2月27日に、名牝シーザリオが亡くなりました。繋養先のノーザンファームから日曜日に発表がありました。子宮周囲の動脈断裂による出血性ショックが死因ということなので、出産の際の悲劇だったのかもしれません。大変残念です。
競走馬としてのシーザリオは、日本のオークスとアメリカンオークスの日米オークスの双方を勝った馬として有名ですが、やはり引退後の繁殖牝馬としての実績が、その名をさらに高めることになりました。
初年度産駒が、菊花賞とジャパンカップを勝ったエピファネイア。そして朝日杯FSを勝って2歳牡馬チャンピオンとなったリオンディーズ、さらにはホープフルSと皐月賞を勝ったサートゥルナーリアと、煌びやかなスター産駒が並びます。これらの産駒は、競走成績の素晴らしさだけでなく、種牡馬としても、これからの日本競馬を牽引していくであろう名馬たち。これからの10年間、いや20年間の日本競馬における、母シーザリオの影響力は計り知れないものだと思います。
ノーザンファームの吉田勝己総帥が『突然のことでただただ驚き、胸を締め付けられる思いです。彼女には感謝の言葉しかありません』とのコメントを出していますが、率直なお気持ちだと思います。
偉大な名牝シーザリオ、安らかにお眠り下さい。合掌
【追】ちなみに、シーザリオが勝ったアメリカンオークス(GⅠ)の3着だったのが、シンハリーズ。この馬も輸入されて、オークス馬シンハライトやラジオNIKKEI杯2歳Sを勝ったアダムスピークの母になりました。あの年のアメリカンオークスが、いかにレベルが高かったかを物語るエピソードです。