駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

言葉の中身を詳らかに

2015年02月03日 | 政治経済

                 

 何度も聞かされた「全力」で救助、一体「全力」で何をしていたのだろうか?。身代金を用意するつもりはなく、イスラム国と交渉することも念頭になかったのだ。ヨルダン政府はイスラム国は信用できないからと、人質交換に応ずる意思はなかったと報じられている。

 「全力」で政府が努力をしているのだから余計なことを言うなと封じ込めに出現した人達はこの報道をどう考えているのだろう。

 安陪首相のイスラエルでの演説と無関係というのは牽強付会、身代金の額を見れば利用されたのは明らか、迂闊のそしりは免れない。

 政府はテロ対策の強化を図るとのことだが、何をしようというのだろうか?。テロの予防とテロの標的にならないようにすることが第一だと思う。それには平和な国であり続け、静かに平和を世界に送り出すことだと思う。邦人救出を大義名分として自衛隊を海外に派遣すれば火に油を注ぐことになる恐れがある。

 平和には代価が必要、血が流れることもやむを得ないと考えているなら、そのように発言して説明するのが政治責任でしょう。積極的に平和を行き渡らせようとするのは良いことかもしれない。しかし、積極的平和主義はどうもそれとは違うようで危惧している。

 怒り報復を誓う前に、後藤さんの生きてきた道を丁寧に辿り、遺志を引き継ぐ道を見い出すことが先ず成すべき事のように思う。

 内容を詳らかにせず、その場の空気を読んで感情に訴える言葉で、巧みに己の主張をかいくぐらせてゆくのは、優れたあるいは頼もしい政治家なのかもしれない。であるとすれば誰にとってかを問うことを忘れてはならないだろう。

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どこかに微かな春の兆し

2015年02月02日 | 世の中

               

 二月二日のぞろ目だ。一番寒い季節なのだが、どこか微かに春の兆しを感ずる。恐らくそれは日差しからなのだろうと思う。人間も動植物の一種なので、季節を感じ取る機能を少しは持っているのだ。

 尤も北国では春は遠く、雪に悩まされておられるだろう。北国から転居してこられた患者さんも多く、雪かきの大変さを聞かされている。一晩で五十センチも積もってしまい、朝起きてえっ又かと泣きたくなったそうだ。

 雪月花などと言い、たまにあるいは旅先での雪は美しいが、生活に食い込む雪には辟易させられるようだ。それでも、雪はともかく零下の寒さには身が引き締まる感じというのがあるようで、極寒を懐かしむ北国の人が居られる。北緯45度は北海道よりも北だが、ヨーロッパの大部分は北緯45度以北で、メキシコ湾流の影響があると言っても零下の冬のある地域だ。

 どうも寒さと思索は親和性があるようで、寒冷地から様々な思想や科学技術が生まれてきた。まあ、寒さに限らず厳しい環境の中から革新的な生きる術は生まれてくるのではないかと思う。自然災害はあっても安全で平和に恵まれていた日本も、厳しい国際情勢に晒されて、改めて安全と平和を如何に守ってゆくかを考えさせられることになった。短兵急な、殴られたら殴り返すのではない道を見つけなければなるまい。

 長く生きていると四季に恵まれ、季節を味わうことの出来る日本の素晴らしさに感謝したくなる。寒い朝も、生きているありがたさを感じさせてくれる。

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もたらされた訃報

2015年02月01日 | 世の中

                          

 戦慄が走り、苦い悲しみを覚える。何と嘆いても、断たれた命は永遠に戻ってくることはない。

 大波が目に入らずさざ波に騒ぐばかりで平和を貪るように見える日本も否応なく世界の軋み燻る争いに引きずり込まれることになった。

 この現実にどのように反応し対応して行くか、深く幅広い考えが巡らされることを願わずに居られない。識者専門家と言われる人も政府も、遠く力が及ばなかった。国民一人一人が、幅広い情報を収集して、自分で考えてみることが何よりも求められていると思う。

 何も出来なかった自分も黙祷したい。

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