外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

最後の秋に輝け 四年生! (その3)

2008-06-20 17:31:47 | 大学野球
最後の秋に臨む四年生への応援メッセージ。
三回目の今日は、甘井謙吾外野手に声援を送りたいと思います。

2004年春のセンバツに初出場でいきなり優勝、夏にも準優勝を飾って全国の野球ファンを驚かせた済美高校。
その済美にあって、“安打製造機”と異名を取るぐらい打ちまくっていた一番打者が甘井くんです。
まず甘井くんが出塁し、四番・鵜久森くん(プロ入り)を核にした強力クリーンナップが彼を本塁に返し、二年生エース福井くん(現・早大2年)が相手打者を抑えこむというのが、済美の必勝パターンでした。

その後の秋、奇しくも夏の甲子園で対戦した松本啓二郎くんと共にスポーツ科学部に自己推薦で合格した甘井くんは、翌2004年春に颯爽と早稲田に入学してきました。

東伏見で見た彼の持ち味は、実戦的な打撃。
紅白戦などで打席に立つと、いとも簡単に安打を放ち、『さすが甲子園の安打製造機』とファンを唸らせたものです。
今年の一年生でいえば、抜群のバットコントロールを誇る川西くんにも合い通じるところがあるように、私は思います。

ところが、そんな甘井くんが、いつの間にか、常に故障者組に入って練習するようになっていました。

ここでは詳しい事情は差し控えますが、病のために、全力で走ったり、大飛球を追ったりすることが難しい体となっていたのです。

高校時代に全国の頂点を極めた甘井くんの無念さは、いかばかりか。
私などには想像もつかない苦しい思いを、彼は経験したはずです。
もし彼が野球部を退部したとしても、誰も彼を責めたりしなかっただろうと思います。

しかし、それでも甘井くんは黙々と自分の役割を果たしてきました。

彼が2年生となり、グラウンド整備が1年生部員の担当となった後でも、彼は後輩たちを手伝って、一緒に裏方作業をしていました。
メンバー入りした松本くんたちの練習する姿を傍らに見ながら、雨でドロドロとなったグラウンドの土をドラム缶の火で熱して乾かし、台車に載せてマウンドまで繰り返し運ぶ。
そんな彼の後姿を、私は何度も見ました。

また、母校・済美高校から早稲田を受験する後輩が上京してきた時には、自分の部屋に後輩たちを宿泊させて、熱心に彼らの面倒をみていました。
福井投手も、甘井くんの部屋で面倒をみてもらった一人です。


そんな甘井くんが最後の秋に臨もうとしています。

本格的な治療を受けて、体は着実に良くなってきているようですが、全力プレーはまだ難しいようです。

もし野球の神様がいるのならば、代走でもベースコーチでも良いので、彼にベンチ入りのチャンスをあげてくれと神様にお願いしたいです。
甘井くんは、それにふさわしい努力をしてきた男なのですから。

彼のような後輩を持つことができて、誇りに思います。
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江戸一

2008-06-20 07:33:10 | 好きなお店
週末となりました。
(^^)v

仕事帰りに蕎麦屋さんなどに立ち寄ると、『ほろ酔いコース』と銘打ったメニューをよく見かけますね。


今日は、ほろ酔いならぬ、『酔いどれ酩酊コース』をご紹介します。


まず行くのは『江戸一』。
『江戸一』は、山手線の大塚駅前にある老舗の居酒屋さんです。

暖簾をくぐり、コの字形のカウンターに座ると、一人用の小さなお盆をあてがわれます。
そのお盆の範囲内を自分に許された領域とわきまえて、手酌で日本酒を静かに飲むというのが、ここでの流儀です。

煮凝り、ナマコ、蕗味噌などが一品ずつ小鉢に盛られ、1人で日本酒を飲むのにぴったりのつまみが揃っています。

また、ご年配のおかみさんがカウンターを見渡せる位置から店内全体に目を光らせているので、常に店員さんたちに緊張感が保たれています。
羽目を外すお客さんもいません。

江戸の老舗居酒屋さんらしい、凛とした雰囲気が何とも心地良いお店です。

ここで一杯やって、さっと帰宅すれば、私も粋人となれるのですが、現実はここでは終わりません。

まず『江戸一』で一杯ひっかけて、元気が出てきたところで都電で早稲田に移動して『志乃ぶ』でオデンをつまみ、グラウンド坂を登って『源兵衛』で早稲田仲間に合流して気勢をあげる。

ここまで来ると、目はかすんで千鳥足。
粋人とかけ離れた、単なる酔っぱらいです。

あとは、財布と携帯電話をしっかり握りしめ、終電で寝過ごさないことだけに集中しながら、フラフラと家路につくことになります。


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