金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【竜王戦 2組ランキング戦】 明暗を分けた準決勝 藤井二冠と渡辺名人

2021-03-26 07:04:57 | 将棋

 2020年度 将棋界の最後を飾る闘いが、3月23日(火)と24日(水)に行われました。23日には、藤井聡太二冠 対 松尾歩八段24日は、渡辺明名人 対 八代弥七段。いずれも、竜王戦2組のランキング戦の準決勝です。

 ここを勝てば、竜王戦の挑戦者決定トーナメントへの参加が決まる闘いであり、しかも、2組の1位と2位は、トーナメントの右ブロックに配置されるため、そのまま勝ち上がれば、トーナメント準決勝で再戦するという関係。今年は、最上位の1組よりも、むしろ2組に注目が集まっていたのは、ここに渡辺明名人と藤井聡太二冠がいるため

 大方の予想では、この2組の決勝で両者が激突して、またトーナメントの準決勝でも、再びこの二人の激戦が見られると。そして、その勝者こそが、豊島竜王への挑戦者になるだろうと見られておりました。

 まず23日の対戦では、終盤まで一進一退の激戦が続く中、57手目、藤井二冠が指した「4一銀」で、一気に勝負を決める内容となりました。この一手は、2020年の将棋界でも有数の名手と呼ばれそうな「神の一手」で、まず藤井二冠が決勝進出を決めました。そして24日の対戦ですが、ここでは八代七段が序盤から素晴らしい構想力を発揮、おそらく研究場面に上手く持ち込めたのだと思いますが、終始リードを保ち、そのまま押し切る完勝渡辺明名人としては、ここでまさかの敗戦となり、2021年度の竜王戦 挑戦者決定トーナメントへの進出はなりませんでした。

 この結果、少なくとも、トーナメントの右ブロックは、藤井聡太二冠が最有力候補となりましたので、この秋の竜王戦で、豊島竜王と藤井二冠の激突が見られる可能性が高まってきたと言えると思います。


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