街のスピーカーから、詐欺に掛からないようにと、ご注意放送がときどき流れます。
同じ放送を家の中で聞ける、「緊急地震速報端末装置」という名のハコがあります。
地震速報だけでなく、役所からの放送がみな聞こえます。
FMラジオ放送も聞こえます。
あるときから音が小さくなり、耳の遠い家人はよく聞こえないと言いはじめました。
そこで、放送を配信している会社のサポートに電話でたずねました。
「ラジオはよく聞こえるのに時報も警報も音が小さくて聞こえない」と告げると、「役所からの送信をこちらでは調整できません」
これでサポート1件片付きのつもりのようでしたが、マッタをかけました。
「役所と連絡をとれないの?」「こちらは配信するだけですから」
情報の送信元と話をするのは、端末受信のサポートの仕事とは別ということにしている様子です。
「役所と調整してみてください」「本社と相談します」
サポートとは、できるだけ狭い領域内で問題を解消させることという業務慣行ができているように伺えます。
あれやこれや粘った末、端末装置を別のメーカーのものに取り換え、音量も回復しました。
振り返ってみれば、こちらが窓口の人の仕事をサポートした結果になっています。
サポートとは何かをすることではなく、させることだったようです。