10年使ったケンウッドのミニコンポが壊れた。CDを3枚受け付け順次再生するシステムになっているのだが、どうした拍子かCDが奥で挟まり排出できなくなってしまった。入口部からは手の届かないところだし、ケースを外してもユニットの下で、素人では直せそうにない。オーディオ専門店に持ち込む、其処の親父も「これはうちじゃあ壊さないと取り出せないや」と言う。「じゃあ新しいのを買うから、壊して取り出してよ」となった。
さして大きな店ではないが専門店なので、高級品が勢揃いしている。ミニコンポは置いてない。ただ、スピーカーが設置された店舗用に比較的廉価なアンプが三台置いてあった。他は何十万の機器ばかりだ。スピーカーも一桁違うんじゃないのといった値段のものがほとんどだ。ケンウッドが嫌いなわけではないが、違うメーカーがよいとヤマハとマランツを聞き比べる。ヤマハの方が僅かに高音の抜けがよいようだが低音の力強さはもう一つと感じ、デザインもシンプルなマランツに食指が動いた。おそらくこの辺りの微妙な違いはマニアに語らせれば三十分くらいは蘊蓄が続きそうだ。ヤマハは割高という印象がどこかにあったのとマランツのデザインが私好みなのが決め手になった。マランツがどういうメーカーかは詳しく知らないが、名前は聞いたことがあったので抵抗はなかった。
スピーカはパイオニアのウイスキ樽材利用の小物にした。それでも五万とアンプより高い。あとは結線とプラグを買ったのだがこれが両方で一万円近い値段だ。どうしても一桁違うような気がする。親父さんは驚く私を見て、ただ微笑んでいる。確かにメーター六千円などという結線が何気なく置いてある。メータ八百円などは安い方なのだ。「違うの」。「違うようですよ」。とこともなげだ。何とか十万円以下に収まる。自分としては相当の買い物に感じたが、オーディオ病膏肓の人には、安い買い物なのだろう。この店でこれそれと思うまま買えば、直ぐ乗用車が買える値段になりそうだ。
「また、お父さん」。と奥方に匙を投げられた叔父さん達が何人も通いつめているのだろうなあと、店を後にした。
たかだかこの程度の組み合わせでも、今までとは全然違う音が出る。気を付けないと、だんだんエスカレートしそうなので、スペースがないのを理由に取り合えず高望みは封印しておこう。
さして大きな店ではないが専門店なので、高級品が勢揃いしている。ミニコンポは置いてない。ただ、スピーカーが設置された店舗用に比較的廉価なアンプが三台置いてあった。他は何十万の機器ばかりだ。スピーカーも一桁違うんじゃないのといった値段のものがほとんどだ。ケンウッドが嫌いなわけではないが、違うメーカーがよいとヤマハとマランツを聞き比べる。ヤマハの方が僅かに高音の抜けがよいようだが低音の力強さはもう一つと感じ、デザインもシンプルなマランツに食指が動いた。おそらくこの辺りの微妙な違いはマニアに語らせれば三十分くらいは蘊蓄が続きそうだ。ヤマハは割高という印象がどこかにあったのとマランツのデザインが私好みなのが決め手になった。マランツがどういうメーカーかは詳しく知らないが、名前は聞いたことがあったので抵抗はなかった。
スピーカはパイオニアのウイスキ樽材利用の小物にした。それでも五万とアンプより高い。あとは結線とプラグを買ったのだがこれが両方で一万円近い値段だ。どうしても一桁違うような気がする。親父さんは驚く私を見て、ただ微笑んでいる。確かにメーター六千円などという結線が何気なく置いてある。メータ八百円などは安い方なのだ。「違うの」。「違うようですよ」。とこともなげだ。何とか十万円以下に収まる。自分としては相当の買い物に感じたが、オーディオ病膏肓の人には、安い買い物なのだろう。この店でこれそれと思うまま買えば、直ぐ乗用車が買える値段になりそうだ。
「また、お父さん」。と奥方に匙を投げられた叔父さん達が何人も通いつめているのだろうなあと、店を後にした。
たかだかこの程度の組み合わせでも、今までとは全然違う音が出る。気を付けないと、だんだんエスカレートしそうなので、スペースがないのを理由に取り合えず高望みは封印しておこう。