今の世の中はコンピュータなくしては一秒も動かない構造になっている。ほとんどの人がパーソナルコンピュータ、パソコン、を持っている。最近のパソコンは相当堅牢になり、家の中に置いておくくらいではまず故障しない。しかし実は高性能のコンピュータが耐えられる温度湿度範囲は意外に狭く埃も嫌う。王女様以上に快適な環境が必要なのだ。
仲間と共有する山小屋にはいくつかの電子機器が置いてあるのだが稀に故障する。電子機器は湿度に弱いので、おそらく線状降水帯の豪雨の影響だと思うが、先日久しぶりに集まり電源を入れたらバチっという音と共に動かなくなった。何処かショートしたかダイオードが飛んだかしたらしい。うんともすんとも言わず楽しみを奪われてしまった。
勿論、企業の大型コンピュータには快適な空調環境と何重もの安全保護回路装置があって守られているのだが、それでも稀に故障し予約が取れなくなったりキャッシュカードが使えなくなったりする。実はコンピュータはソフトだけでなくハードの面でも堅牢盤石というわけではなく、バケツ一杯の水スコップ一杯の砂埃で故障する。実は二十一世紀の社会は意外に脆弱な基盤の上で動いている。
