紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

京都復活教会 その2

2006-10-16 18:20:45 | おでかけ
 復活教会は外から見るとそうでもないのに、中に入ればヴォーリズ建築なのが実感された。漆喰の白い壁の下半分はチョコレート色の木の壁になる。シンプルなのにほのぼのとした気配が漂い、不思議に居心地のいい空間である。忍者屋敷のように、思いもかけない場所に収納扉があったり、遊び心と思いやりに満ちたヒューマンな工夫が随所に見られる。

 この教会の特色は、磨りガラスの窓に描かれる、十字架のステンドグラスである。これはもう、みていただくしかないのだが、どうも画像添付の調子が悪くて1枚しか貼れなかった。残念。


 幼稚園も併設してあるので、そちらもゆっくりと案内していただいたが、やはりヴォーリズ建築である、我が子の通っていた幼稚園とまるで同じだったので驚く。ああ、見覚えがあると思ったら、やっぱりそうなんだ。2階にも戸外で子ども達が遊べるよう、ひろーいベランダ(屋上、といっていいようなスペース)も作られている。引き出しのたくさんついたサイドボードもちゃんとある。

 幼稚園の窓枠は残念ながらサッシになってしまっていた。ヴォーリズ建築の木の枠が格子状についた縦に開け閉めする窓枠は、デザイン的にもシックでうっとりものなんだけど、やはり窓は保存が難しいのだろう。
 だが、園舍の窓の広さは、たっぷりと陽光が取り込める配慮をなされており、いかにもヴォーリズさんらしい子ども達への優しさを感じる。

 ところで今回、建築見学以外にも、思いがけない拾い物をした。
 京都復活教会のHPに連載されている主教、高地先生のコラムが、めっぽう面白いのだ。

 目線がとても低く読みやすい上、笑える。みずからをラクダになぞらえ、偉そうなそぶりは微塵も無い。「笑い」が生活する上で、いかに大切なことかを思い知っている方なので、かえって「おそろしくデキル、えらい方なのかも」とむりやり深読みしてしまったりする。 
 ことに「はずかしがりやのらくだ」というコラムは本当に面白かったし、うなずくことしきり。ああ、こういう説教ならいくらでも聞きたい! 家が近ければ通いたいくらい、とちょっとばかりファンになってしまった。