紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

アロハなアート

2007-08-16 23:20:54 | アート
 たとえば駅や美術館にいくと、展覧会などのちらしが何種類も置かれているので、私はよりどりみどりで、それらのちらしをいただいて帰る。一定期間を過ぎれば、ほぼ入手することが困難になる非売品の印刷物なのだ。しかも写真のレベルは高く、印刷の発色は素晴らしく、マクドナルドでの店員さんのスマイルと同額の、ゼロ円なのである。

 夏だから、という季節的な理由で黒田清輝展の「湖畔」をどどんと掲載したちらしをもらった。浴衣のオネエさんが団扇を持っているあの絵である。

 東京倦蜚?p館で現在開催されている「金刀比羅宮書院」の展覧会のちらしも、うれしそうにもらってきた。その豪華絢爛、大胆不敵な襖絵は、胸が締めつけられるようなときめきを与えてくれるはず、とちらしより確信する。
 実際にこの展覧会に行かれたbraryさんは、それを「やりたい放題な」と形容され、まだ一度も見た事がないのに「まったくもって、そのとおり(という予感に溢れる)!」と厚かましい事に、私は思わず膝を打ってしまった。

 この春には広重の東海道五十三次の浮世絵や、伊藤若冲の仏画など、同じ物を複数入手して幸せをかみしめていた。しつこいようだがマクドナルドでのスマイルと同額なのである。

 私は百円ショップで購入したコルクボードに、お気に入りの何枚かを貼り、うっとりと安上がりなアートを楽しむのだ。人呼んで「アロハなアート」。「あ、只!」でアートなうっとり感を味わえるのである。

 でもさすがに「インカ展」のは、たとえもらってきても貼るのは躊躇する。ネックはミイラである。そんなにコワくないが、とはいえミイラはミイラ、少なくとも日本人は、夜間にはあまり目にしたくないものだと思う。