徳洲会グループが選挙違反で幹部に逮捕者が出て、崩壊の危機に瀕している。存続するにしても同族支配は終わるだろう。
どうもグループ挙げての選挙運動には徳田虎雄の同意あるいは号令があったようだ。素晴らしい理想を掲げて出発し、ある程度その理念を実現して巨大グループを立ち上げた人物も、結局は己の野望と同族支配に目の眩む俗物だったのだろうか。
患者からの謝礼は林檎一個たりとも受け取らない、24時間いつでも患者を受け入れるというのは理想に見えるけれども、医師会との軋轢を撥ね除けて成長させるバイタリティとは異質の感覚のように思える。患者の謝礼を受け取ることや専門医がいないあるいは手が足りないのでと患者を断ることが、許せぬ行為とは言い切れないだろう。様々な関係状況があるから、常識に従って個々に判断されて良いあるいはやむを得ないことと思う。
理想に燃えてあるいは野望に取り憑かれて突き進む人物が、それを具現して行く影には懐刀というか有能な腹心の部下が居るものだ。彼等は非常に有能だけれども、必ずしも諫める能力に恵まれているとは限らないようだ。謝礼を拒否する人が謝礼を出すのはおかしいとは言えなかったのだろうか。
トップを諫める人材を擁する組織が自壊を防いで存続して行けるように見える。前の医師会長は徳州会をとくしゅかいと発音されていた。舌が短いのかと思ったのだが、特殊と見抜いておられたのかも知れない。