと信じている。いや確信しているため、シーズンに入って、万が一でも、タイガースの選手がミスをしたり、チームが不甲斐ない負け方をすると、容赦ない誹謗中傷や、言葉の暴力を、球団だけでなく、監督・コーチ・選手に浴びせることになります。
毎年、必ず、その標的の一人になっているのが、かつての甲子園のヒーロー、そして大阪府堺市の英雄であります、藤浪晋太郎投手。入団1年目は期待どおりの活躍でしたが、コーチ陣に投球フォームを弄繰り回された結果、2年目以降、成績がドンドン落ちていって、今では引退の瀬戸際まで追い込まれている選手。しかし、今年はちょっと、例年とは異なる状況でチャンスが到来していると思います。
まず、昨年の負け方、およびストーブリーグの失敗により、さすがに今年のタイガースの成績は、ファンからも、あまり期待されていないということ。さらに、藤浪投手については、入団当時のフォームに戻して、調子が格段に良化していること。
ちなみに、入団当時のフォームとは、軸足を前に出すときに、真っすぐではなく、クローズド気味にクロスするフォームのこと。これにより、球がスッポ抜けるクセが消えています。スッポ抜けるクセさえ無ければ、150㌔台の直球と鋭いカットボール、それにチェンジアップと落差のあるカーブで、誰も簡単に打てるピッチャーではありません。大エース復活の予感がいたします。
誰も期待していないからこそ、喜びも大きい。晋太郎君、今年はチャンスですよ!