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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ぬくぬくと・・・ ‐ 鞍ヶ池植物園(1)

2022-02-07 06:00:04 | みんなの花図鑑
久しぶりに、豊田市の鞍ヶ池公園を訪れました。でも、外は北風がぴゅーぴゅーで何にも撮るものありません。
温室(植物園)へ逃げ込みました。
いつもの植物が迎えてくれました。


木立性ベゴニア

ベゴニアは雌雄異花で、この花は雌花です。
なぜ雌花とわかるのかというと、大きな子房が花弁の裏についているからです。




めしべに近づいてみます。




柱頭部分が渦を巻いています。





では、雄花はどんなのかといいますと、中央が雄花です。アリが雄しべの近くに来ています。
ただし、雄花は中央手前の一輪だけで、周囲は雌花です。





雄花は 花弁の部分は 雌花と同じような形をしています。大きな違いは花弁の後ろの子房が無いことです。
雄しべは 雌しべと同様、黄色です。




これが雄しべです。
近くで見ると 渦を巻いてないし、雌しべとは明らかに違うのですが、遠目に見れば 雌しべとおしべの付き方は同じなのです。これは めしべが雄しべの真似をして 虫を呼んでいるという説があります。




白い花弁の花もあります。





コチョウラン(胡蝶蘭)

植物園のエントランスにあり、観覧者を迎えてくれます。


















トケイソウ

鞍ヶ池植物園のトケイソウはゴクラクチョウのように鮮やかな赤です。ずっとこの色です。

















ハナキリン

ハナキリンはトウダイグサ科トウダイグサ属の植物で、杯状花序という独特な花序をもっています。
花弁のように見える2枚は 苞といって花序のいちばん近くの葉が変化したものです。
鞍ヶ池植物園のハナキリンの苞は 3色あります。




始めはピンクの苞。
苞の中には貝殻のような5枚の蜜腺があり、その中にまず雌しべが生まれてきます。




苞がクリーム色のハナキリンです。




この花も 苞の中からまず雌しべが生まれてきます。




3つめは 白色の苞です。




この白色のほうの中からは こんどはおしべが出てきています。





トウワタ

トウワタ(唐綿)は今ではキョウチクトウ科に属していますが、かつては ガガイモ科でした。
ガガイモと同様の綿毛のイモができるのです。




トウワタも副花冠を持つ独特の花序をもっています。




「雄しべと雌しべは合体して蕊柱(ずいちゅう)を形成。濃黄色の副花冠は蜜を貯めるカップ状の裂片 cup とカップ内側の角状の突起 horn で構成され、雄しべの背面につける。」(続・樹の散歩道「奇妙なトウワタの花の観察」)
その cup からあふれた蜜が蕊柱の壁も覆っています。





クレロデンドルム・ウガンデンセ

最後はシソ科の「クレロデンドルム・ウガンデンセ」です。
単に「ウガンデンセ」で、この植物のことらしいです。




シソ科の植物です。
そういえば、シソ科には ツリガネソウとかよく似たさわやかな花が多いですね。




花冠は5つに裂け、4枚の裂片の色は淡く、真ん中の裂片は濃い青紫色で内側に巻いて袋状となります。


次回は
鞍ヶ池植物園(温室)のアオイ科の花を特集します。



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