駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

老後は一人の方が良いか?

2016年01月22日 | 人生

                             
 

 ネットで一人暮らしの高齢者は家族と同居している高齢者よりも生活の満足度が高く、悩みが少ない。という大阪府門真市の医師の調査報告を読んだ。

 そんなものかなともそうかなとも思った。

 家族と同居する人の満足度が低い理由について、「家族への対応に苦慮するため」と分析している。ただし、満足度の高い1人暮らしの条件としては、(1)自由で勝手気ままに暮らせること(2)信頼できる同世代の友人や親類が2~3人いてたまに話ができること(3)住み慣れた土地に住んでいることなどがあるようだ。天涯孤独とは違う。そして満足度の差は73点と68点でさほど大きなものではない。

 患者さんを診ていると親子(母親と娘や息子が殆ど)では確かに時々波風が立つようだ。夫婦の場合は様々だが、どちらかというと妻の方に負担が多く悩みがある場合が多い、よく愚痴を聞かされる。そのせいか、夫を亡くしてもすぐ立ち直って元気に暮らされている女性は多い。

 確かに一人であれば自由気ままで、好きに暮らせるので、その方が良いのかも知れない。自分の場合はどうだろうかと想像してみる。旅先でも日常でも、家内とは結構意見が違い喧嘩をするが、誰も居ない家に帰るのは寂しい気がする。何よりも記憶を共有する存在は大きい。まあ程度問題だが、苦労やストレスは無ければいいというものではなさそうだ。

 果たして、この調査結果は普遍的なものだろうか?。人それぞれに人生がありどちらが良いというものではないのかもしれない。

コメント
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