昨日、Kちゃんが「古典と漢文さっぱりわからへんし、教えて~」と来たので、どれどれと問題をみてみた。
古典も漢文も習った事ないんだもん、そりゃさっぱりわからへんよねえ、といいつつ、古語辞典、広辞苑、電子辞書を親子で駆使して、ひとつひとつつぶしていく。古典の問題の読解問題は、『虫謨ィ語』。平安初期、日本最古の物語である。
その最後の部分、かぐや姫が月に帰ってしまい、おじいさんやおばあさんは失意のどん底に落とされているところが、出題部分だった。
ショックだったのは、Kちゃんが「かぐや姫」の物語を知らなかった事だ。幼稚園時代のことはあんまり覚えていない人だからだろうか? こんな基本的な物語のアウトラインを知らんとは。
しかも彼女は昨年の夏休みに自由研究として、『虫謨ィ語』をパクった紙芝居を作っていたのに、である。おじいさんとおばあさんがいて、窒謔閧ノいけば、光る窒ェあって、おじいさんがその窒リれば、そこに女の子がいた。知っていたのはそれくらい。その続きの話を手短に教えてあげる。
「かぐや姫は成長して、輝くような美貌のお姫様になったから、そのへんの男が結婚してください~!!ゆうて、山のようにきやはるんや。そやけど、かぐや姫は、結婚する気なんてさらさらないから無理難題を出して、海の底の龍の玉とか、中国のツバメの巣の中の宝物とか、持って来たら、結婚してもいい、っていわはるねん。
根性のある男がトライするも、ことごとく撃沈して、嘘がバレたり、大けがしたり、死にそうになったりしやはるねんな」
そのへんから、Kちゃんの顔が一気に険しくなる。
「だいたい虫謔フじいさんとこの子やのに、『姫』なんてちやほやするから、そんなわがままになるねん! じいさんばあさんの「育て」が悪い! 絶対甘やかして育てたんや! せめて『かぐや姫』やのうて、『窒フ子』て名づけたら、こんなことにはならへんかったはずや!」
うう~ん、そういう解釈の仕方があったのか~。たしかに貧しいおじいさんの養女をいきなり『姫』というのはいかがなものか、とは言える。
そういえば奇妙な場所から生まれた女の子は、なぜかほとんど『姫』であることに気付く。これはアンデルセンだが「おやゆび姫」は花から、「うりこ姫」は瓜から。桃から生まれた男の子は「桃太郎」なのに、瓜から生まれた女の子は「瓜花子」ではなく「瓜子姫」と一気に高貴なお子様なのだ。
昔話の新たな謎を発掘してくれたKちゃんであった。
古典も漢文も習った事ないんだもん、そりゃさっぱりわからへんよねえ、といいつつ、古語辞典、広辞苑、電子辞書を親子で駆使して、ひとつひとつつぶしていく。古典の問題の読解問題は、『虫謨ィ語』。平安初期、日本最古の物語である。
その最後の部分、かぐや姫が月に帰ってしまい、おじいさんやおばあさんは失意のどん底に落とされているところが、出題部分だった。
ショックだったのは、Kちゃんが「かぐや姫」の物語を知らなかった事だ。幼稚園時代のことはあんまり覚えていない人だからだろうか? こんな基本的な物語のアウトラインを知らんとは。
しかも彼女は昨年の夏休みに自由研究として、『虫謨ィ語』をパクった紙芝居を作っていたのに、である。おじいさんとおばあさんがいて、窒謔閧ノいけば、光る窒ェあって、おじいさんがその窒リれば、そこに女の子がいた。知っていたのはそれくらい。その続きの話を手短に教えてあげる。
「かぐや姫は成長して、輝くような美貌のお姫様になったから、そのへんの男が結婚してください~!!ゆうて、山のようにきやはるんや。そやけど、かぐや姫は、結婚する気なんてさらさらないから無理難題を出して、海の底の龍の玉とか、中国のツバメの巣の中の宝物とか、持って来たら、結婚してもいい、っていわはるねん。
根性のある男がトライするも、ことごとく撃沈して、嘘がバレたり、大けがしたり、死にそうになったりしやはるねんな」
そのへんから、Kちゃんの顔が一気に険しくなる。
「だいたい虫謔フじいさんとこの子やのに、『姫』なんてちやほやするから、そんなわがままになるねん! じいさんばあさんの「育て」が悪い! 絶対甘やかして育てたんや! せめて『かぐや姫』やのうて、『窒フ子』て名づけたら、こんなことにはならへんかったはずや!」
うう~ん、そういう解釈の仕方があったのか~。たしかに貧しいおじいさんの養女をいきなり『姫』というのはいかがなものか、とは言える。
そういえば奇妙な場所から生まれた女の子は、なぜかほとんど『姫』であることに気付く。これはアンデルセンだが「おやゆび姫」は花から、「うりこ姫」は瓜から。桃から生まれた男の子は「桃太郎」なのに、瓜から生まれた女の子は「瓜花子」ではなく「瓜子姫」と一気に高貴なお子様なのだ。
昔話の新たな謎を発掘してくれたKちゃんであった。