サクランボの花です。
サクラの花に似ていますが、園芸ではソメイヨシノなど観賞用のサクラと区別して実のなるサクラ、ミザクラ(実桜)と言っています。
サクラや実桜(さくらんぼ)は属としては バラ目バラ科サクラ亜科のサクラ属(Cerasus)または スモモ属(Prunus)という分類になります。
上にあるように、「サクラをサクラ属(Cerasus)として分類するのが主流の国と、スモモ属(Prunus)として分類するのが主流の国に分かれている」(Wikipedia「サクラ属」)そうなのです。
さて、さくらんぼ(実桜)を「桜桃」という呼び方をすることもありますが、大きく分けて2つの系列があります。
セイヨウミザクラ(西洋実桜)の系統と
シナミザクラ(暖地桜桃)の系列の2つです。
Wikipedia「サクランボ」には「サクラの果実の中でも、セイヨウミザクラ(西洋実桜)を通称サクランボとよんでいる」とありますが、たしかに食用のサクランボのほとんどは山形県など寒冷地で採れるセイヨウミザクラ系が多いです。
(デンパーク内の別のところにあった暖地桜桃。)
では画像のさくらんぼもセイヨウミザクラかというと、そうではないのです。
セイヨウミザクラは山形県などのように寒冷地を好む果樹で、関東以西の暖かい地域では 実は落下してしまうため育てるのがとても困難なのです。
という訳で、これは西洋実桜ではなく シナミザクラ(支那実桜)別名「暖地桜桃」なのです。
暖地桜桃はこんな風に3月に花が咲きますが、
セイヨウミザクラは早くても4月に入らないと花が咲きません。
ただ果実はセイヨウミザクラにはかないません。いわゆるスーパーに出回るサクランボ(チェリー)より実は小さめで酸味が強いということです。
というわけで、当地で3月に咲く白い花弁のサクラの花は この暖地桜桃のことが多いです。
でも、セイヨウミザクラは他家受粉しないと実が出来ないのに対し、暖地桜桃は自家受粉で実ができるそうで、実は小さいけれどたくさんつくそうです。
.