まだ大きな音ではないが夜虫の音が聞こえるようになった。聞きながらほんの少し勉強している。何だか見慣れない略語が多く戸惑う。POCT,SDH,VBP・・ちんぷんかんぷんで何の頭文字かを探さねばならない。病名ではなく検査の使い方や社会的な要素を考慮した総合的判断の仕方といった考え方を表現した言葉らしい。おそらく数年前から徐々に出てきた言葉と思うが、使っている人は誰もが知っているように使うので高齢医は躓いてしまう。意味が分かればそうしたことは昔から考えながら診療しているよと言いたくなる。勿論、時代の変化に伴う新しい視点があるので参考にする。
しかし地域差というか、施設間差というものがありそうに感じる。実態よりも考えの方が少し先を行っているようだ。大学病院と大病院が多い首都東京のようにはゆかない。それにこの二年半、勉強会講演会が減ったので新しい医療情報が入りにくくなったのを実感する。
それでも我が医院も我らが医師会も頑張っている方だと思う。何とかついてゆきたい。高齢医にもそれなりの価値と役割があると思っている。