BAMBOO-JET  ~うみの部屋~

タケノコジェットでどこへでも!
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迷子の警察音楽隊

2008-05-22 23:15:35 | 映画・TV・観劇
久々映画を見てきました。
この映画はイスラエルが舞台の映画です。
イスラエルなんて、なかなか見れるものじゃありません。
映画の中で映し出される空港や郊外の荒涼とした砂漠のような雰囲気、読めない看板などエキゾチックな雰囲気が満載の映像。
そんなイスラエルに演奏に来たエジプト警察の音楽隊。
アラビア語を話す彼らが、一文字の間違いで演奏予定の都市とはまったく違う町にたどり着いてしまった。
困った彼らは街角の食堂の女性に道を訪ねるのだが、戻るためのバスはもうその日は来ないという、途方にくれる彼らに食堂の主人のイスラエル人の女性と、店にたむろするお客たちが一晩の宿を提供する。

これを見ると、私たちにはすごく遠い外国、エジプトとイスラエルという二つの国が見えてくる。近いようであってまったく違う国。
ユダヤ教の、ヘブライ語を話す人々の国、、、イスラエル。
そしてアラビア語を話し、こちらはイスラム教の国エジプトである。
国も宗教もまったく違う二つの国は、長い間敵対関係にあったらしい。
そのせいか、隊員達が一部厄介になった家の家族は、男性は積極的に話しかけていくのだが、特に女性のほうがエジプト人に対して不快感をもってるのがよくわかる。隊員達も複雑だ。
両者の共通語は英語。お互い訛りの強い英語でコミュニケーションを取り合ううちに、初めはぎこちなかったものの、徐々に交流を深めていく。
特に隊の団長とイスラエル人の女性は、何か特別なものを感じたであろう瞬間のシーンが出てくる。そこには男女の恋愛と言うよりも国も言葉も違うけれど、相手の悲しみを思いやったり、同じ音楽を愛し、双方の国の文化を愛し合う心が描かれていた。
映画の中では、私たちが普段イスラエルと聞いて思いつく、紛争や宗教などどこにも感じられない、普通のヒューマン映画のようであった。
なんだイスラエルはこういう国だったのか。いや、こういう町がきっといっぱいあるんだろうなぁ。。。と思わせてくれた映画だ。