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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ケッパー - アンジャール・レバノン

2024-12-02 11:04:33 | シリア
<シリアの緑>シリーズ 番外編 レバノンで見た木

シリア時代の写真を整理していて、2泊3日でレバノンに旅行した時の写真が出てきました。
その中の アンジャール遺跡で撮った画像に 遺跡そのものではなく、めずらしい花を撮った画像がありました。
少し色あせてますが、以下のような画像です。

雄しべがすごく長く 銀梅花にちょっと似ています。
下側の花弁2枚が 長く下に垂れているのも特徴的です。
見た感じ低灌木というか、ノイバラのような、半つる性の感じです。

(上の画像をタテにトリミング ↓)

写真はこれ一枚しかありませんが、これだけ特徴のある植物なので、何とか名前を特定してもらえないかと 「このきなんのき掲示板」へお伺いを立てました。
その結果 トルコでこれを見たという方が「ケッパー(Capparis spinosa)に似て見えます。」と回答を寄せてくださいました。

ケッパー(英:caper、学名:Capparis spinosa)は、フウチョウボク科(Capparaceae)の半蔓性の低木、またはこの植物のつぼみをピクルスにした食品。

と wiki「ケッパー」にあります。
あるブログ記事には 「花は単性でバラ色の4枚の花弁を持ち、3月から8月まで開花します。花はとてもゴージャスです。」とあります。
そういえば、この写真を撮ったのは 7月でした。




アンジャール遺跡は、レバノンの東部、ベカー高原にあるレバノン唯一の城塞都市遺跡です。
1984年に世界遺産に登録されました。
ダマスカスとベイルートの中継地点に位置して古くから繁栄し、イスラムの権力者達の保養用の宮殿、モスク、公共浴場などの跡が残る遺跡となっています。ウマイヤ朝のワリード1世の命により、8世紀に建設されたと言われています。




ベカー高原というところは レバノン山脈(地中海側)と アンチレバノン山脈(シリア側)に挟まれた、緑豊かな渓谷で、アラブの英雄 サラーフッディーン なども この地に長く滞在しました。
テルアビブ事件を起こした日本赤軍の軍事訓練基地でもありました。
遠くの雪をかぶった山は レバノン山脈です。




地図に Anjar 遺跡の位置を 黄色い枠で囲って示しました。
Anjar は ベイルート(レバノンの首都)と ダマスカス(シリアの首都)のほぼ中間に 位置してます。




高い木は レバノン杉なんでしょうか。
シリアのパルミラ遺跡などと比べると 周囲に緑が多くて ほっとします。




道沿いのバイパス道路に ポプラの仲間でしょうか、若木が植えられています。



これは レバノンで一番大きい バールベック遺跡です。
両方の遺跡は ベカー高原を源流とし シリア国内を北上し 地中海へと注ぐ オロンティス川沿いにあります。
アンジャールが上流、バールベックが下流側です。




バールベックから 世界第2の鍾乳洞 ジェイタ洞窟(Jeita Grotte)へ向かいます。
展望レストランからの風景です。
ここは ワインの産地でもあります。



ジェイタ洞窟(Jeita Grotte)は 2階建てで、それはそれはすばらしいのですが、撮影禁止で入るときカメラは没収されます。見終わって ロープウエイに戻る坂道で撮ったものです。


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