外苑茶房

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マーヴィン・ハムリッシュの世界

2014-12-26 22:45:19 | 音楽
中学から大学まで一緒だったピアノ弾きSくんが、すでにブログで話題にしたように、ミュージカルの音づくりに精を出しています。
嬉しいことに、私が彼に貸した10枚ほどのDVDも活躍しているようです。

黄金時代のミュージカル作品は、コール・ポーター、ガーシュインあたりの巨匠たちが音楽監督を務めていますので、悪かろうはずがありません。
もっとも、あまり凄い作品に触れてしまうと、脱帽して「自分にはとても真似できない」とお手上げ状態になってしまうリスクも無いわけではありません。
(^^;;

Sくんに貸したDVDの中に「コーラスライン」が含まれています。
この作品は、コール・ポーター等より少し新しい時代の巨匠の1人、 マーヴィン・ハムリッシュが音楽監督を務めています。

マーヴィン・ハムリッシュ(Marvin Hamlisch、1944年6月2日 - 2012年8月6日)は、ニューヨーク出身の作曲家。
なんといっても、エミー賞、グラミー賞、アカデミー賞、トニー賞、ゴールデングローブ賞、ピューリッツァー賞を全て受賞した人物はこのハムリッシュとリチャード・ロジャースの2人しかいないというのですから、その才能の凄さが分かるというものです。

ハムリッシュと聞いて私が最初に思い浮かべる曲は、映画「スティング」のテーマ「ジ・エンターテイナー」です。
スティングのテーマ
1930年代の曲をハムリッシュが編曲し直したもので、軽妙でお洒落なサウンドが秀逸です。

次に、これまたロバート・レッドフォードの出演する映画「追憶」(原題 The way we were)のテーマは作曲がハムリッシュ。
切なく美しいメロディーが一世を風靡しました。
インスタントコーヒー「ネスカフェ」のCMにも使われましたね。
The way we wereへのリンク

そして「コーラスライン」のテーマである「ワン」(One)で、これもハムリッシュの作曲。
その曲名にかけて、キリン「一番絞り」のCMにも使われました。
下のリンクは、映画版の感動のフィナーレの映像です。
一分の乱れもない正確で華麗なステップ、シルクハットの粋な取り回し等々、ブロードウェイのダンサーたちの比類なき実力のほどを、ぜひ映像の最後までご覧になってみてください。
Oneへのリンク

ちなみにコーラスラインとは、ミュージカルの端役で、いわば「その他大勢」のダンサーたちのことです。
その端役としてでもブロードウェイの舞台に立とうとすると、コーラスラインの場合、3,000人もの応募者の中から残るのは僅か16名、数ヶ月間にわたるオーディションを勝ち抜かねばならないというのですから、本場の厳しさはメジャーリーグの野球と同じです。

ちなみに、私は数年前にブロードウェイで観ました。
最高でしたよ。
ニューヨーク滞在4 日目(その1) - 外苑茶房


残念ながら、ハムリッシュは早逝しました。
しかし、彼の遺した数々の名曲は、これからも世界中のファンたちに愛され続けることでしょう。










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